新世紀の文学研究 一国主義を超えて 千野拓政・鳥羽耕史編 ポストコロニアル時代の人文学と東アジア文化圏 2 新世紀の文学研究 一国主義を超えて 千野拓政・鳥羽耕史編
2023年5月刊行

ポストコロニアル時代の人文学と東アジア文化圏 2

新世紀の文学研究

一国主義を超えて

千野拓政・鳥羽耕史編
  

本文フォーマット 大崎善治
装丁・カバーイラスト 萱島雄太

A5判並製カバー装 344頁 定価3,700円+税

ISBN 978-4-89476-979-3

ひつじ書房

Humanities in Post-colonial Era and East Asian Cultures 2
Literary Studies in the New Century: Beyond Unilateralism
Edited by Senno Takumasa and Toba Koji


グローバル化とともに激変する世界の中で、難しい位置に立つ文学。もはや日本、中国といった単体で考える意味は薄れている。創作の現場で作家はどのような問題に直面し、研究者はそれをどう捉えることができるのか。日本と中国の最先端で活躍する作家・研究者が文学の現状と未来を語り尽くす。執筆者:酒井直樹、古川日出男、閻連科、秦剛、ジャンルーカ・コーチ、高榮蘭、鳥羽耕史、千野拓政、王暁明、王宏志、王風


【目次】


まえがき

第一部 パックス・アメリカーナと東アジアの地域研究

第一部 まえがき
鳥羽耕史(日本/早稲田大学)

地域研究と近代国際世界—パックス・アメリカーナと人種主義を巡って
酒井直樹(アメリカ/コーネル大学)

余白なき世界に抗する想像力
古川日出男(日本/作家)

超越の限界と可能性—文学とナショナリズムの関係から
閻連科(中国/作家)[楊駿驍・千野拓政訳]

トークセッション
古川日出男 閻連科

南京を書くことの意味—堀田善衞『時間』の戦後文学における位相
秦剛(中国/北京外国語大学)

「アジアスフィア」
—グローバリゼーションを越えて、アンガージュマンとしての出版・翻訳・研究
ジャンルーカ・コーチ(Gianluca Coci)(イタリア/トリノ大学)

出入国をめぐる文化政治と文学—「移民」の時代、李恢成と楊逸のあいだから
高榮蘭(日本/日本大学)

日本研究の国際化とナショナリズム—安部公房と在日文学研究を事例に
鳥羽耕史

パネルディスカッション
[司会:鳥羽耕史]


第二部 中国文学研究の再検討と再構築

第二部 まえがき
千野拓政(日本/早稲田大学)

わたしたちはどこから来たのか、そしてどこへ行くのか?
—中国と日本における「文学」の誕生と終焉をめぐる考察
千野拓政

岐路に立つ文学
王暁明(中国/上海大学)[楊駿驍・千野拓政訳]

いかに文学を「評論」すべきか—翻訳研究の文化転向から
王宏志(中国/香港中文大学)[劉茜・千野拓政訳]

「信達雅」と中国語における近代の書き言葉概念の変遷
王風(中国/北京大学)[伊勢康平・千野拓政訳]


あとがき

執筆者一覧



【編者】
千野拓政(せんの たくまさ)
1953年生まれ、早稲田大学教授、中国文学、文化研究
[連載]《东亚现代文化的转折与日本当代青年文化》(東アジアの文化的転換と日本の若者文化)《花城》2016年第1期〜第6期、花城出版社
[編著]『東アジアのサブカルチャーと若者のこころ』勉誠出版、2012年

鳥羽耕史(とば こうじ)
1968年生まれ、早稲田大学教授。日本近現代文学
[単著]『運動体・安部公房』(一葉社、2007年)
[共編著]『転形期のメディオロジー――一九五〇年代日本の芸術とメディアの再編成』(森話社、2019年)


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