2002年9月16日(月)

「歌に歌に歌に」ではなく

小野十三郎という詩人がいた。七五調の叙情的な詩歌への対抗から、大阪の工業地帯を歌った詩やモダンな情景を歌った詩を書いている。彼のエッセイに「歌に逆に歌に」というものがある。私は、このことばに引かれる。「歌に歌に歌に」ではなくて、歌に対しては逆の方向に歌があるのではないだろうか。これゆえ、「本に本に本に」ではないゆえに、言語学の出版を目指しているのであり、「図書館に図書館に図書館に」ではないからこそ、ビジネス支援図書館を推進しているのである。

この段で言うなら、活字中毒などと自分を認めているような書評にはつばをかけよう。「活字と逆に活字に」であるからこそ、ロシア語フォントを入れるために、マッキントッシュを使い専門家にはあまり評判のよくないpagemakerを使っているのである。「書評に逆に書評に」。私の発想はもともとこうなのだ。

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