ひつじ書房 日本語文法・文論 奥田靖雄・言語学研究会編 工藤真由美解説 ひつじ書房 日本語文法・文論
2025年12月刊行

日本語文法・文論

複文研究

奥田靖雄・言語学研究会編 工藤真由美解説

A5判上製カバー装 定価6000円+税 474頁

ISBN978-4-8234-1309-4

装丁 小川順子

ひつじ書房

The Grammar of Complex Sentences in Japanese
Edited by OKUDA Yasuo and Gengogakukenkyukai(The Linguistics Research Association)

【内容】

奥田靖雄は、連語論とアスペクト研究で広く知られているが、複文論についてはあまり知られていない。関連する諸論文がさまざまな媒体で発表されており、全体像の把握が難しいこともその一因だろう。本書は、奥田の複文論を体系的に集約し、工藤真由美による全体像の解説も付すことで、この分野における奥田の論の先見性と文法研究史への貢献の可視化を試みる。複文論を専門とする研究者だけでなく、広く日本語文法に興味を持つ人々にとって示唆に富む内容となっている。

【目次】

まえがき
解説

第Ⅰ部 条件づけ的な従属複文

第1章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(一)―その1・まえがき―

第2章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(二)―その2・原因的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「するので」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「するから」のかたちをとるばあい

第3章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(三)―その3・条件的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「すれば」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「するなら」のかたちをとるばあい

第4章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文(四)―その4・うらめ的なつきそい・あわせ文―
 1.つきそい文が「するのに」のかたちをとるばあい
 2.つきそい文が「しても」のかたちをとるばあい

第5章 条件づけを表現するつきそい・あわせ文―その体系性をめぐって―


第II部 時間的な従属複文

第6章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(1)―つきそい文が「してから」のかたちをとるばあい―

第7章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(2)―つきそい文が「したあと」のかたちをとるばあい―

第8章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(3)―つきそい文が「するまで」のかたちをとるばあい―

第9章 時間・状況をあらわすつきそい・あわせ文(4)―つきそい文が「するまえ」のかたちをとるばあい―

第10章  接続詞「とき」によってむすばれる,時間的なつきそい・あわせ文

第11章 同時性をあらわす時間的なつきそい・あわせ文―「あいだ」と「うち」―


第III部 「なかどめ」構造の文

第12章 なかどめ―動詞の第二なかどめのばあい―

第13章 なかどめ―動詞の第一なかどめのばあい―

第14章 なかどめ―動詞の第一なかどめと第二なかどめとの共存のばあい―


補遺 ならべ・あわせ文―接続詞「が」によって表現される並列的な関係―

出典一覧
初出一覧
あとがき
索引
執筆者一覧




【編者・解説者紹介】

奥田靖雄(おくだ やすお、1919–2002)
宮城教育大学名誉教授。1956年、言語学研究会の創立を主導する。『奥田靖雄著作集』全6巻(奥田靖雄著作集刊行委員会、2011–2022、むぎ書房)
言語学研究会(げんごがくけんきゅうかい)
1956年に創設された、言語学、日本語研究の民間研究団体。奥田靖雄、鈴木重幸、宮島達夫、上村幸雄、高橋太郎、鈴木康之らが代表的な創設メンバー(共同研究者)である。
工藤真由美(くどう まゆみ)
大阪大学名誉教授。『文と時間―日本語のテンポラリティーとタクシス―』(2025、ひつじ書房)

執筆者:奥田靖雄 言語学研究会・構文論グループ 新川忠 工藤真由美


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