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3月

2009.3.30(月)

孤例

本日の日誌は細間の日誌の続編です。

「おび(低→高)」と発音するBとはわたしのことですが、 わたし自身、言語は東京と関西のちゃんぽんなので、これが関西オリジナルのものか、判断しかねていました。 しかし! この週末におこなわれた社会言語科学会で貴重なデータを採取しました。 関西からいらっしゃっていたI書院のKさん(すみません)に、榎本先生のご著書の帯を指さして、「これのこと、何と呼びますか?」とかなりあやしげに質問したところ、


「おび(低→高)」


というお返事をいただきました。 見事な「おび(低→高)」でした。

まだまだデータは少ないものの、関西では「おび(低→高)」なのかもしれません。 帯・イントネーションの続報でした。引き続き調査していきたいと思います。

研究で、ある地域、ある条件において多くのデータの一致が検証されるのは、とても興奮することですが、たったひとつしかない「孤例」というのも大変興味深いと思います。
そのことを最近編集をすすめている書籍や、この「おび(低→高)」の件で強く感じます。



2009.3.26(木)

発音のちがいについて

本には、推薦文などを載せる帯(おび)というものがあります。
ひつじのBさんとMさんは、関西出身で、「おび」と言うとき、「低→高」と発音することがわかりました。東京では、「高→低」と発音するので、違和感があるという話をしていました。わたしの出身は西日本ですが、「高→低」と発音します。
ちなみに、Bさんによると着物の帯も、本の帯と同じく、「低→高」と発音するそうです。

関西といっても地域や年代もあると思いますので、関西の人は、どのエリアのどれくらいの人が、「おび(低→高)」というのでしょうか。

発音といえば、わたしの名字は「ほそま」ですが、この発音は、地元の発音と、関東と関西では、違いがあります。関東では、すべて同じ高さで発音します。(関西は人やエリアによっていろいろでした。)
電話などにでるときは、地元の発音だと、相手に伝わりにくいことがわかっているので、いつも関東の発音にします。

先日、関東出身のひつじのMさんに、地元の発音で呼んでもらうよう、発音を伝えました。でも、やはり慣れていないため、発音しにくく、定着しそうにはありません。



2009.3.26(木)

天気予報の精度と雨宿りについて

先週末ほころびはじめた桜の花も、昨日は冷たい雨に打たれていました。
桜は今週末が見頃になるのでしょうか?

最近の天気予報の精度はすばらしく、私は毎朝欠かさずチェックし、気温を見てはその日の服装を決め、天気によって持ち物などを考えます。
中・高校生の頃は今のようにビニール傘や安価な傘(昔は傘を直して使うのが当たり前でした・・・)はなく「雨が降ったら傘を買う」ということもなかったので、突然の雨でずぶぬれになることもしばしばでした。

でも、とても便利になった分、もしかしたら雨宿りでの出会いや相合傘のドキドキを失っているのかもしれません。
生活がしやすいということと、生活の豊かさはちがうのでしょうね。

ふと、そんなことを思う春の日です。



2009.3.26(木)

フリスク

春になると、朝はいっそう起きるのがつらくなります。
私は社会人になってから早起きをするようになりましたが、
電車の中ではついつい居眠りをしてしまいます。

そこで役立つのはフリスクです。
フリスクとはメンソールの入ったタブレットなのですが
昨日、電車の中で眠気ざましにフリスクを食べようと
鞄の中を開けたら
スライド式のフタが空いていたらしく、
中身が全部鞄の中にでていて
ある意味すごく目が覚めました。

自分を罠にはめる以外の方法で目を覚ましたいものです。

竹下




2009.3.26(木)

編集道具その4


大量の刊行書籍ラッシュも一息? ということで私の新入り編集グッズのご紹介です

文房具屋さんに並ぶ定規はさまざまですが、よく見るとどれも結構幅があると感じます(厚さも結構ある)。その方が安定して使用できるのかもしれないが、小さな筆箱には入れにくいし、使用しないとき邪魔である。あと、ゲラが印刷所から出てきて、チェックのためにトンボに合わせて線を引いてみたい時は、最低30センチは欲しい。できれば狂いが少なそうでカッターも安心して使える金属製が良い。しかし、金属製は重いし、30センチの定規は机の上においておくにはかさばる。

そんな欲張りな私の期待に応えてくれる定規がこちら。



30センチの長さながら薄く細い。ぺらぺらしています。机の上にあってもまったく邪魔にならない。たまたま雑貨屋で見つけました。MADE IN GERMANYと書いてあります。√の中にmadeと書いたロゴが入っています。写真では雰囲気が全然分かりませんが……。

なかなかに使いやすい定規です。

プラス

コンビニでみつけたお気に入りボールペン BOXY−100

■BOXYは、1975年から1980年代にかけて一世を風靡した、三菱鉛筆伝統の学生向け商品シリーズだ。スタイリッシュなデザインが特徴で、スーパーカー消しゴムを弾くボールペンとしても流行した。2006年3月にペンセットなどの限定復刻版が出た。

とwebの記事にありました。表面はつや消しの黒で、往年の名器prostaff midを思い起こさせる渋さです。prostaff midは、サンプラスやコナーズといったかつての名選手が愛用していたテニスラケット。テカリのあるラケットのデザインが多い中で(本でいうとPP加工)、シンプルでテカリのない(本でいうとマットPP)塗装、無骨で小さく扱い辛いラケットながら、使いこなすことができれば大変強力なラケット。

BOXYが75年から80年にかけて一斉を風靡したということで、prostaff midが84年発売なのでやや後発ですが、当時のファッション感覚につや消し黒がマッチしているのかもしれません。

BOXYが一斉を風靡したのは消しゴムを弾くためなのかもしれませんが。

今や、初期モデルはビンテージとなってしまった名器prostaff midを振っているような、良い気持ちで字が書けます。

prostaff mid




2009.3.19(木)

退社のご挨拶


大変唐突なご挨拶になりまして恐縮ですが、このたび、私、畑中はもともと3月までが区切り目ということでしたので、本日3月19日をもってひつじ書房を退社することになりました。

短い期間でしたが編集補助アルバイトとして、講座社会言語科学シリーズを担当し、その第4巻を昨年8月に、第3巻を今年2月に刊行し、シリーズを完結することができました。そのなかで、これまで、多くの方々にお世話になりました。また、ご迷惑もたくさんお掛けしたことと思います。著者の先生方をはじめ、デザイナーさん、印刷所さん、製本屋さん、紙屋さん、倉庫会社さん、取次さん、書店さん、そして読者のみなさまにお力添えをいただきましたこと、心より感謝しております。ありがとうございました。

編集について、出版について、ビジネスについて、社会について、美味しい食事やお酒についてなどなど、ひつじ書房では様々なことを学びました。アルバイトという形態とはいえ初めて勤めた会社がひつじ書房だったということは私にとって幸運なことでした。松本社長と専務、先輩の森脇さん三井さん板東さん細間さんに丁寧に仕事を教えていただいたこと、また、うまくいかないときに励ましていただいたことへの感謝の気持ちはことばでは伝えきれません(しかし、ことばにしなければ伝えることなどできないですね…)。どうもありがとうございました。

わたしは新しい道へと進みます。いつか胸を張ってご挨拶できるよう、これからも成長し続けてゆきます。

末筆ながらみなさまのますますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。




2009.3.19(木)



最近とてもあたたかい日が続いています。

近所の桜もどんどん咲きはじめていて、もう春だなあと感じます。
東京の春は思っていたよりも早くてあたたかく、夏になったらどれだけ暑いのだろうと、北国育ちならではの心配をしてしまいます。

近所にウグイスの赤ちゃんがいるらしく、鳴き声がまだ上手くありません。
「ホケ、ホケ」としか言えないのを聞くと、笑ってしまいます。
にわか親心がはたらいて、心の中で頑張れと応援しながら聞いています。

最近私も事務所の電話を取らせていただくようになったので、早く話し方が上達するよう頑張りたいと思います。

竹下




2009.3.13(金)

ハル雨

天気の定まらない日が続き、春だなあと思います。(「春だなあ」と打とうと思ったら「ハルだなあ」と変換されました。私のパソコンは「春」より「ハル敬語」を感じているようです。)

今日は雨です。 雨の日は雨の歌を聴きたくなります。
「アカシアの雨がやむとき」なんかが聴きたくなります。
今日もお昼をすぎて雨がふってきたので「傘がない〜」と言ったら新人竹下さんが思わず「懐かしい」。私も、竹下さんも、「傘がない」が出た頃、まだ生まれていなかったわけですが、その「懐かしい」感じ、何となく分かるような気がします。

名曲はいつまでも名曲であり続けるのでしょう。
外の雨は随分と降ってきたようです。
皆さま、よい週末をお過ごしください。



2009.3.11(木)

慣れ

初めて投稿します。 今月からひつじで仕事をさせていただいている竹下と申します。 どうぞよろしくお願い致します。
さて、仕事が始まってわずか1週間ですが、たくさんのことを学びました。 手紙の書き方一つにもマナーがありますし、 社会人一年生として身につけることの多さは予想以上でした。 今は吸収することを生活のメインとして、 基礎を大事にしっかり成長できたらと思います。

ところで、どの分野でも新人というのはぎこちない感じがするものです。その場に慣れるまでの短い期間だけのものなのでしょうが、 どこかもどかしい感じがして、ちょっと笑える面白い時期でもあります。 きっと私も右手と右足を同時に出すような 違和感をかもし出しているだろうなあと思いながら仕事をする毎日です。 元々そそっかしい所があるので気をつけたいのですが、 早く自然なふるまいができるといいなあと思っています。

竹下



2009.3.6(金)

translateについて

現在、ひつじ書房では、2種類の英語本を輪読しています。
畑中も書いていますが、読んでいるのは専門的な本なので、専門用語が頻出するわけですが、聞き慣れない英単語が、いつも使っている日本語のある単語を示すということが分かると、すっと気持がよく、また一気に理解が深まり、あいまいだった動詞の訳も、ぴったりとあてはまるものが見つかってゆきます。

逆に、日本にはない概念や、西洋にしかない特化性による専門用語などは翻訳するのがとても困難です。これは翻訳におけるの永遠のテーマであるといえます。 有名な話に、宣教師が日本にやってきたとき、キリスト教の教えである“Love your neighbor as yourself”の「Love 愛する」ということが日本では「不義」のものであるため、「愛する」を「だいじにする」と訳したという話があります。 このように、あてはまることばはあるのに、別の言葉をあてはめたほうがしっくりくる、というのも翻訳の抱えるおもしろい問題であると思います。

お世話になっている中国文学の先生が、原語に忠実な訳が必ずしも、その原語で書かれた作品の空気感を伝えられるわけではない、と文学作品の翻訳における逐語訳と意訳のかねあいの難しさについてお話しされていました。まさにその通りだなあと思いますし、それが翻訳の悩ましく、魅力的な一面ではないでしょうか。

日本語には「カタカナ」があり、外来語としてそのまま入ってもくるというさらに複雑な面があります。
しかも「そのまま」ではなく、カタカナとなる際に、日本語の音に取り込まれるわけですから、そこでも“translate”されます。
特に、固有名詞の読みには民族的・政治的な背景があるので、カタカナ表記をするときにも慎重になるべき部分なのだなあと思います(これは、最近編集をすすめている書籍で大変考えさせられました)。

当たり前のことではありますが、外来語のカタカナ表記は明治時代から考えると随分と変遷していて、いろいろと考えさせられます。
これからどのようにカタカナ表記がかわっていくか、注目(ウォッチ)していきたいと思います。



2009.3.5(木)

3がつのゆき

先日は、もう3月だというのに、ゆきがふりました。 もう春だとおもっていたのに、まだまだ冬が「おわらせないぞ」と言っています。

春になると眠っていた虫や植物や動物は、むくむくと起きはじめます。 春というのは、いきものにとって、共通したスタートにふさわしい季節なのでしょうか。
日本では、4月から新学期がはじまり、新しい学年をむかえます。
9月から新学期がはじまりまる国(場所)もあります。
4月に新学期をむかえるというのは、こうしてみるといきものの原理にあっているのでしょうか。

わたしは、春は好きですが、あまり活気づくという季節ではありません。 ありきたりですが、出会いと別れの季節であり、すこしセンチメンタルな気分になってしまいます。


2009.3.5(木)

Introducing Linguistics

ひつじ書房では、きょうから言語学の勉強会がはじまりました。
毎週木曜日に必ず行う編集の勉強会と伴わせたものです。

テキストとして使用する本は洋書(その名はIntroducing Linguistics)なので、みなそれぞれ宿題として、ページを分担して訳してきます。

わたしは英語が得意ではないので、内容に入る以前のところで悪戦苦闘しておりましたが、最近訳しかたのコツを掴んだ手応えがあり、やっと内容にも踏み込めるようになってきました。とんちんかんな訳をしてくることも、なんとなく減ったような気がする…。

1ワード1ワードをガチガチに訳すのではなく、もやっとした全体像をラフに捉えてから訳すとうまくいくのですね。面白いです。


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