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2月

2011.2.25(金)

『ファンダメンタル英語学演習』『新編 言葉の意志』刊行!


以前にスタッフ日誌でもお知らせしていた、『ファンダメンタル英語学演習』『新編 言葉の意志—有島武郎と芸術史的転回』の2冊を刊行しました。刊行時期が重なったので、担当した2冊が一緒にHPのトップページに並ぶことになりました。英語学のテキストと、日本文学の研究書。まったくタイプの違う2冊ですが、どちらも思い入れがあります。

弊社のテキスト『ファンダメンタル英語学』では、統語論、音韻論など英語学の基礎知識を扱っていますが、今回の『演習』では英語学の問題発見と研究の方法を身につけることを目指しています。今回は、授業で使えるように、練習問題の切り取り式解答シートを付けました。テキスト採用見本も受け付けておりますので、ぜひご連絡ください。

もう1冊の『新編 言葉の意志』は、有精堂から1994年に出版された本に、7章分もの増補を加えた増補改訂版です。有島武郎の小説では「小説構造」というひとつの要素をとってみても、書簡体・日記体・発見型原稿型・内的独白など多様なかたちが使われ、また様々な社会的階層の人物像が描かれています。この多彩な小説群を読み解くためには作者という軛を離れ、小説、すなわち言葉そのものの意志を読み解く必要があるという、中村三春先生の「テクスト様式論」が存分に発揮された1冊です。編集中は、先生の大変美しい文章にいやされました。

書籍の詳細は下記のリンクです。ぜひご覧ください。ご注文お待ちしております!

『ファンダメンタル英語学演習』詳細
『新編 言葉の意志—有島武郎と芸術史的転回』詳細



2011.2.23(水)

ミモザ

先日、花束を頂きました。
赤・黄色・オレンジを組み合わせた、元気いっぱいな花束は見ていてとてもうれしい気持ちになるものです。

その花束の中にふわふわとした黄花があり、かわいらしく、気になったのでちょっと調べてみました。
その花は「ミモザ」と呼ばれているようですが、本来のミモザはマメ科オジギソウ属の植物の総称で、日本ではフシアカシアやギンヨウアカシアなどのマメ科アカシア属の俗称として使われているのが主流とのこと。
(Wikipediaより)

あのオジギソウがミモザだなんて、なんだかしっくりきません。葉のかたちが似ているため、このようなことになっているようです。ちなみに、アカシアの葉はおじぎはしてくれません。
でも転用によって語義が広がっていくのはおもしろいなぁといつも思います。

ミモザは2月下旬から4月が開花時期のようですので、ミモザサラダは春にぴったりですね。ミモザというカクテルもあるようで、どこかで試してみたいものです。

とてもすてきな花なので、苗木がほしいなぁとひそかに思っています。



2011.2.17(木)

4連

ひつじ書房では、書店向けの新刊案内として、「ひつじだより」というFAXを流しています。基本的にはA4用紙1枚につき、1点の新刊紹介です。その書籍を担当した編集者が作成します。

今月は新刊の発行点数が多く、必然的に「ひつじだより」の発行枚数も多くなります。昨日送信した際は新刊4点分、すなわちA4用紙4枚分を続けて送りました。感熱紙のような、ロール紙タイプのFAXを使用しているお店には、一反木綿のようなFAXが届いたかと思います。扱いづらくてすみません…(私が以前働いていた書店FAXはこのロール紙のタイプで、10枚近い枚数の注文書を1度に送られるとFAXの前に紙の雪崩が起きていました…)。

「ひつじだより」には注文書がついていますので、早い書店からは本日、注文の返信をいただきました。新刊4点分を同時に送ると、注文の多いものと少ないものの差が如実になりそうで緊張します。3点は各2冊、残りの1点は1冊、という注文だと、1冊しか注文がなかった書籍の「ひつじだより」は何か印象が悪かったのだろうかと心配になります。もちろん書店ごとに向いている本、向いていない本がありますので一概に言えることではありませんが。

「ひつじだより」にはそれぞれ担当編集者の気合が入っていますので、書店員のみなさま、ぜひご覧下さいませ。



2011.2.17(木)

脱出


ネットサーフィンをするとき、おもしろい画像や動画をさがしたり、簡単なゲームをやったりします。 目が疲れると、世界遺産の画像をさがしてマチュピチュやタージ・マハルの風景を見たりYouTubeで動画を見たりしているのですが、 最近おもしろいなあと思ったのは、「脱出ゲーム」というジャンルの存在です。

プレイヤーが鍵のかかった部屋に閉じ込められていて、部屋の中にある物を使っていろいろな仕掛けを作動させ、最終的には出口の鍵をみつけて脱出するというものです(Wikipediaによるとアドベンチャーゲームに含まれていましたがピンときません)。クリアしたからといって何があるわけでもないのですが、かなり頭の体操になります。

テレビでも、実写版で脱出ゲームをする番組があります。挑戦者が水攻めの部屋や天井が迫ってくる部屋に閉じ込められて、制限時間内に部屋から出ようと部屋の中の物で謎解きをしたりするのですが、危険はないと分かっていてもハラハラしながら見てしまいます。スリルが楽しいのでしょうか。恐い系は苦手なのですが。

そして脱出したときの爽快感…と書いていて思い出したのが、朝の通勤ラッシュです。閉じ込められて、乗り換えまでの時間を気にするスリルも脱出ゲームさながら、 と自分の体験に重ねてみると、何だかラッシュの時間が可笑しく思えてきます。

ところで、「解体ゲーム」というのも見つけました。ドライバー1本で、謎解をしながらゲーム機や扇風機を解体していく…これは実生活ではさすがに、共通するところはありませんでした。頭の体操にはとてもよかったのですが。



2011.2.17(木)

「くん」が「選手」に変わるとき


運動不足解消のため、昨年は自宅近くのテニススクールに通い始めたのですが、昨年末に引越をしたためにスクールも辞め、また運動不足の毎日です。

さて、テニスといえば四大大会(全豪、全仏、全英、全米)と呼ばれる代表的な大会がありますが、これらの試合は最近は地上波テレビでは放映されず、一テニスファンの私としては非常に残念ですが、それでも日本では密かに人気があるスポーツじゃないかなと思っています。

近年テニス人気があがった要因としてご存知で無い方も多いとは思いますが、マンガ『テニスの王子様』があると思います。アニメ化や、ジャニーズによるミュージカルが人気を博したりと多面的に読者を獲得しています。
『テニスの王子様』は、時に隕石が降って来たりとオーバーな表現がありながらも、基本的には既存のテニス技術にあらためてフォーカスを当てて、一つ一つの技に対して地位(と新しい名前)を与えたことは、漫然とボールを打つのではなく技術に目を向けるとても良い機会となるマンガでした。例えば登場人物の一人である海堂の得意技「スネイク」はそのキャラと長い腕を振り回す様子から名付けられたものと思いますが、本来は「バギーホイップショット」と呼ばれるもので、プロはよく多用している打ち方ですが通常の練習でそのような打ち方を教わることはまずないため、マンガでその凄い威力を目の当たりにし驚いた全国のテニス部員たちは「ジャンプ」を読んだ翌日にこぞって真似をしたものでした。
そのマンガの中に「ジャックナイフ」という(必殺)技も登場します。これはジャンプしつつバックハンドの高い打点で打つことでボールに威力を与える打ち方ですが、近年では錦織圭選手がこれのフォアハンド版を得意とし、「エアーK」と呼ばれています。

錦織圭選手は、若年ながらも活躍をし、いま日本の男子テニス界のみならずテレビでもよく取材されていて一般の方にも注目されていますね。今年の1月にあった全豪オープンでは3回戦まですすんだとのことで実力もすごいものです(余談ですがひつじ書房がいつもお願いをしている○美印刷さんの営業のH賀さんに似ているところも個人的に要注目です)。

その錦織圭選手について、テレビでの言説を見ているとたまに違和感を覚えます。「錦織くん」と呼ばれているのが良く耳に入るような気がするのです。現在ではもう立派な成人なのですが。同じように世界的に活躍していても、最近サッカーでインテルに移籍し話題をさらっている長友佑都選手は、「長友くん」とは呼ばれていないと思います。基本的に呼び捨てでしょうか。不思議です。
ゴルフだと、石川遼選手は「遼くん」と呼ばれているような気がします。野球だとハンカチ王子は「裕ちゃん」と昨日のニュースで呼ばれていました。しかし最近は「斎藤投手」や「斎藤佑樹」と呼ばれていることが多い気がします。水泳の北島康介選手は、どうだったでしょうか。思い出せません。

考えてみれば、ジャニーズの方々は、結構「くん」づけで呼ばれている気がします。何歳まで「くん」付けなのでしょうか。

ともかく、錦織圭選手に話を戻すと、「くん」と「選手」の間に何があるのか。「くん」はいつしか「選手」になるのでしょうか。ジャニーズのことも考えると、甘いマスクに原因がありそうな気もしますが、変化は起こるのか、引き続き錦織圭選手に注目です。



2011.2.15(火)

『日本語の対人関係把握と配慮言語行動』刊行しました


●友人には親切な人間が、公共の場では気配りのない行動を平気でするのはなぜか?
●標準語話者の若者が、ケータイメールで方言を使うのはなぜか?
●「うるさい」という形容詞だけで、「静かにしろ」という意味に理解できるのはなぜか?

毎日の通勤・通学などで利用する電車内では、他人との身体的な接触やことばのないコミュニケーションにあふれています。車内にいると、日本人は、ことばを発して注意を促すことをしないのだなと、わたし自身もつくづく感じます。本書にも言及がありますが、「空気を読め」ということが日本で生活することにおいて、とても求められている気がします。毎日電車に乗っていますが、電車内で、他人が他人に注意する光景をあまり見たことがありません。(外国の方が、優先席の近くで携帯電話を使用する人を注意する姿は、見かけたことがあります。)

本書では、日本人の言語行動から、日本語の対人関係把握とその背景にある、日本人の「配慮」意識との関連を考察しています。興味がありましたら、ぜひ、手にとってご覧ください。 以下の紹介ページから、目次もご覧いただけます。

『日本語の対人関係把握と配慮言語行動』



2011.2.10(木)

「これからでる本」

2月もあっというまに3分の1が過ぎてしまいました。ひつじ書房はこれから刊行ラッシュです。

2月に刊行予定となっている本が、10冊以上あります。HPの「これからでる本」では、書籍の情報と書影を見ることが出来ますが、このページ内で、こんなに書影がでている状況は珍しいと思います。書影は、だいたいデザインが決まってから、あるいは書籍が実際に出来上がってからアップします。ですので、どうしても更新される時期が刊行間際あるいは刊行後になるのです。書籍が刊行された後は、「これからでる本」ではなく「新刊紹介」のページに書籍の情報が移動します。ですので、「これからでる本」のページに書影がでているのは、「デザインが決まった後・刊行前」の短い期間になることが多いのです(もちろん、例外はありますが)。

いま数えてみましたところ、シリーズものを除いて、9点の近刊書籍の書影を見ることが出来ました。こころなしか、画面が華やかです。

続々と刊行される予定ですので、皆様お楽しみに!



2011.2.8(火)

『「大学生」になるための日本語』完結!
凡人社麹町店にて店頭イベントを開催いたします。


 



一昨年10月にひつじ書房で初めての、日本の大学への進学を希望する日本語学習者向けテキスト『「大学生」になるための日本語1』を刊行しました。そして、昨年11月にそのかたわれの『「大学生」になるための日本語2』を刊行しました。「文法とタスクの融合」を目指しているところを始めとして、読解・聴解のひとつひとつにおいて、大変画期的なテキストです。

完結して3ヶ月が経とうとしていますが、みなさまにもっと『「大学生」になるための日本語』というテキストのことを知っていただくため、下記のイベントを開催いたします。
著者の堤先生と長谷川先生に、岡山と大阪からおこしいただき、「大学生」になるということ、またそのための日本語とは?ということから、本テキストのこだわり、「教える先生方に工夫していただいてこそ」の本テキストの教え方のヒントを伝授します。 お手にとってくださった方も、そうでない方も、本テキストをくわしく知ることのできる絶好の機会ですので、ぜひおこしください!

★イベント名
「留学生の日本語力を高めるために 『「大学生」になるための日本語』を使用して」

大学進学希望の学習者を対象にした『「大学生」になるための日本語』1・2巻は、茂木健一郎や福岡伸一を始めとした豪華な生教材によって各学問分野にふれながら、N2程度の文法が学べる総合テキストです。また、文型練習の例文には「場面(タスク)」がつき、文法とタスクの融合も目指しています。当日は、自然な会話を収録したCD等、様々な工夫のつまった本書の概要、授業展開ポイントを具体例とともにお話しします。

〈講師〉
堤良一(つつみ りょういち) 岡山大学准教授
長谷川哲子(はせがわ のりこ) 大阪産業大学准教授

〈日時・場所〉
2011年2月12日(土) 14時〜15時半
凡人社麹町店にて開催・予約不要
http://www.bonjinsha.com/kojimachi/ (「イベント情報」をご覧ください)

『「大学生」になるための日本語1』
『「大学生」になるための日本語2』



2011.2.3(木)

節分

今日は節分です。暦の上では明日が立春ですね。

東京に住んでいると、自然界の春の訪れを感じられることはなかなかありませんが、 最近近所の一角が建設ラッシュで(といっても建売の一戸建てなのですが)、春の引越シーズンまでに完成するのだろうなぁとその進み具合に注目しています。

土台が完成したところを見ては「あそこが玄関だな、お風呂はこっちか?」と間取りを想像してみたり、「足場が組まれたな」と思っていた次の日には木の枠組みでほぼ家のかたちができていたり、日々観察しているとおもしろいものです。

節分といえば数年前までは「=豆まき」と思っていましたが、最近は何の策略(陰謀?)があるのか「恵方巻」が目につきます。コンビニの店頭では寒い中店頭販売もしていて、そこまでする意味があるのやら・・・。今年はどの方角を見て、皆さん太巻きを食べているのでしょうか?

私は今年も恵方巻を食べずに節分の今日を終えようとしています。



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