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4月


2013.4.24(水)

復帰いたしました

たいへんご無沙汰しております。三井です。

昨年の1月末より1年3ヶ月間、産休・育休でお休みをいただいておりましたが、このたび4月22日月曜日より仕事復帰をいたしました。

まだ3日目、仕事らしい仕事もできておらず、空回りしてしまうような感覚があり、新入社員に戻ったような気持ちです。実際、仕事を1年以上休んでいたのですから、同じようなものだと思います。ここはまず、席をあけて待っていてくださった会社に感謝し、心機一転、こころを入れ替えてひとつひとつできることを増やしていく努力をしなくてはいけないと身を引き締めているところです。

アベノミクス成長戦略でも「女性の活躍」というのが中核として打ち出されているようですし、期待されている分、社会人としても責任を持って仕事をしなくてはいけませんね。

ともあれ、どうぞよろしくお願いいたします。



2013.4.10(水)

最近刊行の2冊

3月29日、京都大学で山梨正明先生の最終講義と退官記念パーティが開催されました。 弊社から、40人以上にも及ぶ山梨先生のお弟子さんが集った山梨正明教授退官記念論文集『言語の創発と身体性』をこの日に併せて刊行し、無事山梨先生へ謹呈をすることができました。 最終講義当日は、300名に近い方が会場にいらっしゃったとのことで大変盛況でした。山梨先生の京都大学での締めくくりの記念に出版社として関わらせていただきましたことをとても光栄に思います。 山梨先生の新天地でのご活躍を祈願しております。

会場にお贈りしたお花


・今週、丁度同じタイミングで2冊の著者献本をご恵送いただきました。

『川上弘美を読む』松本和也著(水声社)
『日本探偵小説を読む 偏光と挑発のミステリ史』押野武志・諸岡卓真編著(北海道大学出版会)

松本先生のデビュー作『昭和十年前後の太宰治』は弊社からの刊行ですが、近代文学研究の対象として蓄積のある太宰治研究にとどまらず、現代小説についてもテクスト分析から精緻な読みを展開されており、本書『川上弘美を読む』でも、川上弘美独特の言葉で言い表すことの難しい作品世界の魅力を明らかにされています。

『日本探偵小説を読む』は各時代ごとのミステリの代表的な作家や作品を追いながら全体としてはミステリ史についても知ることができる大変興味深い構成となっています。押野先生のまえがきによると、北海道大学の講座に所属された方々で行われていたミステリ研究会が今では国際的な文学・文化研究に発展しつつあるとのことで、要注目のジャンルであると言えるでしょう。

そして、弊社新刊の話へと移りますが、その押野先生もご執筆いただいているテキスト、『戦争を〈読む〉』をこのたび刊行いたしました。
本書は戦争をテーマとした作品の収録と、その作品が現在の我々に問いかける問題の解説からなりますが、所謂定番の「戦争文学」を知るということではなく、まずは戦争の様々な局面(軍隊生活・特攻・空襲・強制収容・従軍慰安婦、等々)に切り分けた上で、それらの観点から小説それ自体としての魅力を持った作品が選ばれています。
本書に収められた作品は、今まで私が読んだことのない作家のものも多くありましたが、編集作業をしながらこんなにも魅力的な作品があったのかと発見の連続でした。戦争を知らない世代の我々にとって様々な知識や驚きが詰まった一冊です。

さて、勘の鋭い方は気付かれたかも知れませんが、先のご恵送いただいた書籍と今回の新刊の共通点。タイトル末尾が3作とも「読む」となっています。どういうわけか同じ時期に同じ言葉で終わる書籍が刊行されました。シンクロニシティなのでしょうか。なんとなく担当編集者としては親近感を覚えます。

それはともかく、この他にも弊社新刊続々と刊行しております。どうぞご注目の程お願いいたします。



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