整理中
10月の海老澤の日誌でお伝えしていたとおり、浅草にあったひつじ書房の在庫を保管する倉庫を閉じ、その在庫の一部はひつじ書房の事務所に引っ越してきました。
先月から今月にかけてはその整理作業を何回かに分けて行っています。保管するための棚を新たに入れて、ようやく少しずつ片付いて来ました。ある日の流れ…
棚を入れる前…
棚を入れて…
本を詰めて完了
単純なようで、どこに置くかの検討をして、その場所にあった本をどかしてまた書名ごとに分別しながら入れる。地味に実は大変な作業。例えば、ひつじ研究叢書(言語編)第93巻『現代日本語における進行中の変化の研究』は一冊あたり約750グラム。それが5冊で梱包されているとして、3.75キログラム。その梱包が10個あれば、37.5キログラムを持っては積むという作業になる訳です。もちろん本はそれだけではないので、他の本も同様に…、一体何キロ運んだのでしょうね。
出版社にはそのような仕事もありますということです。肉体労働としてそれだけやって終わりというのならばそれはそれで楽なのですが、それを日々の業務の合間に、溜まっている編集作業などの合間をやりくりしながらしています。
さて、ここの写真に写っているのは、実は新本ではありません。一度書店に行って帰ってきた「返本」と呼ばれるものです。一度出ていって在庫が減ったと思っても、ご存知のように日本の書籍流通には返本というシステムがあるので、一定期間書店に並べられた後(委託配本だと並べられもしないうちに…)、または何らかの事情でこちらに帰ってくるのです。そうそう、この戻って来た本を梱包する作業も全て手作業でしています。
戻ってきたからといって、この返本達をすぐに捨てたりしません。折角作った本はそうそう捨てたりできないものなのです。磨いたりカバーを付け替えたりして、新本が無くなっても、この本を必要とする読者がいる限り、新たによみがえります。それまでは、しばらく、お休みです。
本の整理作業はまだ当分続きます。次はいよいよ新本コーナーに手をつけることになりそうです。
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