ひつじ書房 戦争を〈読む〉 石川巧・川口隆行編 戦争を〈読む〉 石川巧・川口隆行編
2013年3月刊行

戦争を〈読む〉

石川巧・川口隆行編

装丁 大崎善治

A5判並製 定価2000円+税

ISBN 978-4-89476-644-0

ひつじ書房



戦争をモチーフとした文学テクストを選りすぐり、現代の時代を生きる私たちに投げかける問題に迫る。戦争について何かが分かったつもりになって〈大きな物語〉のなかに安住するのではなく、戦争を多様な局面から捉え直し、私たちが戦争に対して漠然と抱くイメージを細分化していく。文学としての魅力を持った作品の収録と、それぞれを〈問題編成〉の観点からテクストがいまこの時代を生きている私たちにどのような問題を投げかけているかという観点から考察を加え、また研究への案内となるような資料の紹介を行う。

目次

第一部 兵士たちの戦争
第1章 傷痍軍人(鳥羽耕史) 小川未明「汽車奇談」、「村へ帰った傷兵」
第2章 従軍(大橋毅彦) 木原孝一『戦争の中の建設』
第3章 軍隊生活(山口直孝) 大西巨人『神聖喜劇』
第4章 特攻(押野武志) 島尾敏雄『魚雷艇学生』
第5章 引揚げ(石川巧) 松本清張「赤いくじ」

第二部 戦争の日常
第6章 銃後(竹内栄美子) 佐多稲子「香に匂ふ」
第7章 空襲(土屋忍) 吉行淳之介『焰の中』
第8章 敗戦(野坂昭雄) 黒田喜夫「わが内なる戦争と戦後」「ぼくはいう」
第9章 占領(佐藤泉) 小島信夫「アメリカン・スクール」
第10章 沖縄(我部聖) 池澤聡「ガード」

第三部 記憶としての戦争
第11章 強制収容(石川巧) 石原吉郎『望郷と海』
第12章 疎開(中谷いずみ) 津島佑子『葦舟、飛んだ』
第13章 原爆(川口隆行) 林京子「空罐」
第14章 慰安婦(光石亜由美) 古山高麗雄「セミの追憶」
第15章 難民(日比嘉高) シリン・ネザマフィ「サラム」





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