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12月

2017.12.28(木)

2017年の振り返り



あっというまに年の瀬となりました。
今年刊行した本は以下の11冊です。

1 所有表現と文法化 今村泰也著 2017.2
2 グリム兄弟言語論集 ヤーコプ・グリム、ヴィルヘルム・グリム著 千石喬、高田博行編 2017.2
3 発話のはじめと終わり 小野寺典子編 2017.3
4 ロシア語文法 ポール・ギャルド著 柳沢民雄訳 2017.3
5 続猿蓑五歌仙評釈 佐藤勝明・小林孔著 2017.5
6 インタラクションと学習 柳町智治・岡田みさを編 2017.7
7 英語コーパス研究シリーズ 第7巻 コーパスと多様な関連領域 赤野一郎・堀正広編 2017.9
8 文章を科学する 李在鎬編 2017.10
9 日本語教育のためのはじめての統計分析 島田めぐみ・野口裕之著 2017.11
10 日本語語用論フォーラム 2 加藤重広・滝浦真人編 2017.12
11 話しことばへのアプローチ 鈴木亮子・秦かおり・横森大輔編 2017.12

一年間に担当した冊数としては、過去最高でした。
しかしながらまだまだお待ちいただいている原稿があります。精一杯つとめてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

今年印象的だったのは、『グリム兄弟言語論集』が日本翻訳出版文化賞を受賞したことです。これは、過去1年で最も優れた翻訳書を刊行した出版社に対し贈られる賞ですが、翻訳者(著者)ではなく、出版社に贈られる賞というのは珍しく、たいへん光栄に思っています。
今後も、文化・学術の興隆に寄与できるような本を作っていきたいと思います。

今年は社員の育休や入れ替わりもあり、慌ただしい年となりました。
来年度は着実によい本を作っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。







2017.12.28(木)

2017年の振り返り



今年もあっという間でした。
わたしが今年刊行したのは下記の7冊です。
社長や先輩のサポートを受けながらのものや、他の編集者から引き継ぎながら仕上げたものもありますが、年内ぎりぎりまでがんばりました。

1 自由間接話法とは何か 平塚徹 編 2017.2
2 メディアのことばを読み解く7つのこころみ 名嶋義直 編 2017.2
3 市民参加の話し合いを考える  村田和代 編 2017.3
4 英語だけの外国語教育は失敗する 複言語主義のすすめ  鳥飼玖美子・大津由紀雄・江利川春雄・斎藤兆史 著 2017.5
5 これからの英語教育の話をしよう 藤原康弘・仲潔・寺沢拓敬 編 2017.8
6 方言の研究 3 日本方言研究会 編 2017.9
7 中国現代文学 18 中国現代文学翻訳会 編 2017.12

今年は担当書籍数が一気に増え、業務的にとても忙しくなったということがありますが、担当書籍が増えるにつれ、著者の先生方や装丁などをお願いするデザイナーさんなどとの縁も増え、毎日とても楽しかったです。

ただ、今年中に刊行したかったけれど刊行できなかった書籍が何点かあり、心残りも多いです。その分来年は面白い・興味深い書籍をたくさんお届けできると思いますので楽しみにしていただければと思います。

来年は何か企画を立ててみたいなあとも思っています。


本日12/28はひつじ書房の大掃除で、事務所がとてもきれいになり、気持ちがいいです。この日誌を書いている今も、まだまだ仕事が終わりそうにありませんが、なんとか納めたいと思います。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。







2017.12.28(木)

2017年の振り返り



今年もたくさんの本を刊行しました。2017年は46冊の新刊を刊行しました。そのうち、私が担当したのは以下の17冊となります。

1 徳田秋聲 紅野謙介・大木志門 編 2017.2
2 〈ヤミ市〉文化論 井川充雄・石川巧・中村秀之 編 2017.2
3 ベーシック応用言語学 石川慎一郎 著 2017.3
4 動詞の意味拡張における方向性 夏海燕 著 2017.3
5 自然論理と日常言語 山梨正明 著 2016.12
6 現代中国語の意味論序説 松村文芳 著 2017.3
7 朝鮮語研究 7 朝鮮語研究会 編 2017.5
8 文学研究から現代日本の批評を考える 西田谷洋 編 2017.5
9 フランス語学の最前線 5 青木三郎 編 2017.5
10 『君の名は。』の交響 志水義夫・助川幸逸郎 編 2017.7
11 短篇小説の生成 新保邦寛 著 2017.10
12 音声学を学ぶ人のためのPraat入門 北原真冬・田嶋圭一・田中邦佳 編 2017.11
13 「あ」は「い」より大きい!? 川原繁人 著 2017.11
14 村上春樹のフィクション 西田谷洋 著 2017.12
15 史上最悪の英語政策 阿部公彦 著 2017.12
16 時間の流れと文章の組み立て 庵功雄・石黒圭・丸山岳彦 編 2017.12
17 小説とは何か? 小谷瑛輔 著 2017.12

一覧にしてあらためて眺めてみると、面白そうな本ばかりと思いませんか? そのような本の刊行のお手伝いをさせていただいたこと、とてもありがたく思っております。

実はこのリストの内、今日28日に見本が届いた本もあって、年末のほんとうのぎりぎりまでばたばたしてしまいました。

色々な仕事が立て込んでしまったのが今年の反省点で、来年はもっとスムーズに様々な仕事を動かしていきたいと思います。やりたい事がたくさん手元で止まってしまっているので、面白い本を出していきますので来年もどうぞご注目ください。


また、今年はひつじ書房のウェブマガジンを開始しました。

ひつじ書房ウェブマガジン 羊草
http://www.hituzi.co.jp/hituzigusa/

今連載中なのは以下の四本です。

・自分を変えるためのエッセイ作成術 重里徹也・助川幸逸郎
・中高生のための本の読み方 大橋崇行
・オノマトペハンター おのはん! 平田佐智子
・これからの英語教育の話を続けよう 藤原康弘・仲潔・寺沢拓敬

書籍とはまた違った雰囲気で、面白く読んでいただけると思います。こちらも立ち上げから更新作業まで慣れない作業にとまどいながらも一生懸命更新していますので、どうぞご覧いただけますと幸いです。

来年もなにとぞよろしくお願いいたします。







2017.12.28(木)

今年の振り返り




2017年も残りわずかとなりました。

会社の大掃除も終わり、きれいになった事務所は新年を迎える準備が整ったように思います。
とは言うものの、まだあまり年末という実感がわいてきません。
これからじわじわやってくるのでしょうか。

さて、今年もたくさんの新刊が出来てきました。
今年はいろいろな問題を世に問う、そんな書籍が目立ちました。

『部活動の不思議を語り合おう』
『これからの英語教育の話をしよう』
『外国人労働者受け入れと日本語教育』
『英語だけの外国語教育は失敗する―複言語主義のすすめ』

そして最新刊の
『『史上最悪の英語政策―ウソだらけの「4技能」看板』

編集は担当しておりませんが、大事な問題を皆で議論できる、そんな世の中になるよう、出版社の人間としてこれからも頑張っていきたいと思います。

私自身としましては、限られた時間の中でなかなか思うように仕事が進まず…
来年はそのあたりを改善したいと思っています。







2017.12.27(水)

2017年をふりかえって




早いもので今年も残すところわずかとなりました。

2017年は、4月にイタリアの大学を卒業し、5月に帰国、6月にひつじ書房の採用試験を受け、7月に入社という、個人的に変化のめまぐるしい1年でした。遅ればせながらようやく新社会人となり、至らぬ点も多々ある中、社長はじめ、先輩社員のみなさんには根気強く指導していただいております。

ひつじ書房で働き始め、あらためて思うことは、「やっぱり言語はおもしろい!」ということです。今年はさまざまな学会や研究会に参加させていただきましたが、実にいろんな角度から、興味深い多様な研究がなされていることに非常に感銘を受けました。
そういったさまざまな言語研究に対し、まだまだ微力ながらも出版という立場から関わることができ、非常にうれしく思います。

入社してようやく5ヵ月が経ったばかりの私は、今年刊行した書籍はまだありませんが、来月には現在編集を担当している『ファンダメンタル英語史 改訂版』が刊行される予定です。社長や先輩方の指導のもと、刊行に向けて目下編集作業に勤しんでおります。


最後になりましたが、今年お世話になったみなさま、本当にありがとうございました。
2017年は本当に「縁」に恵まれた1年でした。これからも出会いを大切に、日々の仕事に真摯に取り組み、精進していきたく存じます。
来年もどうぞよろしくお願い申しあげます。






2017.12.18(月)

大村紙業さんへ見学に行ってきました




先週の火曜日、ひつじ書房の書籍の在庫管理、出荷をお願いしている大村紙業さんの八潮営業所の倉庫へ見学に行ってきました。
普段ですとひつじの新人は春か夏頃見学に行くとのことでしたが、私は7月入社というイレギュラーなかたちであったため、この時期にお邪魔させていただきました。

2階建ての大きな倉庫内には、大きな棚がずらりと並んでおり、出版社約370社の在庫が管理されていました。スタッフの皆さんがテキパキと本をピックアップし、取次さんごとに出荷の準備をされている姿が印象的でした。

ひつじ書房の在庫が置かれている棚も見学し、また、実際に書籍の注文が入ってから出荷されるまで、どのような手順を踏んでいるのかを丁寧に説明していただきました。流通の仕組みについては、今まで知識としては知ってはいましたが、実際の現場を見ることであらためて勉強になりました。

出版に携わるようになって実感するのは、一冊の本が市場に流通し、読者の方の手にわたるまでには、いかに多くの人が関わっているかということです。
どんな仕事もさまざまな人の協力があって成り立っているものと想像しますが、 出版に関して言えば、著者と編集者だけで成り立つものではありません。制作に関しては、デザイナーさん、印刷業者さん、製本業者さん、紙屋さん、流通に関しては倉庫会社さん、取次さん、販売に関しては書店さんなど、たくさんの人の手を借りることによって、本は生み出され、読者に届けられるものであると実感しています。

今回の見学を終えて、これから本を作っていく中で、各方面のみなさまへの感謝の気持ちを忘れず、真摯に取り組んでいきたいなと思いを新たにしました。
お忙しい中、見学をさせてくださいました大村紙業のみなさま、本当にありがとうございました。






2017.12.8(金)

秋の地方出張をふりかえる




気がつけば12月、日ごと寒さは厳しくなるばかりです。
寒いのが苦手な私は、一年中夏ならいいのに...と思ってしまいがちですが、なんとか冬を楽しみつつ乗り越えたいと思います。


先月は秋の学会シーズンということで、各地で開催される学会のため出張に出ていました。
金沢での方言研究会、日本語学会、仙台での英語学会、そして新潟での日本語教育学会と、偶然にも初めて行く土地ばかりで、かつ1ヵ月の内に3種類の新幹線(北陸、東北、上越)に乗るのというのもまた、めったにない経験でした。

地方出張では学会出展のみならず、お世話になっている書店さんへご挨拶に伺ったり、現地の大学などでひつじ書房の書籍を教科書としてご採用くださっている先生方へのご挨拶、著者の先生方へのご挨拶のため大学まわりもします。また、弊社が刊行している書籍に関連する分野の先生方にお話を伺いに、お訪ねすることもあります。

今回、初めてお目にかかる先生方に、実際の教育現場のお話や言語にまつわる最新の研究のお話など、刺激的で興味深いお話をたくさん伺うことができました。
また、実際に弊社の本を取り扱ってくださっている書店の方々にもご挨拶させていただき、書棚に並ぶひつじ書房の本を目にし、とてもうれしく思いました。
今回の出張をとおして、実際に足を運んで自分の目で見ること、直接お話しする機会を持つことの重要性を強く感じました。今後もこうした機会を大事にしていきたいです。


突然の訪問にもかかわらず、快くご対応くださった先生方、書店のみなさま、本当にありがとうございました。
また、学会でお世話になった先生方、関係者のみなさまにも御礼申しあげます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


余談ですが、仕事の合間にご当地グルメも堪能しました!
やはりその土地の、季節のものは最高です。





2017.12.7(木)

ISBNコードについて




書籍の裏表紙を見るとバーコードとISBNコードが印刷されていることと思います。

特に意味を感じられない数字の羅列のように思われる知れませんが、実はある程度読み解くことができること、ご存知でしょうか。

まず、ISBN(International Standard Book Number)コードとは、書籍に付される国際規格のコードで、書籍ごとに付されるため、同じコードを持った別の本というものは存在しません。コードによって本を特定できるということです。

日本では、日本図書コード管理センターが運用管理をしています。出版社は日本図書コード管理センターに申請をおこなって、ISBNを得ることができます。一書名ずつ申請するのでは無くて、出版社の出版点数に応じた枠が割り当てられ、各書籍には出版社がコードを振るということになります。申請自体は有料になります。

ここで、実際にISBNを見てみましょう。もうすぐ出来てくる『村上春樹のフィクション』のISBNは978-4-89476-888-8となっています。

これを分解してみると、

978 → 接頭記号 書籍用コード

4 → 国記号。日本は4

89476 → 出版社記号

888 → 書名記号。各書籍ごとに異なる。

8 → チェックデジット。ここまでの数字をある計算方法で出した値。数列が間違っていないかをチェックできる。

となります。

つまり、日本で刊行されている本は、頭の「978-4-」までは共通しているということになります。その後に続く数字が出版社ごとに異なり、その後が書籍ごとに異なるということになります。『村上春樹のフィクション』はチェックデジットが偶然に8となったので、8が末尾に並ぶ不思議なコードになりました。

ところで、2006年に刊行した『認知物語論とは何か?』のISBNを見てみると、そこには4-89476-278-1と書かれています。接頭記号がありません。

実は2007年にISBN表記の改訂があり、10桁から13桁になったのでした。世界的な商品識別コードに対応させるためと、国記号が飽和した場合に接頭記号の数字を変えることで対応するためのようです。世界的な商品識別コードとはEAN(European Article Number)コードと言い、これに対応させた日本の規格がJANコードとなります。1990年に書籍JANコードが制定され、それを表す2段のバーコードを表示することが定められました。バーコードの上段の数字は、商品識別として書籍を表す978の接頭記号がついたISBNが使われていました。つまり、2007年の改定で、ISBNとJANコード(の上段)が一致することになったのです。(バーコード下段については、またいずれ。)

さて、ひつじ書房のはじめの書籍、『日本語動詞の諸相』のISBNを見てみると、4-938669-01-3となっています。上の例と出版社記号が違いますね。日本図書コード管理センターに申請をおこなう際に、年間の刊行予定ペースから枠を割り当てられるわけですが、つまりこのコードだと、99までしか書籍にコードを割り振れないので、一杯になるタイミングで新しくコードの申請をしたということです。

今月末に出来てくる『史上最悪の英語政策』のISBNコードは、978-4-89476-912-0です。つまり912まで来ているので、もう少しで一杯になりそうです。そろそろ新しくコードを得る必要がありそうです。

今は電子書籍も多く出ていますが、そちらにもISBNとしてコードを割り振ろうという話があり、もしそれを行うとなると2倍のコードが必要となります。コードの消費が加速しそうな予感を感じております。

そのような話があったので、ふだん何気なく目にしているISBNについて少し解説してみました。




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