現代日本語の漢語動名詞の研究

現代日本語の漢語動名詞の研究 小林英樹著 ひつじ書房 2004年3月9日★



現代日本語の漢語動名詞の研究

小林英樹著

  

ひつじ研究叢書(言語編)第31巻

6000円+消費税
ISBN4-89476-199-8
ひつじ書房


 
●目次

0. はじめに
0.1. 本研究の背景
0.2. 本研究の目標
0.3. 本研究の特色
0.4. 注目すべき先行研究
0.5. 本研究の分析対象
0.5.1. 動名詞とは
0.5.2. 動名詞の名詞的特徴
0.5.3. 動名詞の動詞的特徴
0.6. 考えておくべき問題
0.6.1. 構成要素の結合関係の透明度
0.6.2. 語彙化
0.6.3. 〈実在する語〉、〈可能な語〉、〈不可能な語〉
0.7. データについて
0.8. 本研究の構成

1. 動詞のタイプと非対格性
1.1. 語彙概念構造
1.1.1. 状態動詞
1.1.2. 変化動詞
1.1.3. 使役変化動詞
1.1.4. 動作動詞
1.2. 自動詞の下位タイプ
1.3. 非対格性の仮説
1.4. 非対格性のミスマッチについて
1.5.「〜をする」構文で使えない動名詞
1.5.1. はじめに
1.5.2. Grimshaw and Mester(1988)後の研究
1.5.3. 検討
1.5.4. ヲ格名詞句の「〜を」と「〜をする」構文の「〜を」
1.5.5. 非対格性を決定する要因
1.5.6. おわりに
1.6. 自他両用の二字漢語動名詞の意味体系における分布
1.6.1. はじめに
1.6.2. データの採取
1.6.3. 分類
1.6.4. 分布の比較
1.6.5. おわりに

2. 二字漢語動名詞
2.1. 二字漢語動名詞を分析する意義
2.2. 分析対象にする二字漢語動名詞
2.3. 二字漢語動名詞のタイプ
2.4. VN-Nタイプ二字漢語動名詞
2.4.1. はじめに
2.4.2. 項の有無による分類
2.4.3. 特定の仕方による分類
2.4.4.「成田空港に帰国する」
2.4.5. おわりに
2.5. VN-VNタイプ二字漢語動名詞
2.5.1. はじめに
2.5.2. 形態論における主要部
2.5.3. 右側主要部の規則
2.5.4. VN-VNタイプ二字漢語動名詞の主要部
2.5.4.1. 両側主要部タイプ
2.5.4.2. 右側主要部タイプ
2.5.4.3. 左側主要部タイプ
2.5.4.4. ここまでのまとめ
2.5.5. 構成要素の時間的前後関係
2.5.6. おわりに

3. 三字漢語動名詞
3.1. 三字漢語動名詞のタイプ
3.2.「再」について
3.2.1. はじめに
3.2.2.「NPが再VNする」
3.2.3.「NPがNPを再VNする」
3.2.4.「NPがNPに再VNする」
3.2.5. ここまでのまとめ
3.2.6.「NPがNPにNPを再VNする」
3.2.7. おわりに
3.3.「化」について
3.3.1. はじめに
3.3.2.「化」の語彙概念構造
3.3.3. 非主要部について
3.3.4.「□□化」と共起する「〜に」
3.3.5. 自他の問題
3.3.5.1. 影山(1996)
3.3.5.2. 影山(1996)の問題点
3.3.5.3. 提案
3.3.6. おわりに

4. 四字漢語動名詞
4.1. 四字漢語動名詞のタイプ
4.2. ADJ-VNタイプ四字漢語動名詞の下位タイプ
4.3. N-VNタイプ四字漢語動名詞
4.3.1. はじめに
4.3.2. 項構造レベルの分析
4.3.3.「意識改革」
4.3.4.「地盤沈下」
4.3.5.「工場進出」
4.3.6. 統一的な扱い
4.3.7. おわりに
4.3.8. 補説(「外項-VN」について)
4.3.8.1.「外項-VN」の複合語らしくない特徴
4.3.8.2.「外項-VN」の句らしくない特徴
4.3.8.3. 述語として使った「外項-VN」
4.3.8.4. おわりに
4.4. VN-VNタイプ四字漢語動名詞
4.4.1. はじめに
4.4.2. VN-VNタイプ四字漢語動名詞の認定
4.4.3. VN-VNタイプ四字漢語動名詞の下位タイプ
4.4.4. 分類の観点
4.4.4.1. 主要部
4.4.4.2. 項関係と修飾関係
4.4.4.3. 時間的前後関係
4.4.5. VN1とVN2が並立関係になっているタイプ
4.4.6. VN1とVN2が項関係になっているタイプ
4.4.7. VN1がVN2の〈様態・手段〉を表しているタイプ
4.4.8. VN1がVN2の〈先行動作〉を表しているタイプ
4.4.9. VN1がVN2の〈目的〉を表しているタイプ
4.4.10. おわりに
4.5.「〜する」という形で使えない動名詞
4.5.1. はじめに
4.5.2. データ
4.5.3.「強制VN」の「強制」
4.5.4.「強制排除」タイプ
4.5.5.「強制着陸」タイプ
4.5.5.1.「強制」を付加詞的要素と考える分析
4.5.5.2.「強制」を動詞的要素と考える分析
4.5.5.3. さらなる一般化を目指して
4.5.6. おわりに
4.6. 複合と数に関する選択制限
4.6.1. はじめに
4.6.2.「相互VN」
4.6.2.1.「相互」による主語の複数化
4.6.2.2.「NPがNPをVNする」
4.6.2.3.「NPがNPにVNする」
4.6.2.4.「NPがNPにNPをVNする」
4.6.2.5. 相互性をもつ動名詞と複合する「相互」
4.6.2.6. まとめ
4.6.3.「同時VN」
4.6.3.1.「同時VN」が項を1つ取る場合
4.6.3.2.「同時VN」が項を2つ取る場合
4.6.4. おわりに

5. おわりに
5.1. これまで見過ごされてきた現象
5.2. 新しい切り口
5.3. 分析の精密さ
5.4. まとめ
5.5. 今後の課題

資料
これまでの研究で指摘されていない「VN化」
「外項-VN」の実例
〔基礎データ〕から見つかった「VN・VN」
参考文献
用語索引
語彙索引
あとがき




●著者紹介
小林英樹(こばやしひでき)
1970年三重県に生まれ、大阪府で育つ。1999年大阪大学大学院文学研究科後期課程単位取得退学。博士(文学)。現在、群馬大学教育学部助教授。
主要論文:「複合による他動詞」(『国語学』192, 1998)、「語彙概念構造レベルでの複合」(『日本語科学』5, 1999)、「漢語動名詞の自他」(『日本語教育』107, 2000)



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