ひつじ書房 近代小説にとって会話文とは何か 半沢幹一著 近代小説にとって会話文とは何か 半沢幹一著
2026年2月刊行予定

近代小説にとって会話文とは何か

半沢幹一著

A5判上製カバー装 定価6200円+税 388頁

ISBN978-4-8234-1330-8

装丁:奥定泰之

ひつじ書房

What is Conversational Text for the Modern Japanese Novel?
Hanzawa kan’ichi

【内容】

前著『古典文学にとって会話文とは何か』の続編である。ここに言う「近代小説」とは明治期の作品であり、仮名垣魯文「安愚楽鍋」から森鴎外「雁」までの13作品を取り上げ、それぞれにおける会話文の様相を記述した。言文一致化が地の文の改変である中、それへの引用としての会話文が各作品においてどのように位置付けられ、どのような役割を果たしたのかについて、それぞれの文体や主題、構成・展開、人物像などとの関係もふまえながら、論じた。

【目次】

まえがき

第1章 仮名垣魯文「安愚楽鍋」
作品の位置付け/作品構成/登場人物/1人語り/冒頭と末尾/話題のありよう/会話文の用例数/表示形式/会話文表現/作品評価

第2章 三遊亭円朝「牡丹燈籠」
速記本/テキスト表記/会話文の分量/地の文/会話文の用例数/会話文と地の文/引用マーカー/パターン別(1)/パターン別(2)/パターン別(3)/地の文の文末表現/作品の位置付け

第3章 坪内逍遥「当世書生気質」
文体観/作品構成/会話文の認定/会話文の分量/表示形式/発話者/会話文の連続/割書表示/引用マーカー/前後表現の種類/文体差/作品の時代性

第4章 二葉亭四迷「新編浮雲」
作品の成立/会話文の認定/会話文の分量/表示形式/「当世書生気質」との違い/地の文とのつながり/発話者/独言/補助符号/篇ごとの違い/文章構成

第5章 山田美妙「武蔵野」など
創作状況/作品分類/作者説明/会話文の文体/会話文の様相/表示形式/「武蔵野」の会話文/「武蔵野」の発話者/「武蔵野」の引用形式/「武蔵野」の会話文末表現/「胡蝶」の会話文/文体実験

第6章 樋口一葉「十三夜」など
対象作品/会話文の様相/「この子」の会話文/「わかれ道」の会話文/「ゆく雲」の会話文/「うつせみ」の会話文/「われから」の会話文/「大つごもり」の会話文/「十三夜」の会話文/一葉の文体

第7章 尾崎紅葉「多情多恨」
作品の性格/会話文の分布/表示形式/パターン別(1)/パターン別(2)/引用マーカー/発話者/主人公の会話文(1)/主人公の会話文(2)/主人公の会話文(3)/人物像と会話文

第8章 泉鏡花「高野聖」
1人語り/会話文のレベル差/会話文の認定/語りの様相/語りらしさ/会話文の様相/表示形式/発話者/発話者別の特徴/怪異性と会話文/1人称小説と会話文

第9章 徳冨蘆花「不如帰」
ベストセラー/会話文の様相/表示形式/表示パターン/前後とのつながり/引用マーカー/会話文の長さ/発話者/会話文表現/補助符号/会話文の役割/類型性と独自性

第10章 国木田独歩「武蔵野」など
対象作品/文体/会話文の様相/表示形式/カギカッコ/パターン別(1)/パターン別(2)/パターン別(3)/会話文の連続/会話文末の符号/「武蔵野」の会話文

第11章 島崎藤村「破戒」
リアリズム小説/会話文の分量/会話文の認定/会話文の連続(1)/会話文の連続(2)/表示形式/引用マーカー(1)/引用マーカー(2)/会話文の長さ/1文の会話文/会話文の使用語/会話文のリアリティ(1)/会話文のリアリティ(2)/会話文のリアリティ(3)/会話文の位置付け

第12章 夏目漱石「坊っちやん」
会話小説/会話文の認定/会話文の分布/表示形式別(1)/表示形式別(2)/引用マーカー(1)/引用マーカー(2)/引用マーカー(3)/発話者/会話のやりとり/心内文(1)/心内文(2)/会話文表現/会話文と地の文

第13章 森鷗外「雁」
小説らしさ/会話文の認定/会話文の様相/表示形式/引用マーカー(1)/引用マーカー(2)/会話のやりとり/発話者/会話文の長さ/応答ペア(1)/応答ペア(2)/会話文と小説らしさ

あとがき
 



【著者紹介】

半沢幹一(はんざわ かんいち)
1954年、岩手県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。共立女子大学名誉教授。表現学会顧問。専門は日本語表現学。
主な著書:『古典文学にとって会話文とは何か』(ひつじ書房、 2025年)、『村上春樹にとって比喩とは何か』(ひつじ書房、 2025年)、『方言のレトリック』(ひつじ書房、2023年)、『直喩とは何か』(編著、ひつじ書房、2023年)、『語りの喩楽』『題名の喩楽』『表現の喩楽』(明治書院、2022、2018、2015年)、『文体再見』(新典社、 2020年)、『言語表現喩像論』(おうふう、2016年)など。


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