1. 村上春樹をさがして|第15回 「オールド・スポート」を何と訳すか|重里徹也

     スコット・フィッツジェラルドの長編小説『グレート・ギャツビー』が村上春樹に深い影響を与えたことはよく知られている。村上はこの作品を自ら翻訳することになるのだが、二〇〇六年に中央公論新社から刊行されたその本の「訳者あとがき」でこんなふうに記している。もし「これまでの人生で巡り会ったもっとも重要な本を三冊あげろ」と言われたら、考えるまでもなく答えは決まっている。この『…

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  2. 目からウロコの百人一首|第7回 11 わたの原八十島かけてこぎ出でぬと人には告げよあまの釣り舟|はん…

    わたの原八十島かけてこぎ出でぬと人には告げよあまの釣り舟 この歌も、前回取り上げた10番歌と同様、古今集(巻9・覉旅歌・407番)に、「おきのくににながされ…

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  3. 目からウロコの百人一首|第6回 10 これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関|はんざわ…

    これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関 この歌は、「逢坂(あふさか→おおさか)の関」という、「歌枕(うたまくら)」と呼ばれる地名を詠むためだけ…

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  4. 第60回 千田さんへのコメントと2024年度日本語教育施策の理解|田尻英三

    ★この記事は、2025年5月21日までの情報に基づいて書いています。田尻が編者になっている『外国人受け入れへの日本語教育の新しい取り組み』(ひつじ書房、以下…

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  5. 目からウロコの百人一首|第5回 9 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに|は…

    花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 定家がザ・幽玄体と絶賛したのが、この歌です。伝説の美女・小野小町の作で、古今集の春歌(下)に収…

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  6. 村上春樹をさがして|第14回 アリクイの正体とは何か|重里徹也

     カエル、ミミズ、ヒツジ、サル、ネコ、カンガルー、カラス、ネズミ、ゾウ、クマ。他にもあるだろう。一角獣やねじまき鳥もここに加えたい。村上春樹の小説には…

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  7. 書評 島田康行・渡辺哲司編『教科を越えた「書くこと」の指導 事実を伝え、意見を述べる力を育む』

    佐渡島紗織(早稲田大学教授)本書は、10人の実践者によるライティング領域での取組を島田康行氏と渡辺哲司氏が報告したものである。両者は2017年にも『ラ…

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  8. 国語教師の“単独性”はどこにあるのか|第7回 理論を知る―使うということ/前回の記事に対する田尻英三…

     私たちはしばしば、「◯◯理論を使用して△△を研究する」という言い方をする。語り論の観点から小説教材を分析する、読者論の方法を生かして詩教材を分析する…

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  9. 目からウロコの百人一首|第4回 7 天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも|はんざわかん…

    天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも あまりにも有名な歌であり、とくに説明が必要な言葉も見られない、じつに分かりやすい歌のように思われるかもし…

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  10. 村上春樹をさがして|第13回 自由を求める生き方に願望を重ねる読者|重里徹也

     村上春樹はなぜ、こんなに人気があるのだろう。今年四月は「村上春樹月間」とでも呼ぶべきにぎやかさである。NHKで『神の子どもたちはみな踊る』所収の短編…

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  4. 村上春樹をさがして|第7回 恋愛のわからなさは小説の華|重里徹也
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