◆第122回 知能と複雑系研究会(発表件数:8件)◆
日程:平成12年10月13日(金) 13:00-18:50
会場:情報処理学会 会議室(芝浦)
地図は,学会のホームページ
(http://www.ipsj.or.jp/)の「学会のご紹介」の
「事務所所在地」にあります.
議題:特集「機械の心・人間の心:「心を読む」という相互行為における知能」
詳細は、
http://www.mic.atr.co.jp/~tono/ipsj-ics.htmlをご覧ください.
照会先:小野 哲雄(ATR)
Email: tono@mic.atr.co.jp TEL:0774-95-1482 FAX: 0774-95-1408
本特集の概要:近年の「心の理論」に関する研究の進展により,「心」の存在
やその脳内の生理学的メカニズム,計算論的メカニズム,および「心を読む」
という相互行為の意味に注目が集まっています.本研究会でも一度,このテ
ーマについて網羅的に議論しておくことは,今後の研究展開を考える上でも
有意義だと考えます.
そこで本特集では,「機械の心・人間の心:「心を読む」という相互行為に
おける知能」というテーマのもとに,人工知能,脳科学,心理学,ロボティ
クスなどの分野の方々の議論をとおして,新しい研究の方向性を創り出すこ
とを目指しています.従来の研究の単なるサーベイや紹介ではなく,確固た
る主張のもとに展開されるオリジナルな研究の発表が多数予定されています.
是非,本研究会の議論に積極的にご参加ください.
[13:00-13:30] 一般
1.血縁淘汰による「種」の分化と利他行動の獲得:木下和絵,中村剛士,
伊藤英則(名工大)
[概要:] 血縁淘汰説を導入したGAを用い,不適応な種を淘汰しつつ,種別に
特化された信号を用いた協調活動を進化させる.
[13:30-15:00] 特集:「機械の心・人間の心」セッションI
2.ロボットの心を読む:小野哲雄(ATR)
[概要:] 人とロボットのコミュニケーションにおける「心を読む」メカニズム
に注目し,発話理解のモデルを提案・検証する.
3.ロボットの社会的発達と「心の理論」の獲得:小嶋秀樹(通信総研)
[概要:] 社会的能力(他者行動の予測・制御)の基礎をなす心を読む能 力を
ロボットに獲得させる方法について論じる.
4.身体化人工知能:月本洋(東芝)
[概要:] 想像力とその言語的側面であるメタファーを中心にした身体化
人工知能について述べる.
[15:10-17:10] 特集:「機械の心・人間の心」セッションII
5.サルの心,ヒトの心:板倉昭二(大分看護大)
[概要:] ヒトおよびヒト以外の霊長類における自己意識の発達,他者の
視線の認知および心の理論の発生について,討論をおこなう.
6.Humanoidはクオリアを夢見るか?:茂木健一郎(Sony CSL)
[概要:] クオリアは,脳の情報処理メカニズムの何を表しているのか?
その人工機械への実装の可能性を探る.
7.「心の理論」と「心を読む」アルゴリズム:伊藤昭(岐阜大)
[概要:] 「心を読む」ことを社会的機構として捉え,アルゴリズムとして
検討することで,「心の理論」の本質を追求する.
8.ロボットに心は宿るか?:浅田稔(大阪大)
[概要:] 心の理論を基に,ロボットに心を宿らせる意味を現状の科学技術に
根ざして議論する.
[17:20-18:50]特集の議題に関するディスカッション
司会:沼尾正行(東工大)
指定討論者:開一夫(東大)