昔のおはなし
今年の4月にひつじ書房の事務所が移転したことをご存知の方も多いと思う。最寄り駅は変わらず地下鉄丸の内線の茗荷谷駅だ。
茗荷谷駅から旧東京教育大学の方へ向かうと湯立坂という坂がある。その坂を下りきると交差するのが千川通りで、ひつじ書房はその交差点に近い千川通り沿いのビルに移った(ちなみに4階には私が住んでいる)。
周りには、小石川植物園や氷川神社(簸川神社)がある。小石川植物園は、山本周五郎の小説『赤ひげ診療譚』で有名な小石川療養所があったところで、氷川神社は、池波正太郎の『鬼平犯科帳』に「小石川の氷川明神社」として出てくる。
インターネットで検索すると次のサイトに江戸名所図絵付きで『鬼平』の一節が紹介されていた。
http://homepage3.nifty.com/onihei-zue/406conts.htm
上記サイトの絵の左下に描いてある細い川が、仙川(『鬼平』では「小石川」という名で描かれている)で、いまの千川通りである。ということは、この仙川に掛かっている橋のたもとあたりにいまはひつじ書房があることになる。昔は田圃ばかりの田舎であったようだ。
図絵の中に「ひつじ」がいないか探してみたが、さすがに鍬を持った農民しか見いだせなかった。(あたりまえか・・・)
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