ひつじ書房 エドモン・ド・ゴンクール著『北斎』覚書 鈴木淳著 ひつじ書房 エドモン・ド・ゴンクール著『北斎』覚書 鈴木淳著
2022年8月刊行

エドモン・ド・ゴンクール著『北斎』覚書

鈴木淳著

定価3800円+税 A5判上製カバー装 208頁

ISBN978-4-8234-1115-1

ブックデザイン 三好誠(ジャンボスペシャル)

Notes on “Hokousaï” Written by Edmond de Goncourt
Suzuki Jun

ひつじ書房


【内容】
エドモン・ド・ゴンクール著『北斎』は、著者が古美術商林忠正の助力を得て、北斎に美術史上の評価を与えた、先駆的業績であるが、その評価はいかなるものであったか。筆者の見解は、ゴンクールが、「版画の世紀」と謳われたエッチングを中心とするフランス版画と同じ土俵に北斎を上せ、版画家でもあった弟ジュールとの共著『18世紀の美術』の延長線に、世界美術史上の類稀なデッサン画家として位置付けたというものである。

【目次】
まえがき
凡例

I ゴンクール著『北斎』の出版
 概要
 諸版
 モノグラフィー叢書とカタログ・レゾネ

II 画家・版画家「peintre–graveur」
 『18世紀の美術』
 ヴァトーから北斎へ
 デッサン画家の発見 
 静物画家シャルダン

III 『北斎漫画』との邂逅
 日本のアルバムとゴンクールの証言
 ブラックモンと『北斎漫画』
 骨董商シシェルの訪日
 パリ万国博覧会
 日本美術回顧展

IV ゴンクールと『北斎漫画』
 ゴンクールの『北斎漫画』評価
 ゴンクールの北斎評価のエッセンス
 半洲の序文への拘り

V 北斎評価の諸相
 ゴンスの評価
 ガバルニに対する評価とフォシロンの疑問
 フェノロサの批判
 ラファージの悩み
 ゴンクールの北斎読本批評

VI『ある芸術家の家』と北斎
 デュレの北斎論文
 『ある芸術家の家』と北斎
 ベェルジェラのメモ

VII 消えたディキンズの解説
 『ある芸術家の家』下巻の脚注
 ディキンズの言説
 モースの論文とアンダーソンのパンフレット

VIII  終章
 漫画の訳


あとがき
主要参考文献一覧
エドモン・ド・ゴンクール著『北斎』関連略年表
用語略解
索引


   


【著者紹介】
鈴木淳著(すずき じゅん)
[略歴]
1947年、宮城県仙台市生まれ。國學院大學博士課程単位取得満期退学、博士(文学)(九州大学)。國學院大學日本文化研究所助教授を経て、国文学研究資料館教授(現、名誉教授)。専門は、日本古典文芸、とくに江戸時代の文芸、書、画など。
[著書]
『江戸和学論考』ひつじ書房、1997年
『橘千蔭の研究』ぺりかん社、2006年
Understanding Japanese woodblock-printed illustrated books, cowritten by Ellis Tinios, Leiden, Brill. 2013.


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