ひつじ書房 日本語プロフィシェンシー研究の広がり 鎌田修監修代表 鎌田修・由井紀久子・池田隆介編 日本語プロフィシェンシー研究の広がり 鎌田修監修代表 鎌田修・由井紀久子・池田隆介編
2022年10月刊行

日本語プロフィシェンシー研究の広がり

鎌田修監修代表 鎌田修・由井紀久子・池田隆介編

定価4400円+税 A5判並製カバー装 480頁

装丁 上田真未

ISBN978-4-8234-1137-3

ひつじ書房

Explorations of Japanese Proficiency Studies
supervised by KAMADA Osamu
Edited by KAMADA Osamu, YUI Kikuko and IKEDA Ryusuke


【内容】
「プロフィシェンシー」(熟達度)が第一、第二言語使用者の運用能力研究に使われるようになって久しい。非流暢だが自然な日本語、視覚・聴覚障害者や定住外国人の社会エンゲージメント、談話分析、ライティング、e-Learning、教師養成など多岐多様に渡る日本語プロフィシェンシー研究の広がりを著者全員のピアレビュウの後、一挙に披露した珠玉の論集である。
執筆者:東健太郎、麻生迪子、池田隆介、和泉元千春、伊藤亜紀、伊東祐郎、岩﨑典子、宇佐美まゆみ、閻琳、遠藤智子、奥野由紀子、鎌田修、北川幸子、阪上彩子、坂本正、桜井千穂、定延利之、佐藤慎司、島津百代、嶋田和子、白鳥文子、立部文崇、田中真理、塚田智冬、堤良一、中井好男、西川寛之、野山広、長谷川哲子、林良子、范一楠、船橋瑞貴、松田真希子、丸山岳彦、溝部エリ子、三井久美子、山路奈保子、由井紀久子

【目次】
はじめに
各部キーワード・キーフレーズ一覧

プロローグ プロフィシェンシー研究の広がり ─分かり合える日本語による共生探索  鎌田修

第1部 ソーシャルエンゲージメントとプロフィシェンシー
視覚に障害のある日本語学習者の社会参加とプロフィシェンシー  北川幸子
コーダである私に映る日本の共生とプロフィシェンシー  中井好男<
移民定住者とプロフィシェンシー ─日本語の習得、摩滅、喪失の過程とライフを視野に入れつつ  野山広
社会・コミュニティ参加とプロフィシェンシー  佐藤慎司・嶋津百代


第2部 流暢さ、非流暢さとプロフィシェンシー
非流暢で自然な日本語:記述言語学の観点から  定延利之
非流暢で自然な日本語:コーパス言語学の観点から  丸山岳彦
非流暢で自然な日本語:会話分析の観点から  遠藤智子
非流暢で自然な日本語:言語障害の観点から  林良子
非流暢で自然な日本語:日本語教育の観点から 舩橋瑞貴


第3部 談話とプロフィシェンシー
不満語りに見られる会話参与者の協働性   三井久美子
「聞き手」としての非母語話者の容認性判断  堤良一・閻琳
初対面時の雑談でもちいられる終助詞「ネ」  立部文崇
雑談における日本語母語話者と中国語母語学習者のノダの使用状況  范一楠
説明タスク作文での接続詞使用 ─読み手評価から見た接続詞の選択  長谷川哲子
自然会話を素材とする共同構築型Web教材NCRB ─自然会話データの分析を踏まえて  宇佐美まゆみ


第4部 ライティングとプロフィシェンシー
ライティング評価の限界といいとこ取り  田中真理
教材開発から考える「書くプロフィシェンシー」の向上 —作文コーパスをもとに  白鳥文子・塚田智冬
ライティング関連科目のシラバスの特徴 —「概要・目標」と「授業内容」の記述内容の対比  池田隆介・山路奈保子
ライティングのプロフィシェンシーと主観性 —アカデミックな文体に関するスキーマ構築  由井紀久子


第5部 ポストコロナを見据えた将来の日本語教育
日本語オンラインコースの現状とその可能性  東健太郎
ICTとプロフィシェンシー —聴解口頭クラスの実践を通じて  阪上彩子
マルチメディア型データベースと評価 —リアリティのある評価を求めて  西川寛之
オンラインツールを用いたOPI —直接対面OPIに近づけるための提案  伊藤亜紀


第6部 「共育」による教師の学び合いと成長
養成課程の学生は日本語教育現場から何を学んだのか —日本語学校と大学養成課程の「共育」  麻生迪子
教職課程学生と留学生の「ことば」を鍵とした協働と「共育」  和泉元千春
やさしいにほんごとプロフィシェンシー ─現実の接触・共育から得られるまなび  溝部エリ子
OPIが可能にする教師の成長 —「つながりと響き合い」をめざして  嶋田和子


第7部 第二言語習得研究とプロフィシェンシー
SLA研究におけるL2能力観の変容 —「プロフィシェンシー」再考  岩﨑典子
CLD児の言語能力評価、再考 —全人的発達を目指して  櫻井千穂
言語教育実践としての多言語漫才の可能性  松田真希子
L2使用者の行為主体性が促す言語社会化 ─発話スタイルの縦断的な変化に着目して  奥野由紀子
プロフィシェンシー再考の必要性  坂本正


エピローグ プロフィシェンシーの再考と今後の展望 ─JALP設立10周年記念シンポジウムを終えて  伊東祐郎


あとがき
執筆者紹介
   


【著者】
鎌田修(かまだ おさむ)南山大学人文学部特任研究員(元教授)
主な著書に『日本語の引用』(ひつじ書房、2000)など

由井紀久子(ゆい きくこ)京都外国語大学国際貢献学部教授
主な著書に『中級からの日本語プロフィシェンシー ライティング』(凡人社、2012、共著)など

池田隆介(いけだ りゅうすけ)北九州市立大学基盤教育センターひびきの分室教授
主な論文に「ルーブリック自作がレポート執筆に関する学習者の意識に及ぼす影響」(『語用論研究の可能性』、朝日出版社、2020)など




ご注文は、最寄りの書店さんでお願いします。
お店に在庫が無くても、お取り寄せができます。 書店が最寄りにない場合は、オンライン書店でご注文ください。

 

 



お急ぎの場合は、小社あてにご注文いただくこともできます。
郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号をメールか、FAXでお知らせください。
新刊案内へ
ひつじ書房ホームページトップへ