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6月

2010.6.24(木)

刊行しています その2

担当した本、『可能性としての文化情報リテラシー』が刊行されております。
「文化情報リテラシー」、耳慣れない言葉かも知れません。「リテラシー」というのは物事を読み解き、発信する力のことです。ですので、「文化情報リテラシー」は文化を読み解き、発信する能力ということになります。
文化、と一口に言っても、様々なものがあります。例えば伝統芸能は、かなりフォーマルな場で使われる「文化」という言葉に含まれているイメージがあります。また国によって話し方が違う、ということを「文化が違う」というふうに表現することもありますが、これは「文化」という言葉のラフな使い方のように思います。
では、この本で扱っている「文化」「文化情報」はなにかと言いますと、これが一言では言い表すことができません。それこそ「文化」としか言えないのです。具体的な題材はフィールドワーク、人形浄瑠璃、音声コミュニケーション、ろう文化などなど、順番にあげていくことができます。しかしながらそれらを総称する言葉は「文化」としか言えないように思います。
『可能性としての文化情報リテラシー』には14本の論文が載っております。囃し田と呼ばれる芸能から複雑系まで、ばらばらな題材を扱っているこれらの論文の共通点がなにかと言いますと、「文化」に対する新しい研究法を提示しているということです。
本書の中で、編者の定延利之先生は、多くの文化研究者が「文学のように、学問でありさえすれば科学的でなくても構わない」のではなく、「学問であることは大事だが、できれば科学的性質も備えたい」と思っているということを指摘されています。本書ではこの言葉の通り、「文化を科学的に研究する方法」を提示しているのです。

前置きが長くなりました。いろいろなジャンルの研究をのぞくことができるのが、この本の魅力の一つです。楽譜と三葉虫の写真が共存している本は、そうないと思います。

HPの写真ではわかりづらいですが、きらきらした紙を使った、涼しげなデザインの表紙です。ぜひ、ご覧ください。



2010.6. 18(金)

暦の上ではもう夏です

梅雨がやってきました。私にとっては人生二度目の梅雨ですが、湿気が多い気候にはまだ慣れません。家から外に出ると、朝なのに蒸していて、呼吸しにくい気さえします。

蒸し暑いと、つい冷たいものを飲んだり食べたりしたくなりますが、冷たいものをとりすぎると体にあまりよくないらしい、体を冷やす食べ物はよくない、と聞きます。 たしかに、冷えると風邪を引いたり体力がなくなったりするのですが、夏のスイカはあきらめられない気がします。
スイカの時期はまだ先ですが、夏になると必ず食べたくなるものの1つです。
切らないと冷蔵庫に入りきらないという悩みを抱えつつ、毎年とても楽しみにしています。

季節が変わると、旬の食べ物も変わるので、いろいろと楽しみがありますね。
夏の旬でいうとトマトも好きなのですが、これも体を冷やす食べ物だそうです。 一挙両得とはいきません。
健康とおいしさを天秤にかける、苦しい季節がやってきました(笑)。



2010.6. 17(木)

刊行しています

初めて担当した本が、刊行されております。
タイトルは『法コンテキストの言語理論』。法言語学という分野を、概説から、これからの応用についてまで幅広く扱った研究書です。裁判員制度が実施されて1年がたちましたが、裁判員と裁判官のあいだのコミュニケーションについても扱っております。また、身近な商標についても具体例を挙げて分析しております。商標が商標として法的に成立するには何が必要なのか、興味のあるかたはぜひご覧ください。私は、これを読んで「トイザらス」の商標に感心しました。

また、もう1冊、担当した本があります。『可能性としての文化情報リテラシー』です。内容についてはまた後日に詳しく書こうと思いますが、きらきらした白い表紙と青い帯が目印です。

2冊とも、今週末の日本言語学会に持っていく予定です。学会に参加されるご予定のある方は、ぜひ、お手に取ってご覧ください。

みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。



2010.6.14(月)

学会と自転車の話

ひつじ書房は春の学会後半戦にはいりましたが、私はすでに、今春参加予定の学会はすべておわってしまいました。今春は言語系の学会にはほとんど行かず、文学系の学会に参加していたため、言語系の学会でいつもお目にかかっている方々にお会いできず、すこし淋しい気持でした(あと、書籍展示ブースでいろいろ本を購入したかったので、それも残念でした)。しかし今回はじめて参加した文学系の学会では、たくさんの方々にはじめてお目にかかることができ、またお世話になっている先生方にもご挨拶することができ、有意義な学会となりました。

これから、文学の研究書・ガイドブックも刊行していく予定ですので、今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

最後の学会、5月末の中世文学会は法政大学でおこなわれたのですが、1日目、電車で帰るのはすこし遠回りだと思い、大学前の自転車やさんで自転車を購入し、そのまま乗って帰ってきました(しかし次の日はくもり空だったので、自転車で行くのをやめました……)。 東京は坂道が多いので、自転車はなかなかハードですが、町々を自由にうごきまわることができるので、とてもうれしいです。

梅雨の時期にはあまり乗れませんが、これから、自転車でいろいろなところに行ってみようとおもっています。



2010.6.11(金)

梅雨入り前

いよいよ梅雨入り前です。日に日に湿度が上がり、身体が「夏のだるさ」を思い出しつつあります。

もう1年の半分が過ぎようとしていることには、ほんとうに驚きますが、先々週の末は、日本語学会に参加しました。昨年の春大会はインフルエンザで中止となり、春の大会は2年ぶりでした。日本女子大(目白)で行われた今大会は、出版社の出展が約30社、参加者は700人ほどの大きなものでした。

編集を担当した『方言の発見』は、今大会に間に合うように進めた甲斐もあり、多くの方にご購入いただきました。また、本書の著者の先生にもご挨拶することができ、とても嬉しく思いました。ほかにも、担当した書籍の著者で、まだお会いしたことのない先生にも、たくさんお会いすることができ、ようやく顔をみて直接お礼を言うことができたりと、わたしにとっても、とてもいい学会でした。次は言語科学会に参加する予定です。



2010.6. 10(木)

巡る

最近、季節柄でしょうか、様々な生き物が目につくようになりました。

私はしばしば会社の近くの公園で、日向ぼっこがてら昼食をとるのですが、先日そこで小さなトカゲが走り去るのを目撃しました。
昨日は通勤途中、石畳の上をミミズが這っていました(幸い雨でしたので、ひからびてはおりませんでした。)
また、最近我が家にはネズミが出るようです。姿は見ておりませんが、夜中に小さな物音がしたり、ジャガイモがかじられていたりと、密やかにその存在を主張しております。

こういったことが続くと、季節が巡っているんだなあと実感します。体感の気温以外でその季節らしさに気がつくと、なんだかうれしくなります(ネズミは少々困りますが)。四季のある国に生まれた特権、存分に楽しみたいと思います。



2010.6. 9(水)

『ガイドブック日本語文法史』

今春、『ガイドブック日本語文法史』が刊行されました。
日本語学会でも、売れ行きがよく、ありがたいことに大好評です。

ところが先日、乱丁が見つかり、
いまだ回収できていないものを探しております。
送料弊社負担にて、お取り替えいたします。
不測の事態とはいえ、弊社一同、大変遺憾な思いでおります。
大変申し訳ございませんが、どうかご協力いただけますよう、
お願いいたします。
こちらより、該当ページをご確認ください。

残念に思う一方で、著者の先生方には編集作業の折からとてもお世話になり、 書籍が刊行されたことにつきましては、大変ありがたく思っております。


日本語学会にて、著者8名のうち5名の方にお集まりいただくことができました。その際、刊行の記念撮影をしていただきました。

また、先日なんと、著者の皆さまから、贈りものをいただきました。
「越前竹人形」です。
私の名前が竹下だけに、大きな親しみを覚える品です。
刊行の記念としまして、大変ありがたく頂戴いたしました。


書籍の編集をとおして、本当にさまざまなことが起こります。
よいことばかりではもちろんありませんが、
1つ1つを心に刻んで、今後に生かしたいと思います。

今回の乱丁については、読者の皆様にもご迷惑をおかけいたしまして
誠に申し訳なく思っておりますが、
ご協力いただけましたら大変幸いでございます。
どうかよろしくお願いいたします。



2010.6. 3(木)

月の名前

6月になりました。6月の別名は水無月ですが、梅雨時という水気の多い月がどうして「水無」なのでしょうか。
これは単純な話で、水無月というのがもともとは陰暦の6月の異名だからだそうです。陰暦の6月は新暦の7月。梅雨が明けて、水がひけた時期なので「水無月」という由来は説得力があります(他にも諸説あるようですが)。
また、「五月雨」ということばがありますが、これもやはり本来の意味としては陰暦5月の雨のことで、文字通りの5月の雨のことではなく、実は梅雨のことだとか。

下の日誌でもありますが、先週末に行われた学会ではなんとか天気は持ちこたえました。お客様が書籍をご覧になる場合はもちろんのこと、荷物の搬入でも雨は大敵です。怪しい雲行きなるも大降りにはならず、ほっと胸をなでおろした次第です。

6月の別名は水無月の他にも、鳴神月・蝉羽月・常夏月・風待月などがあり、これからの季節を感じさせます。
とはいえ、この頃の気温は肌寒かったり汗ばむ陽気だったりと、安定しないようです。季節の変わり目、みなさま体調には十分お気をつけ下さいませ。



2010.6.3(木)

大イベント

6月になり、大きな学会も残り少なくなってきました。

日本語学会は、昨年の春はインフルエンザの影響で
残念ながら中止となってしまいましたが
今年は無事開催、そして書籍の展示ブースも盛況に終わりました。
20社以上もの出版社が集まる学会は、なかなかないため
他社の書籍を見てまわるのも、楽しみのひとつといえます。

私は今回初めて、春の日本語学会を経験しましたが
規模の大きさと、たくさんの先生方にお会いできたことが
とても印象的です。

やはり、刊行したての書籍を
著者の先生や、読者の方に見ていただくときは
感動もひとしおです。


今月は、19日、20日の言語学会@筑波大学に参加します。
つくばへは初めて参りますので、楽しみにしています。



2010.6.2(水)

学会と天気

(私は参加しませんでしたが)先週行われた日本語学会@日本女子大学、中世文学会@法政大学で、春の学会の前半戦が終了しました。

学会の時、気になるのはやはりお天気。
書籍の搬入・搬出時、大事な書籍が濡れてしまってはたいへんですので、これには気をつかいます。
また、展示した書籍をご覧頂こうにも、お客様が会場で傘をお持ちになっていると両手が空かず、本が見づらいのではないかと心配になりますし、(私自身、傘を持ち歩くのが嫌いなので、大崎善生のいうような「傘の自由化」があればいいのにといつも思います)雨の日は本を買う気が半減するような気もします。
さらには土砂降りの日など、長時間湿気のある場所で展示していると本自体が波打ってしまうようなこともあったりと、雨で良いことはないように思います。

後半戦、梅雨に入ったころのお天気が今から気になります。

今日の東京はすこぶる快晴。
やはり晴れが一番です。



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