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7月

2010.7.29(木)

籠の中

自宅の部屋があまりに暑いので、扇風機を購入しました。ファンの覆いが藤でできていて、籠の中にファンが入っているような、洒落たデザインのものです。
しかしながらこの扇風機、デザインは素敵なのですが、そのデザイン故に「首」にあたる部分がなく、首振り機能もありません。定期的に角度をかえないと、凍えることになります。当然タイマー機能もありません。

似たようなことはままありまして、格好いいデザインのペンは書き味が悪く、おしゃれな小ぶりのバックには本が入りません。外見をとるか機能をとるか、しばしば選択をせまられます。

特に身近な消耗品である文房具の選択には悩みます。消耗品の場合は、手に入れやすさも問題の一つです。私は一度好みのものを見つけたらずっと同じ物を買い続けることが多いのですが、ものによっては後から探しても見つからなかったり、廃版になっていたりすることもあります。以前、大手メーカーの大量生産品で手に入れやすく、好みのデザイン、かつ書きやすいという、素晴らしいボールペンがあったのですが、デザインが微妙にマイナーチェンジしまい、その微妙さ故に受け入れがたいという悲しいことがありました(些細なことにこだわるのが悪いと言えばその通りなのですが)。

そんなことを考えていますと、古い本でも高確率で手に入れることができる出版市場というのは、本当に特殊なんだなあと思います。数年前のモデルのボールペンを店頭で見つけるのはなかなか困難ですが、書籍であれば、もし店頭になくても取り寄せてもらえる可能性が高いです。その特殊さ故の問題もありますが、非常に恵まれた環境であることは確かだと思います。

冒頭に書きました扇風機ですが、文句を付けてはいますがかなり気に入っています。しかし今年はともかく、来年以降になったら壊れても同じ物を見つけるのは大変そうです。幸いなことに消耗品ではないので、大事に使おうと思います。



2010.7.26(月)

ショクダイオオコンニャクとスカイツリー

7月22日午後、会社近くの小石川植物園で「世界最大の花」ショクダイオオコンニャクが同園で19年振りに開花し、ニュースなどで話題になったこともあり、23日の茗荷谷はたいへんな混雑でした。
13時頃、午前の書店営業から戻ると茗荷谷駅には「本日の入園受付は終了しました」との貼り紙がいたるところに掲示されており、帽子をかぶり地図を片手にカメラをかかえたご年配の方が目につきました。駅近くだけではなく、お昼の飲食店もいつになく混雑していたようです。Tさんの情報では園の前に救急車が何台か止まっていたとのこと。熱中症には気をつけたいものです。

普段は閑静な茗荷谷が沸き立った真夏の週末でした。

なお、指宿市のフラワーパークかごしまでも、小石川植物園から球茎を取り寄せて育てたショクダイオオコンニャクの開花が迫っているそうで、こちらの開花は7月30日を予想していることのことです。今週末、鹿児島に行かれる方はぜひお出かけください。

沸き立つといえば、これまで何の名所もなかった(失礼!)押上・業平も東京スカイツリーで盛り上がっています。

押上から数駅先に住んでおりますので、実は私の家のベランダからもスカイツリーが見えますが、これまではその大きさがいまいち認識できず、「フーン、まぁ出来たらいこうか」くらいに思っておりました。押上で乗り換えをしますが、地下鉄ですと見えませんからね。
ですが先日飛行機に乗ることがあり、東京を上空から見て、スカイツリーの巨大さに驚きました! 近くにあまり大きな建物がないこともあり、「にょっきり」と生えているツリーが見えたときは少し感激しました。白くすっきりとしたデザインなので一見華奢にうつりますが、私はがっしりとしてたくましく感じました。
7月26日現在398メートル、最高高さは634メートルになるそうですからまだまだ3分の2程度なんですね。来年春の完成が待ち遠しいです。

完成したタワーは来年以降ずっと見られますが、建設中のタワーが見られるのはあと8ヵ月ほどです。お近くにいらっしゃったときはぜひご注目ください。



2010.7.23(金)

書店

夏本番です。毎日とても暑い日がつづき、セミが盛大に鳴いています。
『私学的、あまりに私学的な』刊行にあたり、書店への営業を社員で分担して行っています。私は昨日、南砂町と豊洲へ参りました。移動に使おうと思っていた地下鉄の路線が事故で止まっていたので、振り替え輸送のバスに揺られて目的地へ行きました。ゆりかもめの駅がある豊洲は、海に関係するものをモチーフにした建物(庭?)などもあり、開放的な雰囲気がありました。普段行く書店とはラインナップも若干違い、棚を見るのも面白いです。

いつも私用では行かない場所にある書店に行くと、見かけたことのない書籍が並んでいたり、棚のジャンル分けに特徴があったりと、発見がいろいろとあります。 本好きの人はよく、「1日中書店で過ごせる」といいますが、その気持ちがよく分かります。

来週は、渋谷の書店へ行く予定です。営業活動にもいそしんで参りたいと思います。



2010.7.22(木)

時を見る

タイミングというのは難しいと、常々思っています。
携帯電話が普及した現在ではそう多くはありませんが、電話をかけてもなぜか必ずすれ違ってしまう人や、どうしても予定が合わない人がいるという経験はないでしょうか。また逆に、なぜか偶然出会うことの多い人などもいます。
先日、いくつかの書店へ営業にうかがいましたが(「私学的、あまりに私学的な」の紹介です!)なかなかご担当の書店員さんに会えず、残念でした。また書店の方は様々なお仕事がありますし、もちろんお客さんもいらっしゃる店内のことですので、話しかけるタイミングも難しいと感じました。
こちらではどうしようもない場合はともかくとして、目の前で起きていることに対しては、タイミングをうまくつかめる人間になりたいものです。



2010.7.16(金)

梅雨あけ

奄美地方がいよいよ梅雨明けしたようです。ようやく夏がやってきますね。梅雨といえば本州では6月のイメージがとても強いですが、今年はもうすでに7月の後半です。学校がもうすぐ夏休みの時期に、ようやく梅雨あけというのは、へんなかんじです。

先日、社内では席替えをしました。移動距離はわたしが1番長く、移動なしのスタッフもいました。以前は、窓側に向かった席でしたが、今度は、窓を背にした席です。これから夏本番にむけて、背中にうける日差しがとても強くなりそうです。窓を背にしていると、夏の夕方の景色の変化がみれなくなるのが残念ですが、ときどきうしろを振り返って景色をみようとおもっています。

それから、先日、みんなでうなぎを食べました。すでに弱っているわたしのおなかにも、とてもおいしいうなぎでした! これで夏の暑さに負けずに、がんばれそうです。



2010.7.15(木)

衣替え

お気づきかと思いますが、季節が変わりましてスタッフ日誌も衣替えをいたしました。スタッフの写真が夏バージョンになっております。
…と書きましたが、私の写真は季節感が分かりにくいですね。たまたま写真を撮った日に長袖のジャケットを着ていたので、冬とあまり変わりません。生地が薄手なのですが、さすがにそれは写真ではわかりません。背景も普通の家のように見えますが、会社の一角です。
まだ夏バージョンの写真が登場していないスタッフもおりますが、それぞれが次回更新した際にご覧いただけると思います。
ひつじスタッフのみなさま、日誌更新の際は写真の変更もお忘れなく!



2010.7.8(木)

ゴシック

編集作業の中で、フォントの指定などをしていますと、文字の外観で文章の印象が変わるということに驚かされます。
単純な明朝とゴシックの差はもちろん、ゴシックでも丸ゴシックと角ゴシックでは印象が違います。 古い本などを見ておりますと、たとえその発行年を知らなくても「これは古い!」という印象を受けることがありますが、それはフォントの使い方やフォントそのものの変化、配置の流行りすたりなどによるものなのでしょう。その流行りすたりを利用して、わざと古めかしく見せるデザインなども見かけます。
また、漫画の文字に注目してみるとこれが面白く、状況によって様々なフォントが使い分けられていることに驚きます。特別の演出のない場所でも、漫画では基本的に漢字はゴシックを使うということを初めて知りました。

書籍というものが、文章の内容だけでなく、ほかの様々な要素が合わさって書籍となるのだなあと実感いたします。



2010.7.6(火)

贈りもの

暑中見舞い申し上げます。お中元の季節になりましたね。 先日ひつじ書房に、夏らしい贈りものが届きました。
ある先生から、沖縄産のパイナップルが何と6個も!  1個が大きいので、6つ詰まった箱を上からのぞくと迫力があります。 見ごたえもさることながら、とても甘くて、非常に食べごたえがありました。
すでに完食してしまい、写真は残っていないのですが(笑) 大変おいしくいただきました。どうもありがとうございます。

名産地でとれるものは、とにかくおいしいということが、 ここ数年で急速に確信を持っていえるようになりました。 いろいろな場所に出張で訪れ、地元の名産をたべる機会がふえたためです。
個人的に沖縄を訪れたことはないのですが、沖縄料理もすきなので、 いつか行ってみたいと思います。

今秋も、学会出張で各地を訪れる機会があります。
先生方にも、土地の景色や食べ物にも、出会えることを楽しみにしております。



2010.7.2(金)

『現代日本語のアスペクト論』、刊行しました

先週末に須田義治先生の著『現代日本語のアスペクト論—形態論的なカテゴリーと構文論的なカテゴリーの理論』を刊行しました。

404頁の大著です。第 I 部では今までのアスペクト研究の流れをふまえた、「アスペクト論」というものの構築、第 II 部では、文法論全体の理論について、検討していきます。第 I 部は海山文化研究所から上梓された『現代日本語のアスペクト論』(2003年)をもとに改訂された(部分的に大幅に改訂されています)ものですが、第 II 部は、まったくあたらしく書かれたものですので、2003年のものを読まれた方も、是非ご覧いただけましたら幸いです。
刊行までに随分時間がかかってしまいましたが、ようやく刊行することができ、とてもうれしいです。 本書を担当することができ、微力ながら、刊行をお手伝いすることができたことを光栄に思います。


文のなかの「動詞」の持つ、それぞれの「時間」というのは、とても興味深いと思います。それぞれの形態があり、それら動詞がさししめしている各々の「動作」があり、各々が並べられて、ある時間が流れていく、というのはあたりまえのようで、考えるべきことがたくさんふくまれているように思います。文学を研究するかたにとっても、非常に大きな問題なのではないでしょうか。

小説のなかでは、はるか大昔から、「地の文」と呼ばれる部分と「会話文」と呼ばれるものがあり、それらが複雑にからみあって、その小説をいきいきとうごかしてきました。ひとつの、動詞がさししめす、その「時間」に、はっとさせられます。そして、その時間は、わたしたちの日常と地続きとなっているような気がします。


そしてそしてほんとうに時間が経つのは早く、あっというまに7月となってしまいました……暑い毎日ですが、皆様どうか、お身体をたいせつになさってください。



2010.7.1(木)

京都行

先週末、関西言語学会に行って参りました。
場所は京都外国語大学、私にとっては初の泊まりがけの出張でした。ちなみに京都は人生で2回目です。(1回目は日帰り個人旅行でした。)多くの学校は京都へ修学旅行で行くところが多いようですが、我が母校は小中高とことごとく捻くれ者らしく、学校行事で京都へ行ったことはありません。今回は東京・京都間の移動に夜行バスを使ったのですが、これも私は初体験でした。

関西言語学会は、特に学生さんに活気があるなあという印象でした。このスタッフ日誌を読んでくださっているという方もいて、大変光栄です。投げかけているものを受け取って貰えているという実感が湧きました。
立ち寄ってくださったみなさま、ありがとうございました!



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