ひつじ書房 消費者の向社会的行動原理 カスタマー・ハラスメント予防のためのコミュニケーション 榎澤祐一著 消費者の向社会的行動原理 カスタマー・ハラスメント予防のためのコミュニケーション 榎澤祐一著
2023年3月刊行

消費者の向社会的行動原理

カスタマー・ハラスメント予防のためのコミュニケーション

榎澤祐一著

定価5000円+税 A5判上製カバー装 204頁

ISBN978-4-8234-1187-8

ひつじ書房

The Principle of Consumers' Prosocial Behavior: Communication for Prevention of Harassment by Customers
ENOSAWA Yuichi



【内容】
カスタマー・ハラスメントが近年、注目を集めている。この問題に対しては企業から従業員への対処法教育が解決のアプローチとして主流とみられるが、元より問題が生じにくくするにはどうしたら良いのか。本書はマーケティング・コミュニケーションの観点から、サービス全般への適用可能な示唆を試みた。発達心理学の知見から仮説を設定し、エンタテインメント・イベントを題材に日本と中国で質問紙実験を実施した。



著者による紹介動画



【目次】
はじめに

第1章 問題の所在と背景
第1節 問題の所在
第2節 問題の背景
2.1 サービスとしてのエンタテインメント・イベント
2.2 日本のエンタテインメント・イベント主催者が克服したIHIP特性の負の側面
2.2.1 企業やイベントブランドの訴求
2.2.2 顧客によるイベント体験のカスタマイズ
2.2.3 日本のエンタテインメント・イベントのサービス化
第3節 本研究の目的と研究領域
第4節 本書の構成

第2章 エンタテインメント・イベントでの迷惑行為の位置づけ―消費者行動論研究において
第1節 はじめに
第2節 知覚品質と満足の定義と両者の関係性
第3節 アート財における知覚
3.1 アート財研究の経緯
3.2 消費における快楽の重要性
3.3 今世紀の快楽消費研究の展開としてのCCT(Consumer Culture Theory)
第4節 エンタテインメント・イベントにおける消費者の知覚品質の形成
4.1 消費者意思決定における専門性と嗜好の関係性フレームワークの考察
4.2 エンタテインメント・イベントにおける知覚品質概念フレームワーク
第5節 知覚品質評価メカニズムの考察
5.1 エンタテインメント・イベント主催者による専門性の最少化
5.2 エンタテインメント・イベントにおける知覚品質概念フレームワークでのカスタマー・ハラスメントの位置づけ
第6節 本章の含意と限界

第3章 消費者の向社会的行動の先行要因に関する先行研究と限界
第1節 はじめに
1.1 消費者の向社会的行動に関する最初の考察としての『贈与論』
1.2 消費者の向社会的行動の定義と先行研究レビューの方向性
第2節 社会的交換理論による先行要因の説明
第3節 個人の合理性による先行要因の説明
3.1 社会心理学の合理的行動理論による先行要因の説明
3.2 認知心理学の情報処理モデルによる先行要因の説明
第4節 社会集団に関する理論による先行要因の説明
4.1 個人主義―集団主義による先行要因の説明
4.2 社会的アイデンティティ理論による先行要因の説明
第5節  消費者の向社会的行動に関する先行研究の限界、先行要因に関する新たな方向性
5.1 消費者の向社会的行動の先行要因に関する先行要因の限界
5.2 先行要因に関する新たな方向性

第4章 消費者の個人特性に関する先行研究レビュー
第1節 はじめに
第2節 消費者行動予測に有効なパーソナリティの条件
第3節 初期のパーソナリティ研究
第4節 心理特性に基づくパーソナリティ分類
4.1 個人の情報処理様式に基づく分類
4.2 心理学理論の尺度化に基づく分類
4.2.1 1次元の心理的変数に基づく分類
4.2.2 多次元の心理的変数に基づく分類
第5節 消費者のライフスタイルに基づくパーソナリティ分類
第6節 消費者行動予測のために援用するパーソナリティの条件
第7節 パーソナリティ援用の限界と将来の研究の方向性

第5章 アタッチメント理論を援用した消費者行動研究の方向性
第1節 はじめに
第2節 ブランド・アタッチメント概念におけるアタッチメント理論の援用
第3節 Bowlby のアタッチメント理論とその拡張
第4節 消費者の向社会的行動予測におけるアタッチメント理論の援用
4.1 アタッチメント・スタイルを援用した研究のシステマティックレビューの方法
4.2 アタッチメント・スタイルを援用した研究の特徴
第5節 アタッチメント・スタイル援用の意義―エンタテインメント・イベント消費者の分析において
第6節 アタッチメント・スタイル援用の限界

第6章 消費者の向社会的行動の先行要因の実証
第1節 はじめに
第2節 仮説の設定―アタッチメント理論に基づく消費者の向社会的行動
2.1 理論的背景
2.2 仮説枠組み
2.3 仮説
2.3.1 交換的関係
2.3.2 共同的関係
第3節 実証―状況想定法による質問紙実験
3.1 データ収集
3.2 測定尺度
3.2.1 アタッチメント・スタイルの尺度
3.2.2 評判獲得への期待、社会に対する貢献感の尺度
3.2.3 共感的関心、視点取得の尺度
3.2.4 消費者の向社会的行動尺度
3.2.5 社会的望ましさの尺度
3.3 分析結果と考察
3.3.1 測定尺度の信頼性と妥当性
3.3.2 交換的関係の仮説枠組み(仮説1、仮説2)の分析結果と考察
3.3.3 共同的関係の仮説枠組み(仮説3、仮説4)の分析結果と考察
第4節 結論―交換的関係・共同的関係を統合した理論構築の可能性
4.1 学術的含意
4.2 実務的含意
4.3 本研究の限界と今後の課題

第7章 中国における消費者の向社会的行動の先行要因の実証
第1節 はじめに
第2節 仮説の設定―他者観のポジティブさに着目して
2.1 理論的背景
2.2 仮説枠組み
2.3 仮説
2.3.1 向社会的行動の先行要因
2.3.2 向社会的行動の先行要因に影響を与えるアタッチメント・スタイル
2.3.3 向社会的行動の先行要因
第3節 実証―中国都市部在住者を対象とした質問紙実験
3.1 データ収集
3.2 測定尺度
3.3 分析結果と考察
第4節 結論―日中質問紙実験結果の差異と共通点
4.1 学術的含意
4.2 実務的含意
4.3 今後の課題

第8章 本研究の意義と限界、今後の研究課題
第1節 本研究の意義と限界
第2節 今後の研究課題

参考文献
初出一覧
補録
索引


【著者】
榎澤祐一(えのさわ ゆういち)
[略歴]早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。デジタルハリウッド大学大学院デジタルコンテンツ研究科修了。嘉悦大学大学院ビジネス創造研究科修了。元株式会社ブシロードミュージック取締役。エイベックス、リクルート、ブシロードを経て愛知東邦大学経営学部地域ビジネス学科専任講師。専門は消費者行動論、マーケティング論。博士(経営管理)。
[主な著書・論文]「日本の音楽著作権管理事業におけるメガマーケティング―技術を考慮に入れた制度派組織論の視角から―」『実践経営』58, 21-29 (2022)、「アタッチメント・スタイルが消費者の向社会的行動に与える影響」『市場創造研究』10, 5-18 (2021)ほか。


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