品詞論再考—名詞と動詞の区別への疑問 山橋幸子 著 品詞論再考 山橋幸子 著
2013年2月

ひつじ研究叢書(言語編)第106巻

品詞論再考

名詞と動詞の区別への疑問


山橋幸子 著

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A5判上製函入り 定価8,200円+税

ISBN 978-4-89476-629-7

ひつじ書房



名詞と動詞は言語普遍的必須の区別として一般に受け入れられている。本書はこの区別の起源とされる古代ギリシャの哲学者の原理に遡って品詞論を再考。従来とは異なる見地から日本語における単語の規定をし、語類体系を提示する。提案の形式上の区分は意味上の区分と相関しており、転成名詞や形容動詞等の品詞の問題が解決されるが、統語論的考察に基づく語の分類や単語の規定に疑義を呈することになる。これからの品詞の研究のみならず、存在論の研究にも何らかのヒントとなる。



【目次】
はじめに
第1章 序論
1. ゴール
2. 「品詞」にまつわる諸問題
3. 前提と分析上の留意点
4. 本書の構成

第2章 古典期ギリシャの哲学者の品詞論
1. プラトンによる「オノマ」と「レーマ」の区別
2. アリストテレスによる言葉と世界との関係
3. 「オノマ」と「レーマ」の扱い 歴史的展望
4. アリストテレスへの疑問

第3章 「転成分析」 「(連用形)転成名詞」再考
1. 「転成名詞」とは
2. 「転成名詞」をめぐる経験上の問題点
3. 「転成名詞」の理論上の問題点と別の見方

第4章 単語とは
1. 日本語における「単語」をめぐる論争
2. 単語の規定 音声的単位としての単語

第5章 日本語(和語)の語類 形式上の分類
1. 語の分類原理
2. 分類対象の解明 単語の構成要素
3. 分類基準の解明 語基との関係における接尾辞の分布
4. 提案 「語基」の形式上の主要四類
5. ワロー(M.T. Varro)による語類体系との違い

第6章 日本語(和語)の語類と意味との相関関係
1. [+主格;-時制]及び[-主格;+時制]の類
2. [+主格;+時制]の類
3. [-主格;-時制]の類
4. おわりに

参考文献
あとがき
索引

【執筆者紹介】

山橋幸子(やまはし さちこ)
1944 年生まれ。北海道出身。アリゾナ大学言語学研究科博士課程修了。言語学博士。札幌大学文化学部・大学院文化学研究科教授。



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