聞き間違いには2種類ある
「空耳アワー」をご存じですか?以前放送されていた某テレビ番組内のコーナーが発祥の概念で、外国語の歌詞がまったく別の面白おかしい日本語に聞こえてしまう、という現象のことを指すようです。私が経験したことのある空耳アワーは、”Heart and Soul”という歌詞が「ほうれん草」に聞こえるというものです。空耳アワーの威力は、一度日本語に聞こえると、二度と元の英語の歌詞には聞こえない、というところにある気がしています。
さて、空耳アワーは聞き間違いの一種ですが、私は電話応対をさせていただいているなかで、聞き間違いには2種類あると考えるようになりました。「これは明らかに聞き間違いである」と自分で認識できる聞き間違いと、認識できない聞き間違いです(空耳アワーは前者ですね)。電話対応において前者のケースは、聞き直せば一件落着です。しかし、後者はどうでしょうか。間違いを間違いと認識できないまま物事が進んでしまい、重大なミスに繋がりかねません。一度こんなことがありました。
書店さまからのご注文品を取次さま経由で納品する際には、「番線」という数字と漢字やアルファベットを組み合わせた書店さまに固有のコードが必要です。ある日、書店さまから取次のトーハンさま経由のご注文の電話をお受けして、私は「○○P○○」と聞き取り、入力しました。しかし、出力した注文書類を上司に確認してもらったところ、トーハンさまの番線で「P」は聞いたことがない、「T」ではないか?と指摘されたのです。その頃の私は電話応対をするようになって間もなく、番線もあまり聞き慣れていなかったので、違和感に気がつけませんでした。この件をきっかけに、電話でアルファベットを正確に聞き取るコツを伝授してもらいました。今は、「2番目のBですか?」「東京のTですか?」と確認させていただくよう、心がけています。
危険な後者の聞き間違いを未然に防ぐには、経験を積んで「これは聞き間違いでは?」という違和感のセンサーを研ぎ澄ますことが重要だと思います。本日も頭をフル回転させながら、お電話をお受けしております。これからも精進いたします。
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