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7月

2011.7.26(火)

ご挨拶

ここ数日、東京はいくらか涼しい日が続いています。新たな台風がまた発生しているとのことです。そしてこの夏は、関東ではどこへ行っても「節電」の文字を目にします。予想電力供給量に対していま何%の電力を使用しているのか、という棒グラフが、東京メトロの各改札に掲示されていて、それを目にするたびに、3月に起きた地震やそれにともなうさまざまな出来事が今でも進行中であることや、以前とは変わってしまった暮らしのことを実感します。

このたび、私事ではございますが、7月末をもちまして、ひつじ書房を退職することになりました。ひつじ書房では3年半の間、さまざまなことを経験しました。振り返ると一瞬のできごとのようですが、本当は毎日の積み重ねで、もう忘れてしまった日々のできごともあると思いますが、とても長い時間です。編集を担当した書籍は、約30冊でした。数字で自分の過去を振り返ると、なんとなく自分が分かった気になりますが、ほんとうはそれだけではないと思っています。数えられないもののほうが、たくさんの糧になっています。いっしょに仕事をした先生方とは、短いお付き合いの方も長いお付き合いの方もいらっしゃいますが、編集を通して、世の中に研究の成果を出すこと、書籍にするということの大変さと達成感を共有できたことは、変わりありません。編集は、いつもは机に向かっての個人作業ですが、広い視野を持った研究者の方にお会いできたときが、わたしは一番元気づけられました。

現在わたしが関わっています企画については、それぞれに後任の担当者と引き継ぎを行いますので、あらためましてご連絡を差し上げます。ひつじ書房はこれからも、研究を世に出すために、言語学の出版社として書籍を刊行して参りますので、ひきつづきご支援くださいますよう、お願い申し上げます。

細間



2011.7.25(月)

『「大学生」になるための日本語』イベント第3弾 in名古屋!

 



先日の大阪でのイベントに続く『「大学生」になるための日本語』イベント第3弾を開催します。

* * *
一昨年10月にひつじ書房で初めての、日本の大学への進学を希望する日本語学習者向けテキスト『「大学生」になるための日本語1』を刊行しました。そして、昨年11月にそのかたわれの『「大学生」になるための日本語2』を刊行しました。「文法とタスクの融合」を目指しているところを始めとして、読解・聴解のひとつひとつにおいて、大変画期的なテキストです。
完結してもう半年が経とうとしていますが、みなさまにもっと『「大学生」になるための日本語』というテキストのことを知っていただくため、好評だった東京、大阪での開催に引き続き、名古屋でもイベントを開催いたします。
* * *

今回はワークショップ形式となります。著者の堤先生と長谷川先生におこしいただき、本テキストを用いた授業展開について考えたいと思います。
お手にとってくださった方も、そうでない方も、本テキストをくわしく知ることのできる絶好の機会ですので、ぜひおこしください!

ちなみに…
余談ですが、今日、Youtubeにアップされている、『「大学生」になるための日本語』凡人社麹町店でのイベントの再生回数をのぞきにいったら、なぜか3/6のみ再生回数がなんと666回(オーメン…)でした!(ほかのものは、1/6が270回であとは2ケタなのです)
3/6の内容は、各課の読解本文についての解説(前編)で、これだけ多いのは読解生教材の著者名からとんでくる方が多いからのようです?

★イベント名
大学進学希望の学習者を対象にした『「大学生」になるための日本語』1・2巻は、茂木健一郎や福岡伸一を始めとした豪華な生教材によって各学問分野にふれながら、N2程度の文法が学べる総合テキストです。また、文型練習の例文には「場面(タスク)」がつき、文法とタスクの融合も目指しています。本イベントでは、『「大学生」になるための日本語」』がどのようなコンセプトで作られ、どのような構成になっているかを概説します。後半では参加者の方々とワークショップ形式で、本テキストを用いた授業展開について考えてみたいと思います。

〈講師〉
堤良一(つつみ りょういち) 岡山大学准教授
長谷川哲子(はせがわ のりこ) 関西学院大学准教授

〈日時・場所〉
2011年7月30日(土) 14時半〜16時(受付開始14時)
於 ウインクあいち[WINC AICHI]
愛知県産業労働センター903号室
(愛知県名古屋市中村区名駅4-4-38 ※JR、地下鉄「名古屋駅」より徒歩2分)

定員:60名
参加費:1000円(当日会場でお支払いください)

★お申し込み・詳細についてのお問い合わせは凡人社大阪営業所まで
TEL:06-6264-8140  FAX:06-6264-8152
E-mail osaka@bonjinsha.com WEB http://www.bonjinsha.com
●お申し込み受付の際に予約受付番号をお伝しますので、必ず番号をお控えください。当日その番号のない方はご参加いただけない場合がありますので、ご注意ください。
●FAX,e-mailでお申込みの際は下記事項をご記入の上、お申込み下さい。
***********************************************
イベント名(開催日):
お名前:
御所属:(差支えがなければで結構です)
ご住所:〒
お電話番号:
FAX番号:
メールアドレス:
***********************************************
http://www.bonjinsha.com/event/

『「大学生」になるための日本語1』
『「大学生」になるための日本語2』



2011.7.15(金)

看板をたてました

トップページにもありますが、ひつじ書房事務所の前に、看板をつけました。新刊のご案内などを発信していく予定です。

以前、ご来社いただいた先生が、「場所がわかりづらかった」とおっしゃっていたことがあります。たしかに、事務所の入り口は2階ですので、初めての方にはわかりづらいかもしれません。窓に「ひつじ書房」のロゴのフィルムが貼ってあるのですが、ブラインドがあがっているとほとんど見えません。

ご来社の際は、ぜひ、この看板を目印においで下さい。


ちなみに現在掲示してあるのは和田敦彦 編『国定教科書はいかに売られたか』のちらしです。



2011.7.12(火)

2番教室(と)あさのさ衣(と)北原先生

盛夏でございます。雲のかたちが夏らしく、暑いのは大変ですがわくわくしますね。

最近興味深く思ったのは、和歌文学会のホームページに掲載されている「盛夏の路上の図」。江戸の年中行事の解説書『東都歳事記』、6月の項にあるとありますから、ちょうど今頃の季節でしょうか、右上の貞徳の句についての翻字「何ごとも時ぞと思へ夏きてはにしきにまさるあさのさ衣」(何であれ旬というものがあると思いなさい、夏が来たなら、錦織物よりも麻の衣を着る方がまさっているのである。※同ホームページによる歌意の解説)」ということば、江戸のクールビズですね。左側の「大坂屋」もすこし気になりつつ、夏らしいにぎやかさの伝わってくる、いきいきとした図です。

さて先日、7月のとある日、勉誠出版さんから、北原保雄先生のご著書をご恵投いただきました。
ありがとうございました!

『北原保雄トークアンソロジー 日本語とともに』
『北原保雄トークアンソロジー ことばの教育』

上は、敬語や新語、また「問題な日本語」について、日本語ブームの火付け役である北原先生の日本語への思いが語られた1冊。黛まどか氏、河合隼雄氏らとの対談も入っています。北原先生といえば「明鏡」、現代語のご専門、というイメージが強かったので、もともとは古代語に興味をもっていらしたという、先生のルーツの話など、興味深く思いました。
下は、国語教育を中心とした、言語教育への提言の1冊。普段は研究書を編集していて、あまり規範的な面から日本語を見ていないということが実はあるのですが、ひつじ書房からもうじき刊行する本のゲラを最近読んだこともあり、世間の日本語ブームにすこし仲間入り? できた気分になりました。

もともと「縦」の文法研究がご専門であったのが、「横」の語彙研究がライフワークになったと書かれていたのが印象的でした。
「縦」も「横」も言語教育にとって必要なことだなあと最近つくづく思います。

個人的には、北原先生の著者紹介にある、「国語学者・日本語学者」というのが、なるほどなあという印象でした。

勉誠出版さんのホームページで立ち読みもできるみたいです。ご興味のあるかたぜひ。
http://bensei.jp/




2011.7.8(金)

2冊の書評が掲載されました

『新編 言葉の意志』の書評が「読書人」(2011年6月3日)に、また『国定教科書はいかに売られたか』の書評が「東京新聞」(2011年7月3日)に掲載されました。 書籍の詳細ページで、それぞれの書評が読めるようになっています。

中村三春 著『新編 言葉の意志ー有島武郎と芸術史的転回』詳細
和田敦彦 編『国定教科書はいかに売られたか』詳細

HPに書評を掲載するにあたって、それぞれの新聞社と評者の先生にご許可をいただきました。
今回のように、新聞記事や文章の転載許可をお願いすることは編集作業のなかでもたびたび出てきます。電話やメール、FAXなど、方法は様々です。今回の書評に関しては、直接お電話でお願いしました。

そういえば、『言葉の意志』の装丁をつくっていたときも、カバーの有島武郎の写真の掲載許可を近代文学館に申し込みました。近代文学館の場合はHPから申し込みができます。
そのときに知ったのは、近代文学館では、同じ写真の利用でも目的によってその料金が違うということです。「文学資料としての利用」「TV放送への利用」「文化的事業への利用」「広告など商業的な利用」の区分に分かれていて、後の区分ほど使用料金が高くなります。
このときに悩んだのは、カバーへの利用は、「文学資料」に入るのか「広告など」に入るのか、ということでした。本文中に検証のために写真を利用するのは「文学資料」だと思いますが、カバーに写真を使う場合は、本文にその写真についての言及があるわけではありません。カバーは大事な書籍の顔ですから、広告的な意味合いもあります。
近代文学館の方に電話で訊いてみたところ、「文学資料」にあたる、とのことでした。これで次回からは悩まずに申請ができます!

そういえば、近代文学館の写真の貸出は、「図書・雑誌」・「肖像写真」・「原稿など肉筆資料・遺品類」でも料金が区切られています。後者の方が料金が高くなります。

保存の難易度の問題なのでしょうか? それとも資料の希少性でしょうか。せっかく電話をかけたのだから、訊いてみればよかった…と今頃になって思います。



2011.7.8(金)

クールビズ

東京はまだ「梅雨明け」とはなっていませんが、毎日暑い日が続いています。

『ひつじ書房』って夏向きじゃないなぁと、ふと思いました。
羊は毛だらけ、夏はたいへん暑苦しい気がします。
(反面、ふわふわ、ほかほかとして冬はとてもよく似合いますね)

今年はどこもかしこもクールビズ!
近寄るな! といわれてはたいへん淋しいので、ひつじ書房も改革です。


ひつじ書房は「脱・羊毛」でこの夏を乗り切ります!

ひつじ書房にお越しの際は軽装でいらしてください。



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