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国語教師の“単独性”はどこにあるのか|第6回 「ひたすら実践に励むこと」の陥穽|千田洋幸
世の大学はそろそろ卒業シーズンを迎えつつあるが、私は教職に就くことになっている勤務校の卒業生たちに、「目の前の授業や校務を懸命にこなしている内に、あっという間に40代、50代になってしまうぞ」とかならず告げる。教師の業務が質・量ともになかなか厳しいものであることは周知の通りだが、同時にこの仕事は感情労働的な側面を多分にふくんでおり、歓びや感情の昂ぶりもさまざまに味わう(過重…
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第58回 外国人受け入れについて読むべき資料と気になる日本語教育の論文集|田尻英三
★この記事は、2025年2月25日までの情報に基づいて書いています。この「未草」の記事では紹介していなかったのですが、2024年11月に日本総研の…
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村上春樹をさがして|第11回 河合俊雄が説く、人と人の出会いの形(上)|重里徹也
村上春樹の小説を読み終わった後、何か解け切らない謎がこちらの心に残ることが多い。魅力的な物語で、とても楽しめて、満足な読書をした実感がある。なのに、…
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第57回 日本語教育の新しい取り組みの結果|田尻英三
★この記事は、2025年1月27日までの情報に基づいて書いています。以下に述べるように、日本語教育推進関係者会議での発表や新しくひつじ書房から出版する…
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村上春樹をさがして|第10回 変化し続けるポール・サイモン|重里徹也
東京FMなどで放送される番組「村上RADIO」は村上春樹の肉声に接することができる貴重な機会だ。おおよそ月に一回ぐらい、一時間足らず…
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国語教師の“単独性”はどこにあるのか|第5回 ポップカルチャーのリテラシーについて|千田洋幸
いま、2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』最終回を見終わり、出来のひどさに辟易する感情を持てあましながらこの文章を書きはじめている。水準の低い脚本、幼稚…
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村上春樹をさがして|第9回 五木寛之に本音を語る若い書き手|重里徹也
「授業には出ない、勉強はしない、力任せに暴れ回って、随分大学に迷惑をかけた。そういう卒業生に名誉博士号を授与するのは、随分太っ腹な大学…
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第56回 日本語教育の新しい仕組みが動き始めた|田尻英三
★この記事は、2024年12月3日までの情報を基に書いています。今回は、新しい日本語教育の仕組みの一つである日本語教育機関の認定結果・日本語教員試験出…
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村上春樹をさがして|第8回 パリ祭の日に最後の芝生を刈ること|重里徹也
緊張した小説空間なのに挿絵が風を入れて、作品を読者に近づけているということに前回、村上春樹訳のカーソン・マッカラーズ『哀しいカフェのバラード…
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国語教師の“単独性”はどこにあるのか|第4回 「賭け」としての教育|千田洋幸
十数年ほど前であろうか、出身大学のOB達と飲んでいたとき、メンバーの1人(A氏としておこう)が勤務している重症心身障害児支援施設での出来事が話題となった。A…