【学術】学術研究書の翻訳のご提案をいただく際に

2007年10月3日(水)

【学術】学術研究書の翻訳のご提案をいただく際に

ひつじ書房では、これまで翻訳書を多数、刊行しています。ここで申し上げます翻訳とは、外国語から日本語への翻訳です。翻訳書の刊行についてお問い合わせをいただくことがありますので、ひつじ書房の方針について述べておきたいと思います。

過去に翻訳の版権を取得したにもかかわらず、訳稿ができないということで刊行できなかったという経験があります。版権を取得するためにはアドバンス(前金)を払って契約しなければなりません。零細な学術出版社としては、厳しいことです。

このことを避けるために、まことに恐縮ですが、原則的に前金を立て替えていただき、刊行時にその分をお返しするという方法をとっています。心苦しいことではありますが、現時点では立て替えでいただいて、お返しするという方法で行っておりますことをご了解下さい。前金はだいたい25万円から30万円ていどとなることが多いと思います。もちろん、全学ご返却いたします。

翻訳を決定する際に必要なこと
●内容が優れていることの説明
●市場性がある(読者が十分に存在する)ことの説得
●翻訳された日本語が読みやすいこと

これらの点が重要です。出版社として納得できるような提案書と目次とサンプル翻訳を郵便でお送り下さい。検討しまして、ご回答申し上げます。提案書は、翻訳書専用のものではありませんが、以下のものをお使い下さい。
Wordファイル「単著v0.92」

【*2018年7月4日追記:翻訳書用の企画提案書フォーマットを作成しました。以下のものをご利用ください。
Wordファイル「翻訳書_出版提案書」

小社で、刊行すべき内容と判断し、先生方と条件的なものを協議して、了解が得られましたら、翻訳エイジェントを通して、打診します。翻訳エイジェントを通して、刊行の時期、印税率の決定、アドバンス額の決定をします。契約が成立すると正式に刊行に向けて進むことになります。

翻訳の訳稿は、契約して1年後くらいにいただきたいと思っています。時間がたちますと需要も読者も研究の流れも変わってしまいますので、間を置きたくないと思います。1年が難しければ、1年半が限度だと思います。翻訳の契約は2年後に刊行すると書くことが多いので、失効してしまいます。1年半以上掛かりそうであれば、最初から契約書にそのように記しておく必要があります。


執筆要綱・執筆要項こちらをご覧下さい。



「本の出し方」「学術書の刊行の仕方」「研究書」スタッフ募集について日誌の目次

日誌の目次へ
ホームページに戻る


ご意見、ご感想をお寄せ下さい。

房主
i-matumoto@hituzi.co.jp