中島泰貴 著
A5判上製 定価5,800円+税
ISBN 978-4-89476-459-0
ひつじ書房
序章 中世王朝物語における引用と話型 一 本研究の立場 二 研究史上の位置づけ 三 本研究の意義と目論見 四 本書の構成 第一章 「しのびね型」としての「隆房集」―物語文学史への一視点― 一 はじめに 二 「隆房集」と「しのびね」 三 「隆房集」と「石清水物語」 四 「隆房集」と「海人の刈藻」 五 「隆房集」の時代 六 終わりに 第二章 「葎の宿」題号考 一 はじめに 二 問題の所在 三 「葎」の表現史 四 歌語としての「葎の宿」 五 「葎の宿」と本歌取り 六 「伊勢物語」との関係 第三章 「しのびね型」試論 一 はじめに 二 古本「しのびね」の位置づけ 三 帝と臣下の関係―現存本「しのびね」― 四 帝と臣下の関係 ―「葎の宿」― 五 「しのびね型」の世界観 第四章 「石清水物語」の引用と話型 一 はじめに 二 「引用」される「物語」 三 「罪」を語る「物語」 四 「物語」を共有する男たち(1)―伊予守・秋の侍従― 五 「物語」を共有する男たち(2)―伊予守・帝― 六 終わりに 第五章 「海人の刈藻」の引用と話型 ―秩序の作り方― 一 はじめに 二 「引用」の位相(1) 三 「引用」の位相(2) 四 「心」をめぐる物語 五 引き継がれる物語 六 終わりに 第六章 「うたたね」における物語引用の位相 ―物語引用と回想表現― 一 はじめに 二 作品冒頭部の解釈をめぐって(1) 三 作品冒頭部の解釈をめぐって(2) 四 物語引用の姿勢 五 王朝的世界からの隔絶 第七章 「うたたね」における語り手と物語―「なり行かん果」への眼差し― 一 はじめに 二 語りの「枠」と「場」 三 物語的世界からの距離感 四 中世王朝物語との関わり 五 終わりに 結び あとがき 初出一覧 索引