2001年1月15日(月)、虎ノ門から有楽町まで歩いた。

『ことばのエクササイズ』の危険性と可能性

青木三郎先生に、事務所に来ていただいた。私は、図書館を情報の消費地ではなく、情報の生産の基地にしようというプロジェクトがあって、虎ノ門に出かけていて不在であったのだが、この春に刊行する予定の『ことばのエクササイズ』の原稿の最初の方を持ってきていただいたのだ。残念ながら、まだ、全部ではない。しかし、やはり、この本はこの春には刊行しないといけないものだから、何とかして原稿を仕上げていただこう。

ことばを考えることが、どんなにおもしろいことであるのか、ということをわかりやすく説いた今までにないテキストになる。このテキストの特徴は、客観的な事実を説くよりも、先にことばとの出会い、言葉を考えることのおもしろさとの出会いを青木先生のことばで書いてあるという点である。

このことには、本としては危険性と可能性がある。危険性は、青木先生しかつかえないような内容のものになってしまうこと。可能性は、ことばというものは、一般的なものというよりも、個人的なものである。私のことばとあなたのことばは、同じ日本語であっても同じものとはいえない。それぞれのことばは個人のものであるのに、また、一般的なものであるということ。この二つの矛盾が、同時に成り立つことがおもしろいところである。しかしながら、教科書として、あるいは入門書として書かれてしまう時、一般論、どこでもだれにでもことばが通じるものとして書かれてしまうのだ。

これがエッセイではなくて、教科書として書かれる。この点で、大きな冒険がここにはあるのだけれど、この冒険が成功し、さらに多くの人に支持をえられるものになること。

品切れ中であった『意味分析の方法』(森田良行 著)を重版します。2月の前半には刊行されることになっています。本日、森田先生と電話でお話しして、決定した。


日本経済新聞社主催の「世界情報通信サミット」の「ネット会議」に参加するようにとのメールが届いていた。印税を支払うために借金の申し込みの書類作り。夜はキッチンジロー

明けまして!

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