ひつじ書房 日本語助詞「を」の研究 佐伯暁子著 日本語助詞「を」の研究 佐伯暁子著
2024年2月刊行

ひつじ研究叢書(言語編) 第199巻

日本語助詞「を」の研究

佐伯暁子著

A5判上製函入 定価6,200円+税 240頁

ISBN978-4-8234-1201-1

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

ひつじ書房

A Study of Japanese Particle o
Saiki Kyoko



【内容】
本書は、古代語と現代語の両面から、助詞「を」の体系化を目指したものである。まず、現代語の格助詞「を」の個別用法とそれら各用法のつながり、古代語と現代語の二重ヲ格について実証的に考察する。そして、現代語に残存する接続助詞「を」を取り上げ、その歴史の解明を通して、接続助詞的な「を」との関わりへと展開する。文法変化も視野に入れることで、格助詞「を」・接続助詞的な「を」・接続助詞「を」の連続性を論証する。


【目次】
まえがき

Ⅰ 格助詞「を」

第1章 平安時代から江戸時代における二重ヲ格
1. はじめに
2. 先行研究
3. 調査資料と考察対象
 3.1 調査資料
 3.2 考察対象
4. 調査結果
5. 二重ヲ格の用法
 5.1 ① -1「対格―対格」の二重ヲ格(同じ意味役割)
 5.2 ① -2「対格―対格」の二重ヲ格(異なる意味役割)
 5.3 ②「移動格―移動格」の二重ヲ格
 5.4 ③「対格―移動格」の二重ヲ格
 5.5 本節のまとめ
6. 二重ヲ格と「~ノ~ヲ」文
7. まとめ

第2章 現代語における二重ヲ格
1. はじめに
2. 先行研究
3. 非文法的な二重ヲ格
 3.1 「対格―対格」の二重ヲ格
 3.2 「対格―移動格」の二重ヲ格
 3.3 「対格(被使役主)―対格」の二重ヲ格
 3.4 「対格(被使役主)―移動格」の二重ヲ格
4. 許容される二重ヲ格
5. 助詞の置き替えによる二重ヲ格の回避
6. まとめ

第3章 現代語における状況を表す「~(の)中を」「~(の)中φ」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「~(の)中を」と「~(の)中φ」の用法
 3.1 共起する動詞
 3.2 前件と後件の関係
 3.3 視点の違いから見た前件と後件の関係
4. 「~(の)中を」と「~(の)中φ」の使用実態
 4.1 媒体(書きことば/話しことば)
 4.2 場面(公的/私的)
5. まとめ

第4章 現代語における状況を表す「~(の)下を」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「~(の)下を」の特徴
4. 「~(の)下を」とヲ格の位置づけ
5. まとめ

第5章 現代語における状況補語 「~(の)中を」「~(の)下を」「~(の)ところを」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 状況補語の条件
 3.1 状況補語の特徴の観察
 3.2 状況補語とは
4. 「~(の)中を」「~(の)下を」「~(の)ところを」の違い
5. まとめ

第6章 現代語における時間を表すヲ格
1. はじめに
2. 先行研究
3. 時間を表すヲ格と共起する動詞
4. 時間を表すヲ格の位置づけ
5. 時間を表すヲ格名詞句は必須補語か副次補語か
 5.1 ①通過点・経路を表す移動動詞
 5.2 ②時間的経過を表す動詞
 5.3 ③完了を表す動詞
 5.4 ④継続を表す動詞
 5.5 ⑤その他
 5.6 時間を表すヲ格と対象、経由点を表すヲ格
6. まとめ

第7章 現代語における経由点・状況・時間を表すヲ格
1. はじめに
2. 先行研究
3. 時間を表すヲ格
 3.1 時間を表すヲ格の特徴
 3.2 時点と期間
4. 経由点・状況・時間(期間)を表すヲ格の関係
 4.1 経由点を表すヲ格について
 4.2 状況を表すヲ格について
 4.3 経由点・状況・時間(期間)を表すヲ格の三者比較
5. まとめ

Ⅱ 接続助詞「を」と接続助詞的な「を」

第8章 現代語における接続助詞用法の「~ところを」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 状況補語とは
4. 「~ところを」と状況補語
5. 「~ところを」と「を」の位置づけ
6. まとめ

第9章 現代語における接続助詞用法の「~べきを」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「~べきを」の用法
4. 「~べきを」の「を」の位置づけ
5. 接続助詞「を」と接続助詞的な「を」の関係
6. まとめ

第10章 接続助詞用法の「~べきを」の推移 古代語から現代語へ
1. はじめに
2. 先行研究
3. 中古から近世における「~べきを」
4. 「「べし」+逆接を表す接続助詞」形式から見た「~べきを」
5. 「~べきを」と「~ところを」
6. まとめ

第11章 現代語における接続助詞用法の「~ものを」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「~ものを」と「~ところを」の関係
4. 「~ものを」と「~もの」の関係
5. 「~ものを」と「を」の位置づけ
6. まとめ

第12章  平安時代から江戸時代における接続助詞用法の「~ものを」
1. はじめに
2. 先行研究
3. 「~ものを」の推移
 3.1 中古
 3.2 中世前期
 3.3 中世後期
 3.4 近世前期
 3.5 近世後期
 3.6 推移のまとめ
4. 「~べきを」「~ところを」と「~ものを」の関係
5. まとめ

参考文献
辞書類
調査資料
あとがき
索引



著者紹介
佐伯暁子(さいき きょうこ)
 略歴
1976 年、愛媛県生まれ。岡山大学大学院文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。大阪成蹊短期大学講師・准教授、甲南大学准教授を経て、現在、同教授。
 主な論文
「接続助詞用法の「~べきを」の推移─古代語から現代語へ─」『日本語の研究』18 巻2 号(2022 年)、「現代語における状況を表す「~(の)下を」について」『日本語文法』21巻1 号(2021 年)、「平安時代から江戸時代における二重ヲ格について」『国語と国文学』86 巻4 号(2009 年)など。


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