ひつじ書房では日本語教科書『日本語 巡り合い』を刊行しました。
『巡り合い』は、日本語教育の参照枠に沿った新しい教科書です。
本イベントでは、本教科書および日本語教育の参照枠をめぐって、2つの講演を行います。
概要：優れた教材は、日本語という言語の性質を把握し、学習者による日本語の習得と上達を総合的に構想して、習得と上達のために最も有効な経験を学習者に着実に提供することを考えて制作されています。その構想には柱として日本語の習得の経路の予想図があり、その予想図に沿って無理なく学習活動と習得支援の活動が展開されるように巧まれた資材（リソース）が用意されています。そうした教材を学習者が活用し、また教師も授業という空間で学習者といっしょに活用することで全体として有効な習得支援を展開することができます。こうした物の見方を踏まえて、本講演では、『日本語 巡り合い』が日本語という言語の性質をどのように捉え、どのような習得の経路を想定し、各課でどのような資材（リソース）を提供しているかを検討します。そして、期待されている教育実践を「推測」したいと思います。関連で、日本語教育の参照枠の解釈についても言及します。
概要：日本語教育の世界が大きな転換点を迎えています。 日本語教師が国家資格となり、2024年4月には日本語教育機関認定法に基づいて、文部大臣が日本語学校を認定日本語教育機関として認定します。この制度は留学生、就労者、生活者それぞれの目的に合わせた日本語教育課程を分野別に審査するものです。 日本語の教科書はこれまで数十年間文型・文法指導、語彙指導などに重点がおかれてきました。しかし今後は日本語教育参照枠に基づき、学習者の習得段階をA1〜C2の6段階で示すことで教育内容やカリキュラムをより効果的に設計できるようになりました。『日本語 巡り合い』1はA1〜A2レベル対応、2はA2レベルに対応しています。日本語教育参照枠では、「話す」能力を発表型とやり取り（会話・対話）型に分け、5つの言語活動としてとらえます。『日本語 巡り合い』ではこれら5技能の言語活動を意識して各課が構成されています。各課に5技能の「Can do」（学習者が各レベルで日本語を使ってできること）を促す言語活動が盛り込まれています。
（12:30 開場）
13:00 講演1 西口光一先生
13:45 講演終了
（休憩 15分）
14:00 講演2 佐々木瑞枝先生
14:45 講演終了
15:00 閉会
スケジュールは多少前後する場合がございます。
本イベントはハイブリッド形式で開催いたします。
【ご来場参加】
科学技術館第3会議室で開催します。
当日、13:00までに会場へ直接お越しください。（12:30から開場しております。）
受付にスタッフがおりますので、お名前をお申し出いただき、ご入場ください。
【リアルタイム配信参加】
Zoomを用いたオンライン配信で開催します。
配信URL、講演資料等については、参加お申し込みをいただいた方に、前日までにメールでご連絡します。
お申し込みの際に連絡の取れるメールアドレスをご記入ください。
ご来場参加、リアルタイム配信参加ともに、本イベントの見逃し配信はございません。
ご購入手続き完了後の返金対応はいたしかねますので、ご了承ください。
【ご来場参加】
本イベントの妨げとなるような行為があった場合、主催者の判断でご退場等の対応を取る場合がございます。
イベントの模様は、イベントの改善や書籍の広報を目的として、主催者で録画録音いたします。
あらかじめご了承ください。
【リアルタイム配信参加】
スマートフォンでご参加の場合は、zoomアプリケーションのインストールが必要です。事前にお済ませください。（パソコンの場合は、ブラウザからもご参加可能です。）
マイク・ビデオはオフでご参加いただきます。
配信参加にあたって、端末の操作方法はサポートいたしかねますので、ご了承ください。
本イベントの配信URLはお申し込みいただいたご本人のみが接続可能です。
SNS等による拡散はご遠慮願います。
「日本語教育の参照枠」を参考に作成された日本語教科書。
マンガで予習し、授業でアクティブ・ラーニングを取り入れながら学ぶ、「反転授業」に適した教科書。
本イベントの講演会では、参照枠の中でいかに本教科書を使うかをご説明いただきます。
初級1 定価3,000円＋税 ISBN978-4-8234-1216-5
初級2 定価3,200円＋税 ISBN978-4-8234-1217-2