テクスト分析入門 小説を分析的に読むための実践ガイド 松本和也編
2016年10月刊行
テクスト分析入門
小説を分析的に読むための実践ガイド
松本和也編
ブックデザイン 奥定泰之
A5判並製カバー装 定価2000円+税
ISBN 978-4-89476-836-9
ひつじ書房
授業で教科書として採用・採用検討中の先生へ
小説を「分析的」に読むためには、どのような学習やトレーニングが必要だろうか。ストーリー読解やテーマ理解だけでは拾いきれない、小説に固有の仕掛けや技術は、いかなるアプローチによって明るみに出せるのか。本書は、ナラトロジー(物語論)を中心とした方法を採用することで、テクスト分析を実践的に学ぶための入門書である。
15のテクスト分析の章と、テクスト分析で実際に分析する6作品を巻末に収録。
執筆者:松本和也、八木君人、友田義行、水川敬章、乾英治郎、小谷瑛輔、平浩一、小林洋介、井原あや、斎藤理生
目次・執筆者紹介pdf
第1章 テクストを分析的に読むために
ロシア・フォルマリズム
第2章 ウォーミング・アップ─夏目漱石『夢十夜』「第一夜」
第3章 知足と安楽死を超えて─森鴎外「高瀬舟」Ⅰ
焦点化・直接話法
第4章 語ること・見ることとテクストの仕組み─森鴎外「高瀬舟」Ⅱ
単起法・括復法・聞き手・空所
第5章 謎と反復をめぐるテクストの仕組み─森鴎外「高瀬舟」Ⅲ
第6章 〝奇蹟〟の読み方/読まれ方─芥川龍之介「南京の基督」Ⅰ
語りの時間・錯時法
第7章 語り手はどこにいるのか─芥川龍之介「南京の基督」Ⅱ
語りの時間、入れ子構造、焦点化
第8章 寄生する語り手の欲望─芥川龍之介「南京の基督」Ⅲ
第9章 〝名作〟が名作になるまで─川端康成「伊豆の踊子」Ⅰ
持続 休止法、要約法、情景法、省略法
第10章 偽装された〈現在〉─川端康成「伊豆の踊子」Ⅱ
第一次物語言説、等質物語的世界
第11章 通過儀礼としての旅の時空─川端康成「伊豆の踊子」Ⅲ
第12章 あふれる〝いのち〟の文学─岡本かの子「老妓抄」Ⅰ
語りの水準・自由間接話法
第13章 老妓の物語から「作者」の物語へ─岡本かの子「老妓抄」Ⅱ
第14章 死を予見し、死を悼む─太宰治「桜桃」Ⅰ
語り手、メタフィクション、エピグラフ
第15章 語れないことを読む─テクスト分析の先へ─太宰治「桜桃」Ⅱ
小説
夏目漱石『夢十夜』「第一夜」
森鴎外「高瀬舟」
芥川龍之介「南京の基督」
川端康成「伊豆の踊子」
岡本かの子「老妓抄」
太宰治「桜桃」
【編者紹介】
編者:松本和也(まつもと かつや) 神奈川大学外国語学部准教授
『昭和十年前後の太宰治─〈青年〉・メディア・テクスト』(ひつじ書房、2009)、『昭和一〇年代の文学場を考える―新人・太宰治・戦争文学』(立教大学出版会、2015)
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