ひつじ書房 声で思考する国語教育 〈教室〉の音読・朗読実践構想 中村佳文 著  ひつじ書房 声で思考する国語教育 〈教室〉の音読・朗読実践構想 中村佳文 著
2012年4月刊行

声で思考する国語教育

〈教室〉の音読・朗読実践構想

中村佳文 著

A5判並製 定価2,200円+税

ISBN 978-4-89476-605-1

ひつじ書房


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なぜ教室で音読を行うのか? その効用は? 曖昧だった音読活動と実践を理論的に構築!


要約

本書は、自らの音声表現のあり方に疑問を抱き検証を続けてきた著者が、教育現場での実践を踏まえてその理論と効用をまとめものである。音声表現とは常に〈解釈〉との関連を考慮しつつ、「理解」と「表現」という目的をもって行なうべきであるとし、その具体的な方法論を提唱している。文学作品冒頭文・韻文(和歌・漢詩・近現代詩)・『平家物語』・『走れメロス』などを教材にした「声で思考する〈国語教育〉」の実践を理論化した一書である。


【目次】

序章 声で思考する―〈教室〉の音読・朗読―
一、「音読」との邂逅
二、「音読」の効用
三、「音読」と学問研究
四、「届く声」と「聴く力」
五、「音読」の目的は何か
六、身近な演劇的要素
七、各章への扉

第一章 音読・朗読・暗誦の定義と実践構想
一、「読む」ことに必然な「声」の存在
二、理解(入力)と表現(出力)の自覚
三、音読・朗読・暗誦の定義
四、学習活動としての「音読・朗読」
五、「理解・表現・獲得」

第二章 古典作品冒頭文を「声で思考する」実践構想
一、作品冒頭文を読むにあたり
二、古典学習の基礎を見据えて
三、主要古典作品の冒頭音読方法
四、古典冒頭文の解釈(理解)喚起力
五、「声で思考する」解釈へ

第三章 韻文作品を「声で思考する」実践構想 ―詩の群読・和歌の音読・パロディ創作―
一、韻文は「声」で読むこと
二、近代詩の「音読・朗読」実践構想
三、百人一首の「音読・朗読」実践構想
四、パロディ創作を「声で思考する」実践構想
五、展望

第四章 『走れメロス』朗読劇への実践構想
一、定番教材を「声」で読むために
二、登場人物の想像を糸口に
三、小説の場外へ
四、朗読劇を創る
五、客観的な視線―「声」で読む体験から

第五章 漢詩教材「音読」の理論と実践構想 ―東アジア漢文教育の可能性―
一、漢文学上の「音読」
二、漢文「音読」の歴史
三、「国語科」の古典分野における「訓読」の位置づけと「音読」の方法
四、「日本漢字音」による「音読」の実践
五、東アジア漢文教育への視野
六、複線的「音読・朗読」の実践構想
七、授業多様化の中から主体的な学習を

第六章 中古物語・日記を「声で思考する」実践構想 ―物語・日記の享受と表現学習―
一、中古文学を「読む」ためには
二、享受としての「音読」
三、中古文学の複合的教材設定
四、音読の意義と実践方法
五、咀嚼し表現する古典学習

第七章 『平家物語』群読の理論と実践構想 ―解釈から表現を意図した語りの体感― 一、古典教材としての『平家物語』
二、音読・朗読・群読教材としての『平家物語』
三、朗読方法としての「群読」における国語教育的意義
四、解釈から鑑賞へ「読み」が深まる授業の効用
五、群読評価の方法
六、個の解釈を調整し表現する

【著者紹介】

中村佳文 (なかむら よしふみ)
早稲田大学・桜美林大学講師
〈略歴〉一九六四年東京都北区田端生まれ。専門は国語教育・音声表現・和漢比較文学(中古文学)。帝京中学高等学校・山崎学園富士見中学高等学校の二校で長年にわたり専任教諭を経て現職。早稲田大学国語教育学会研究部会「朗読の理論と実践の会」責任者。博士(学術)。
〈主な著書〉『声の力と国語教育』(共著・学文社)、『日記文学研究第三集』(共著・新典社)、『新時代の古典教育』(共著・学文社)ほか。

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