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5月

2016.5.20(金)

本の見出しについて


前回のスタッフ日誌に引き続き、組版指定にまつわることを書いていきたいと思います。
今回は、見出しの指定についてです。
本にはたいてい、章、節、項などの段階的な見出しがついています。ちなみに、項見出しよりもさらに細かい見出しをひつじ書房では綱見出しと呼んでいます。

このような見出しの仕組みを知るために、実際の本のページを見て調べたことがいくつかあります。
はじめに、それぞれのレベルの見出しの書体です。明朝体かゴシック体か、まずはこの2つを見分けられるようにしました。
つぎに、見出しの文字の大きさです。章、節、項とレベルが下がるにつれてだんだん文字の大きさが小さくなっていったり、あまり変わらなかったり、見出しの大きさもさまざまです。
文字の大きさは、級数表で計ります。文字の大きさを示す枠がついた透明のシートで、これを文字の上に重ね合わせて文字の大きさを計ります。1級(Q)は0.25mmで、これが文字の大きさの単位です。
それから、版面における位置についても確認しました。版面の右寄りか左寄りか、それとも中央寄りなのか。これは一目瞭然です。

難しかったのが、行取りについてです。見出しの行取りというのはつまり、見出しが本文の何行分を使うのかということなのですが、この見出しと本文の行の関係がうまくつかめず、行取りを把握できるようになるまで時間がかかってしまいました。
例えば、ある節見出しの指定は、3行取り1行空き2行中央となっていました。これは、本文の3行分を取り、上の1行は空けて2行目と3行目の間に節見出しがくるように、ということです。版面の大きさは本によって個別に設定されており、それに合わせて本文のフォーマットも決められているので、見出しの指定は行送り単位で行います。この感覚に慣れるまでが大変でしたが、一度理解すると、版面の上で本文や見出しがパズルのように組み合わさって構成されているのがとても美しく見えるようになりました。
編集の仕事については、まだまだ教わらなければならないことばかりですが、教わることの1つ1つに新しい発見があります。
これからも、地道に謙虚に学んで行きたいと思います。






2016.5.18(水)

版面のこと


組版指定をしています。
組版とは、原稿の指定にしたがって文字や図表、写真などを印刷するページの体裁に仕上げることをいいます。もともと活版印刷で使われていた用語で、そこでは活字を集めて1ページ分の版にまとめることをいいました。原稿に正しい組版の指定を記入するのが組版指定です。

組版指定を行うために、まずは自分で本のページのしくみを理解できるようになることが必要でした。
まず、本のページを見てみると、上下左右の余白が本によって異なっていることが分かると思います。この余白の内側、文字が書いてある部分を版面(ハンヅラ)と呼びます。当然、版面の大きさも本によって異なります。
わたしが最初に行ったのは、ひつじ書房の本のなかから数冊選び、それぞれの版面を測ることです。本の天(上の部分)、地(下の部分)、のど(綴じてある部分)、小口(開く部分)のそれぞれの方から版面までの余白を定規を使って測り、版面の大きさを求めました。
次に、その版面で文字がどのように構成されているかを調べました。本文は何行か、1行は何文字か、行間や文字の大きさはどれくらいか、などなど。そして今度は、それらの要素から計算して版面の大きさを求めました。例えば、1行の文字数×文字の大きさで版面の横の長さが分かります。縦の長さは行数と文字の大きさと、さらに行間も考えなくてはいけません。ある行の頭から次の行の頭までの、行間を含んだ間隔を行送りといい、版面の縦の長さはこの行送りで決まります。

2通りのやり方で版面の大きさを求めたのですが、2つの結果がなかなか合致せず、正しい答えが出るまでにかなり時間がかかりました。
こんなことをしなくても、実際に本を作るときにはパソコンで設定するだけだろうと思われるかもしれません。
けれども、実際に組版ソフトの設定画面を見せてもらうと、初めて見るわたしにとっては何が何だか分かりませんでした。本の実物を手にとって、しっかりと基本的なことを学ばなければならないのだと痛感しました。それに、わたしは地道に自分の手と頭を使って調べてみて良かったと思います。版面の大きさと本文のフォーマットの相関関係がよく分かりましたし、何より本のページの見方が変わりました。版面は1ミリ以下の非常に細かい数字で設定されている場合もあり、本のページってとても精密なものなのだな、と驚きました。定規を片手に本のページと格闘したからこそ感じることができたことだと思います。

それに、版面を指定して組版所で組んでもらったあとに、それがきちんと指定通りにできているかは、編集者がきちんと責任をもって確認しなければなりません。指定の通りにできているだろう、大丈夫だろう、と思い込まずに、きちんと自分で考えて確認するようにしたいと思います。もちろん、このことは仕事全般に言えることではありますが。

組版指定についてはもっと書きたいことがありますが、とても長くなりそうなので今回はここまでにします。
見出しの指定などについてもまた書きたいと思います。





2016.5.9(月)

未発ジュニア版、間もなく発送です


この春も「未発ジュニア版」発送の時期が近づいて来ました。

「未発ジュニア版」とは、ひつじ書房が毎年春と秋に発行している新刊と近刊のご案内です。
今回の「未発ジュニア版 2016年春号」の編集は、私鈴木がはじめて担当いたしまして、慣れない進行に四苦八苦しながら(先輩方にフォローされながら)先日、無事印刷・製本に入りました。
編集作業はひとまず終わったとはいえ、きちんとできあがったものを見るまではドキドキで、なんとも落ちつきません。

以前から「未発ジュニア版」をご覧いただいている方の中にはお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「未発ジュニア版」は年々頁数が増加傾向にあります。
今手元にある過去の「未発ジュニア版」を手に取ってみますと、「2012年秋号」は16頁でした。「2016年春号」は32頁ですから、今や倍の厚さです。
今回の号を製作するにあたって、頁数を減らしてスリム化を図るかという案も出たのですが、社内で検討した結果、去年秋と同じ32頁に落ち着きました。ひつじ書房を既にご存知の方には新しい情報を、はじめて知るという方にはひつじ書房がどんな本を出している出版社なのか、不足なくお知らせしたいと思うと「この頁だけは削れない」という頁がどうしても多くなってしまうのです。
その分、新しいシリーズの刊行開始のご案内や、テキストの改訂版刊行のご案内など盛りだくさんな内容となっていますので、ぜひお手に取ってご覧いただきたいと思います。

「未発ジュニア版 2016年春号」は、来週なかばから順次発送を行います。書籍の割引き情報が掲載された注文書の他、教科書の採用をご検討になっている方向けの日本語表現法・スタディスキルのテキストのご案内なども同封いたします。
まだ送られたことがないけれど、興味があるという方もご連絡いただければ、お送りいたします。

また、今週末5月13日(金)-15日(日)に学習院大学目白キャンパスで開催される方言研究会および日本語学会では、発送に先駆けて「未発ジュニア版」の配布を行います。こちらに参加される方には、いち早くお手に取っていただけるかと思います。
今後、春の学会シーズンで書籍展示を行う際にも配布を行っていきます。どうぞ、お楽しみに。






2016.5.6(金)

ゴールデンウィークに思うこと


スーツでの通勤が汗ばむ陽気となってきました。
今年のゴールデンウィークは、5月2日と6日を休めば最長で10連休ですね。どこかにお出かけされた方も多いでしょう。ひつじ書房は祝日がお休みでカレンダー通りの営業でしたが、それでも3連休が2回あるので、わたしもゆっくりとお休みをいただきました。

この休日には、埼玉の秩父に行ってきました。お目当ては羊山公園の芝桜です。
羊山公園では、薄いピンクや濃いピンク、白や紫など様々な色の芝桜が模様を描くように一面に咲いていて、まさに絶景。天候にも恵まれ、青い空と武甲山を背景に芝桜がよく映えており、とてもきれいでした。

思えば、2月からアルバイトとして、4月からは正社員としてひつじ書房で働きはじめてからは、毎日家に帰ってからも仕事のことばかり考えていました。
社会人としての日常を忘れて、自分の時間を楽しめたのはなんだかとても久しぶりな気がします。
少し、気を張りすぎていたのかもしれないなと反省しました。心の余裕を持つことも仕事をするうえで大切なのかもしれません。

自分の仕事への姿勢に思いを巡らせていたら、入社式のときの社長や先輩社員の方々の言葉を思い出しました。
仕事をがんばるのはいいことだけれども、世の中の動きや文化や芸術などさまざまなものに触れて自らの知見を広げることも大切にして欲しいと言われたこと。相川さんは1つのことに集中すると周りが見えなくなってしまう傾向があるから、広い視点で物事に取り組んだらいいと言われたこと。
いまここでひつじ書房に入社してからの自分を省みたときに、これらの言葉の重みを以前よりも強く感じています。

もうしばらくゴールデンウィークは続きますが、わたしはすでに充分リフレッシュできました。
気持を新たにこれからもがんばっていきたいと思います。






2016.5.2(月)

学会シーズンへ向けて


5月の学会出展に向けて準備をしています。

ひつじ書房に入社してから、毎日本のご注文をFAXや電話などで受けていますが、学会出展では本を買ってくださるお客さまに直接会うことができるため、準備にも気合いが入ります。

どうしたらひつじ書房の販売ブースに興味を持ってもらえるだろうか、どうしたら本を手に取ってもらえるだろうかとたくさん頭を悩ませながら出展計画を練っています。

事前の準備としては、まず会場に持っていく本のリストアップがあります。
学会の内容に合わせて本を選ぶのですが、持って行くことのできる冊数が限られているため、あれもこれもと選ぶわけにはいきません。
本当はもっとたくさんの本を持って行き、色々なひつじ書房の本を見ていただきたいと思いつつ、1点1点厳選していきます。

同時に、学会での発表内容も確認し、テーマに合う本を多く選びます。さらに、学会で発表をされるひつじ書房の著者の先生の本も重点的にピックアップします。学会のプログラムの内容を把握しておくことも学会出展の準備の1つです。
新刊書籍も多めに持って行きます。特に新刊書籍は、1人でも多くの方に手に取って見ていただきたいと思います。

持っていく本のリストが完成したら、次はリストに沿って本を集める作業があります。
多いときで400冊以上にもなる本を集めるのは結構たいへんな作業です。わたしが初めて学会用書籍の集本を行ったときは、在庫の棚に置かれている本の場所もよく分からず、全ての本を集めるのにとても時間がかかってしまいました。5月の学会の準備では、テキパキと作業を行えるようにしたいです。

そして最後に、本を配送用の段ボール箱に詰めていきます。折れや汚れがないかどうか本の状態をチェックしながら、ここでも1冊1冊リストと照合させながら丁寧に箱詰めを行います。こうして、学会会場への発送の準備が整います。

5月の学会では、わたしはまず日本方言研究会と日本語学会の出展に参加します。
着々と準備を進めていますので、学会当日はぜひ、ひつじ書房のブースにお立ち寄りください。






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