ひつじ書房 複合辞研究 その成り立ちと広がり 松木正恵著 ひつじ書房 複合辞研究 その成り立ちと広がり 松木正恵著
2023年3月刊行

ひつじ研究叢書(言語編) 第114巻

複合辞研究

その成り立ちと広がり

松木正恵著

定価9200円+税 A5判上製函入 672頁

ISBN978-4-89476-661-7

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A Study of Japanese Compound Particles: It’s Origine and Expansion
Matsuki Masae

ひつじ書房


【内容】
第I部では複合辞に関する研究史について、20世紀までの流れを記述。第II部は文法化の考え方を取り入れながら、複合辞と引用表現との関連性、思考動詞・視覚動詞との接点について論じた。第III部では、複合辞研究と複文構文の関係について取り上げた。第IV部では、体系的に複合辞を俯瞰した従来型の研究を紹介するとともに、最近のコーパスを資料とした網羅的・体系的な研究を取り上げたうえで、複合辞研究のここれからの方向性を模索した。

【目次】
まえがき

I 複合辞研究史 主に20世紀中について

第1章 「複合辞」の提唱―永野賢の複合辞研究―
1. はじめに
2. 「複合辞」の提唱
2―1 永野賢(1953)による「複合辞」
2―2 「複合接続詞」と「複合感動詞」
2―3 「呼応複合」
3. 最初の複合辞用例集
3―1 国立国語研究所(1951)掲載の助詞・助動詞
3―2 複合辞という見方の萌芽
4. 複合辞の認定条件
4―1 複合助詞の認定に関する三か条
4―2 認定条件の検証
5. 永野の複合辞論の意義
5―1 助詞・助動詞論としての先見性
5―2 時枝文法の継承と修正
5―3 「表現文法」と日本語教育への応用
5―4 「文法論的文章論」における陳述の連鎖へ
6. おわりに―永野の複合辞論の位置づけ

第2章 初期の複合辞研究―水谷修・佐伯哲夫の複合辞研究―
1. はじめに
2. 水谷修(1964)の研究
2―1 時の「複合助詞」
2―2 接続助詞・複合接続助詞対照表
2―3 複合接続助詞の具体的分析例
3. 佐伯哲夫(1966)の研究
3―1 「複合格助詞」の提案
3―2 複合格助詞の内的構造(形態)
3―3 複合格助詞の外的構造(機能)
3―4 複合格助詞の文節機能
3―5 名称・定義および他の言語形式の扱い
4. おわりに

第3章 分析的傾向と複合辞―田中章夫の通時的研究―
1. はじめに
2. 田中章夫(1958)について
2―1 論理性・明晰さの追求に基づく複合辞的表現の増加
2―2 「分析的傾向」を反映した複合辞的表現
3. 田中章夫(1965)について
3―1 分析的傾向を支える三つの現象
3―2 分析的傾向の共時論的意味
4. 田中章夫(1977)について
4―1 江戸時代初期
4―2 文化・文政期
4―3 天保から幕末
4―4 明治期以降
5. おわりに

第4章 「後置詞」というとらえ方―松下大三郎から高橋太郎まで―
1. はじめに
2. 松下大三郎(1901)の「後置詞」
2―1 松下大三郎(1901)『日本俗語文典』について
2―2 「後置詞」の位置づけ
2―3 「後置詞」の機能・形態・種類
2―4 「後置詞」と「前置詞」、及び「助辞」「複合辞」との違い
3. 鈴木重幸(1972)の後置詞
3―1 教育科学研究会の文法論の特色
3―2 後置詞の定義と種類
3―3 後置詞の認定
4. 田中寛(1988)の後置詞
4―1 後置詞の種類と機能
4―2 動詞中止形(テ形)後置詞の種類
5. 高橋太郎(1983)(1991)の後置詞
5―1 動詞の条件形の後置詞化
5―2 動詞条件形後置詞の種類
5―3 動詞から後置詞へ
6. おわりに

第5章 「形式副詞」との関連性―山田孝雄から奥津敬一郎まで―
1. はじめに
2. 山田孝雄(1908)の「形式副詞」「副助詞」
3. 佐久間鼎(1936)(1940)の「吸着語」
4. 森重敏(1959)の「形式副詞」
5. 橋本進吉(1969)の「準副助詞」「準体助詞」
6. 内田賢徳(1976)の「形式副詞」
7. 田中章夫(1977)の「副助詞」
8. 奥津敬一郎(1986)の「形式副詞」
9. おわりに―「形式副詞」と複合辞

第6章 「複合助詞」の特質
1. はじめに
2. 1980年代前半までの複合辞関連研究
2―1 寺村秀夫の研究
2―2 複合助詞に関わるその他の関連研究
2―3 複合助動詞に関わるその他の関連研究
3. 『日本語学』(3巻10号1984年10月明治書院)の特集「複合辞」
4. 砂川有里子(1987a)の複合助詞
4―1 複合助詞とは何か
4―2 複合助詞の特性
4―3 複合助詞の種類
5. 関正昭(1989)の評価述定の誘導成分
6. おわりに

第7章 「複合辞」の体系化をめざして―認定基準の設定と複合辞一覧―
1. はじめに
2. 筑波大学日本語教育研究会(1983)『日本語表現文型 中級Ⅰ・Ⅱ』
2―1 「表現文型」という発想
2―2 「表現文型」の具体例と複合辞
3. 森田良行・松木正恵(1989)『日本語表現文型 用例中心・複合辞の意味と用法』
3―1 複合辞の収集方法と複合辞のとらえ方
3―2 複合辞の分類方法と複合辞一覧
4. 松木正恵(1990)の複合辞認定基準
4―1 複合辞の認定基準
4―2 複合辞性の尺度
4―3 複合辞性の判断に対する疑問
5. おわりに

第8章 「複合辞性」の再検討と複合辞の位置づけ
1. はじめに
2. 複合辞性の再検討─松木(1992b)における提案
2―1 複合辞の位置づけ
2―2 「複合辞性」の再検討
2―3 「機能度」の検証
3. 塚本秀樹(1991)の複合格助詞
3―1 複合格助詞の形態的特徴
3―2 複合格助詞の統語的特徴
3―3 複合格助詞の意味的特徴
4. おわりに─複合辞研究の問題点と限界・展望

第9章 辞的表現研究の広がりと深化
1. はじめに
2. 辞的表現研究の広がり
2―1  グループ・ジャマシイ(1998)『日本語文型辞典』くろしお出版
2―2  国立国語研究所[山崎誠・藤田保幸](2001)『現代語複合辞用例集』
2―3 その他の文型・表現辞典類
3. 体言・用言派生の文末表現
3―1 新屋映子(1989)の文末名詞
3―2 花薗悟(1999)の条件形複合用言形式
4. おわりに

第10章 複合辞認定に対する問題提起と研究の方向性
1. はじめに
2. 複合辞研究の問題点
3. 複合辞の位置付けと認定の再検討
3―1 田野村忠温(2002)
3―2 福島泰正(2002)
4. おわりに

II  複合辞と文法化 引用表現・思考動詞・視覚動詞との関係を中心に

第11章 引用の形式をとる複合辞について―引用から複合辞へ―
1. はじめに
2. 引用論が対象とする引用表現とは何か
2―1 砂川有里子の研究
2―2 藤田保幸の研究
2―3 山崎(1993)について
2―4 宮本(1989)について
2―5 引用から複合辞へ
3. 引用形式をとる複合辞について
3―1 引用形式から複合辞への転成
3―2 引用形式をとる複合辞についての検証
4. おわりに

第12章 複合辞研究と文法化―動詞が欠落した口語的複合辞を例として―
1. はじめに
2. 文法化についての理論
2―1 文法化のメカニズム
2―2 文法化の五つの基準と拡大領域
3. 複合辞研究と文法化理論
3―1 通時的研究と共時的研究
3―2 多機能性の発達
3―3 一方向性仮説の検証
3―4 複合辞研究に生かす文法化の枠組み
4. 口語的複合辞への文法化の適用
―動詞「言う」が欠落した複合辞を中心に
4―1 「って」「だって」の多様性と文法化
4―2 「ってことは」「ってのは」類
4―3 「(っ)ていうか」類
4―4 「(っ)ていうの」「(っ)ての」「(っ)てんだ」類
4―5 「言う」以外の動詞が欠落した複合辞
5. おわりに

第13章 引用構造を用いた会話表現―「というのだ」「みたいな」を例に―
1. はじめに
2. レトリックとしての引用構造の特色
2―1 「声」の二重性
2―2 引用句創造説
2―3 想定引用
3. 「というのだ」形式の文章・会話における機能
3―1 発話・言語表現の直接引用
3―2 前出の発話の繰り返し・言い換え・確認
3―3 状況のまとめ
3―4 確信のある先取り・予測
3―5 客観的な再解釈・推論・論理的帰結
3―6 裏の意味の明示
3―7 事態の評価・新たな意味づけ
3―8 反語・非難・反撃
3―9 正当化・強い主張・攻撃
3―10 自問自答・適切性選択
3―11 「というのだ」類の引用構造に見られる視点の二重性
4. 「みたいな」形式の文章・会話における機能
4―1 「みたい(な・に)」の基本的な諸用法
4―2 「みたいな」の文末用法
4―3 「みたいな」の引用構造に見られる表現効果
5. おわりに

第14章 「と思うと」の連続性
1. はじめに
2. 本動詞・疑似本動詞的用法
3. 複合辞的用法
3―1 客観的描写・自然な成り行き
3―2 意外性・驚きの強調
3―3 対照的関係
4. おわりに

第15章 「思う」を中心とする接続形式について
1. はじめに
2. 「と思うと」類に関する先行研究概観
2―1 北條淳子(1989)
2―2 森田良行・松木正恵(1989)
2―3 多門靖容(1994)
2―4 馬場俊臣(1997)
3. 先行研究の検討と問題点の整理
3―1 「と思うと」類の対象範囲
3―2 「同時性]について
3―3 「対比」について
3―4 前件・後件の述語の性質
3―5 「思う」主体・表現主体と認識
3―6 統一的観点の設定
4. 「と思うと」類諸用法の整理
4―1 条件文の類型
4―2 条件文の類型からみた「Xと思うとY」
4―3 仮説
5. 「思う」を中心とする接続形式の諸用法と連続性―検証
5―1 仮説I―反事実的条件文(2)(6)・仮説的条件文(1)(5)
5―2 仮説Ⅱ―事実的な仮説条件文(3)(7)
5―3  仮説Ⅲ―X が事実の場合の仮説的条件文(9)・反事実的条件文(10)・事実的な仮説条件文(11)
5―4 仮説Ⅳ―事実的用法(4)(8)
5―5 仮説Ⅴ―事実的用法(12)
6. おわりに―仮説と「思う」主体について
7. 補説―「思う」を中心とした複合接続詞

第16章 「見る」の文法化―視覚動詞を中心とした接続表現「てみると」「てみれば」「てみたら」を例として―
1. はじめに
2. 意味的・機能的拡張と文法化
2―1 文法化とは
2―2 感覚動詞の意味的・機能的拡張と文法化
3. 「てみると・てみれば・てみたら」の意味的拡張と漂白化・文法化
3―1 意志動詞(動作性)
3―2 意志動詞(思考動詞)
3―3 無意志動詞(有情主体の変化を表す動詞)
3―4 無意志動詞(受動態)
3―5 無意志動詞(非情主体の変化・作用を表す動詞)
3―6 慣用的表現
4. おわりに

第17章 「見ること」と引用表現―視覚動詞を中心とした接続表現 2―
1. はじめに
2. 視覚動詞「見る」の多義構造と格助詞「と」の性質
2―1 「見る」の多義構造
2―2 格助詞「と」の性質
3. 「見る」を中心とした接続表現
3―1 「とみると・とみれば」概観
3―2 「とみるや」の用例
3―3 「かとみると」の用例
3―4 「見る」主体
4. 「見る」の意味・機能的拡張と「とみると」類の文法化
4―1 「みる」の意味・機能的拡張
4―2 「とみると」の文法化
4―3 「とみると」のまとめ
5. おわりに

第18章 「見えること」と引用表現―視覚動詞を中心とした接続表現 3―
1. はじめに
2. 視覚動詞「見える」の多義構造
3. 「見える」を中心とした接続表現
3―1 「と見える・と見えた」の意味的拡張と文法化
3―2 引用表現としての「と見える」
4.  「とみえ(て)」の意味的拡張と文法化
4―1  「とみえ(て)」の諸タイプ
4―2 「とみえ(て)」のまとめ
4―3 「とみえ(て)」構造の成立
5. おわりに

第19章 「とみえる」の表現性―「らしい」との比較を通して―
1. はじめに
2. モダリティとしての位置づけ
3. 「とみえる」の用法概観
4. 「らしい」との比較
4―1 置き換え可能なもの
4―2 置き換えると不自然になるもの
4―3 置き換え不可能なもの
5. おわりに

第20章 「とみえ(て)」の使用推移―「とみえる」類・「らしい」類の明治期以降の出現度数対照表をもとに―
1. はじめに
2. 「とみえる」類・「らしい」類の出現度数の推移
2―1 明治期の「とみえ(て)」と「らしく」
2―2 大正期の「とみえ(て)」と「らしく」 
2―3  昭和期(昭和20 年頃まで)の「とみえ(て)」と「らしく」
2―4 「とみえる」と「らしい」
2―5 「とみえた」と「らしかった」
3. 「とみえる」類・「らしい」類の接続別出現度数の特徴
3―1 全体的傾向について
3―2 「とみえ(て)」と「らしく」について
3―3 「とみえる」と「らしい」について
3―4 「とみえた」と「らしかった」について
4. おわりに

III 複合辞と複文構文 連体修飾節構文を中心に

第21章 連体修飾節―構造的把握と意味的把握―
1. はじめに
2. 構造的把握の問題点
2―1 〈内の関係〉の格関係復元における複数可能性
2―2 〈内の関係〉〈外の関係〉の格関係に基づいた判別
2―3 複合格助詞による格関係と〈外の関係〉
2―4 評価的名詞の捉え方と「相対節」
3. 意味的把握の枠組み
3―1 Ⅰタイプ(関係認識構造)
3―2 Ⅱタイプ(発生認識構造)
4. 意味的把握の可能性と残された問題点

第22章 評価的な名詞の連体修飾構造について
1. はじめに
1―1 〈内の関係〉と〈外の関係〉
1―2 装定と述定
1―3 評価性の名詞と〈内の関係〉〈外の関係〉
2. 「評価的修飾語+被修飾名詞」から「評価的名詞」へ
2―1 先行研究に見る「評価的な修飾語を伴った被修飾名詞」の扱い
2―2 「評価的な修飾語」が自立的なもの
2―3 「評価的な修飾語」の自立性が弱まったもの
2―4 「評価的な修飾語」が非自立的なもの
3. 「評価的名詞」の連体修飾節構造
3―1 連体修飾節と評価的名詞の意味的な関係
3―2 評価的名詞と《相対節》《内容節》
4. おわりに─まとめと問題点

第23章 「代物」の評価性について
1. はじめに
2. 評価的名詞の連体修飾節構造
3. 連体修飾節+「代物」
4. 連体修飾節+評価的修飾語+「代物」
5. 評価的修飾語+「代物」
6. 「代物」の否定形式
7. その他の用法─「Xという代物」「Xなる代物」「Xなんて代物」
8. おわりに

第24章 連体修飾節における底名詞の性質と名詞性接続成分―連体複文構文と連用複文構文の接点を求めて―
1. はじめに
2. 連体修飾節構造と底名詞の性質
2―1 先行研究における連体修飾節の分類
2―2  丹羽哲也(2012)における連体修飾節の分類と相対補充関係
2―3 丹羽(2012)の「独立型」と「重なり型」
2―4 「独立型」「重なり型」と「という」の介在
3. 名詞性接続成分の位置づけ
3―1 田中寛(2004、2010a)の名詞性接続成分
3―2 連用修飾節(副詞節・並列節)の枠組みと名詞性接続成分
4. 底名詞の性質と名詞性接続成分としての機能
4―1 連体修飾節構造と名詞性接続成分の機能
4―2 底名詞の性質と名詞性接続成分としての機能の検証
4―3 まとめと考察
5. おわりに

第25章 連体修飾節の位置づけ再考―連続性に着目して―
1. はじめに 
2. 連体修飾節の捉え方についての整理
2―1 装定と述定の転換に基づく構造的把握
2―2 装定と述定の転換に基づかない意味的把握
2―3 語用論的把握
2―4 底名詞の意味論的解釈に基づく把握
3. 「内の関係の短絡」と縮約節
3―1 「内の関係の短絡」
3―2 縮約節
4. 連体修飾節の連続性と位置づけ
4―1 評価的名詞の連体修飾構造
4―2 連体修飾節の連続性
4―3 短絡節・縮約節の解消
5. おわりに

第26章 連体修飾節の構造と意味―両者のずれから見た節のタイプの連続性―
1. はじめに
2. 連体修飾と連体修飾節
2―1 日本語における節の捉え方
2―2 形容詞・自動詞の転移修飾
2―3 転移修飾と連体修飾節の位置づけ
3. 相対節と内容節
3―1 丹羽哲也(2012)の相対補充と内容補充
3―2 「相対補充と内容補充の両方を取る名詞」―「独立型」「重なり型」
4. 評価的名詞の連体修飾節構造
4―1 評価的名詞の連体修飾節構造とは
4―2 評価的名詞について
4―3 いわゆる短絡節・縮約節との関係
5. おわりに

IV 複合辞研究の方向性

第27章 複合辞の共時的研究Ⅰ―田中寛の研究について―
1. はじめに
2. 田中寛(2004)
2―1 本書の構成
2―2 本書の立場と特徴
2―3 条件表現の諸相(第1部)─「ト・バ・タラ・ナラ」の関連表現
2―4 条件表現の周辺(第2部)─「テハ」・「テモ」・「ノニ」の関連表現
2―5 原因理由と目的の表現(第3部)─「カラ」「ノデ」の関連表現
2―6 形式名詞と後置詞の表現(第4部)
2―7 補文節、連体節と複合辞の表現(第5部)
3. 田中寛(2010a)
3―1 本書の構成
3―2 本書の立場と特徴
3―3 複合辞認定論の観点から
3―4 文法化の観点から
3―5 連体修飾構造の観点から
3―6 名詞述語文の観点から
3―7 日本語教育文法の観点から
3―8 その他
4. おわりに

第28章 複合辞の共時的研究Ⅱ―藤田保幸の研究について―
1. はじめに
2. 本書の構成
3. 本書の立場と特徴
3―1 「複合辞」の範囲と機能の捉え方
3―2 記述方法
3―3 引用・形式名詞・慣用句の位置づけ
4. 「第1章 総論」について
4―1 「複合辞」の認定と位置づけ
4―2 「複合辞」の共時的条件
4―3 引用形式の複合辞への転成
4―4 複合辞の連体形式
5. 「第2章 各論(一)」からいくつか
5―1 「7.「~ものなら」」について
5―2 「9.「~わりに」」について
5―3 「17.「~に伴って」」について
6. おわりに

第29章 コーパスを用いた複合辞研究
1. 言語情報処理における複合辞辞書
2. 『BCCWJ 複合辞辞書』
2―1 『BCCWJ 複合辞辞書』の目的と方法
2―2 『BCCWJ 複合辞辞書』の内容と構成
2―3 『BCCWJ複合辞辞書』のみで取り上げられている複合辞 
2―4 複合辞選択の方針
3. 複合辞の位置づけと形態論的研究
3―1 丸山直子(2022)
3―2 山崎誠(2018)
4. おわりに

第30章 複合辞研究のこれから
1. 複合辞の認定基準と複合辞性の尺度について
2. コーパスを援用した複合辞認定
3. 連体修飾節・名詞性接続成分の連続性

あとがき
初出一覧
参考文献
用例出典
索引



【著者紹介】
松木正恵(まつき まさえ)
1982年東京学芸大学教育学部卒業。都立高校(定時制)教諭を経て、1987年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。1987年青森明の星短期大学専任講師。1989年早稲田大学日本語研究教育センター助手。1993年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。その後早稲田大学教育学部助手・専任講師・助教授を経て、2004年から早稲田大学教育・総合科学学術院教授。

主な著書
『日本語表現文型 用例中心・複合辞の意味と用法』(共著、アルク、1989)、『日本語文法』(共著、白帝社、2000)ほか。


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