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8月

2012.8.22(水)

編者の仕事その1 執筆要項の作成

すっかりご無沙汰しております。みなさま、夏休みはいかがでしたでしょうか。といっても、学生さんや大学にお勤めの方は、まだ夏休みかもしれませんね。

さて、今回から「編者の仕事」について連載を始めたいと思います。
この「編者」というのは出版社の「編集者」という意味ではなく、論文集などの複数の方にご執筆いただく書籍において指揮をとって頂く方、という意味の「編者」です。以前に、編者をはじめてつとめるがなにをしたらいいのかわからないという声がありましたため、また、いままで編者をつとめたことのある方にも、あらためて編者の仕事についてご確認いただきたいと思いましたため、連載とすることにいたしました。
書籍をつくる際に編者の方にお願いしたいことについて、適宜とりあげていきます。なお、ここでとりあげるのは、原稿提出の際の注意点など、具体的な作業のすすめかたについてです。書籍にもよりますが、企画段階で編者の方に内容や執筆者についてご相談することと思いますが、この連載ではそういった書籍内容についてはとりあげません。ある意味で事務的な、編集作業における注意点についてを述べたいと思います。
また、ここでとりあげるのはあくまでひつじ書房での進め方です。ほかの出版社では方針が違うこともあるかもしれません。
不定期にですが、順次更新していけたらと思います。

さて、第1回は、「執筆要項の作成」についてです。
複数の方にご執筆いただく論文集の場合、執筆要項がないと、参考文献の書き方や見出し番号の付け方など、様々なところにばらつきが出てしまいます。1冊の本になりますので、書き方は統一したいところです(書籍によっては、各論文ごとで統一されていれば許容するとする場合もあります)。
そのために、書籍の方針として作成するのが、執筆要項です。ひつじ書房では、執筆要項をHPで公開しています。(こちらのページをごらんください。)
少しご覧いただくと分かりますが、句読点の選択について、ひらがな・漢字の表記について、参考文献の書き方についてなど、ご執筆していただく上での決まりごとを掲載しています。全体としては結構なボリュームがありますが、それだけ、真剣に考えていると思っていただければと思います。

ただし、上記の執筆要項では、複数の案(B案・C案)を出しているところがあります。これは、書籍の専門分野によって、決まりごとに違いがあるからです。 編者の方には、この執筆要項を、その書籍用に編集していただきたいと思っています。
複数の案を示している場所ではどの案を採用するのかご指示いただきます。またそのほかの修正や追加をしていただき、最終版が出来ましたら、各執筆者の先生方へお送りします。

原稿を頂いてから、あるいは校正作業の際に、この執筆要項にのっとっているかを確認します。
書籍全体を通して校正をするのは、編者と編集者だけで、各執筆者の方にはご執筆いただいた部分のみを見ていただく場合が多数です。全体の統一性について、編者の方にも気を配っていただきたいと考えております。

次回は「原稿提出の仕方について」をとりあげる予定です。



2012.8.17(金)

残暑お見舞い申し上げます

みなさんお盆休みはいかがでしたでしょうか。

お盆休みに入る前日、ひつじ書房のみんなでベルギービールをのみに、神田まで赴きました。
小麦からできているビール、フランボワーズのビールなどさまざまな種類のベルギービールを楽しむことができました。

そこでふと気がついたこと・・・それはグラスの種類の多さです。 日本の居酒屋でビールのグラスといったら、ジョッキかおなじみの縦長のグラスといったところでしょうか。
しかしそのお店では、ビールごとに異なったグラスが使用されていました。
そのお店のみのことであるか気になりまして調べましたところ、ベルギービールには、銘柄ごとに専用のグラス(聖杯型、チューリップ型、タンブラー型など)が存在するそうです。
奥深いですね。

お盆休みが終わっても、暑い日が続きます。
しかし、あっというまに9月になりそうです。
お休み気分から抜けだし、がんばります。



2012.8.2(木)

三美印刷、見学

いつもお世話になっている三美印刷さんに見学に行かせていただきました。

組版、製版、刷版、印刷、製本という本ができるまでの一連のながれにそってそれぞれの作業場を見学しました。

組版で作成したデータを面付け(折丁にした時にノンブル順に並ぶようにすること)後に解像度に合わせビットマップデータに変換する、という作業をみさせていただいきました。

ビットマップデータとは、点の集合によって、画像や文字を表しているものです。
インクそのものの濃淡を変えることはできないので、点の密度によって、色の濃淡を調整するためにこの、点のデータにするという作業が必要になります。

この作業は編集者にとっても大きな意味を持ちます。
この作業以降は修正がしにくくなるため、修正はその前の段階でおこなうこと望ましいからです。

工場に移動し、印刷と製本をみせていただきました。

 

ちょうど、『再構築した日本語文法』の製本をみることができました!

ラインを流れていくひつじ書房の本…
 

できたての本は、表紙をつけるためのホットメルトと呼ばれる糊(固形の状態のものをお土産でいただきました。)がまだ冷めないため、あたたかかったです。

実際の作業現場や、動いている機械をみることは、とても勉強になりました。
お仕事中にも拘わらず、丁寧に対応してくださった三美印刷のみなさま、ひつじ書房の営業担当のHさん、 ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。



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