新株式発行目論見書

 

1 会社の概況

(1) 会社名 有限会社 ひつじ書房

(2) 代表者名 松本功

(3) 112-0002 東京都文京区小石川5-21-5

(4) http://www.hituzi.co.jp

(5) 1990626

(6) 発行済株式数 1000

(7) 資本金 1000万円

(8) 役員一覧 松本功 松本久美子

(9) 主要な株主 松本功 松本久美子

 

2 第三者割当による新株式発行の要領

(1) 募集株式数 200株(予定)

(2) 1株の発行価額(予定価額) 5万円

(3) 払い込み期日(予定日) 2005915

(4) 増資資金使途の計画

1 学術出版機能の拡大をめざすため、今後も積極的に学術書を出版していきたい。そのため編集者の増員や制作資金の先行投資が欠かせない。そこで運転資金を安定的に確保するために増資による資金調達を行ないたい。

 

3 事業内容

(1) 事業の概況

●学術書の刊行

言語学の学術書の刊行において、日本でもっとも活動的な出版を行っている出版社の一つである。2004年には『日本語修飾構造の語用論的研究』(加藤重広 著 現北海道大学助教授)、2005年には『方言学的日本語史の方法』(小林隆著 東北大学教授)で、新村出賞を受賞しました。2年連続で、新村賞を受賞した出版社はないので、言語学の出版社としては比類のない成果をあげているということができる。

 

現実に、ひつじ書房を通して、学術振興会の出版助成を得て刊行したいという希望は多く、2005年は、6件という高い採択率(年間1000万程度の助成受託)となっている。

 

●次世代を把握したスタディスキルのテキストを刊行

大学生にスタディスキル(勉強の仕方)教育が必要とされている。このような新しい時代のニーズに対応するため『広げる知の世界』『ピアで学ぶ大学生の日本語表現』『図書館ナレッジガイドブック』を刊行。2007年からは、入試無しに大学生が入学できてしまうため、勉強を全くしない学生が大学に入ってくることが、大学では心配されているが、その事態に対応した教科書を刊行していること。

 

(2)会社の強み

15年間、言語研究、言語教育のジャンルで優れた研究書を刊行してきたことから、日本語研究者、日本語教育者の先生方からの支持があること。主要な書店からも、言語学の専門出版社として認知されている。

 

 

4 業績の状況

 

期別

前前期(14期)

前期(15期)

売上高

61.836.000

77.480.000

経常利益

-5.793.000

6.455.000

当期純利益

-5.863.000

8.377.000

単位(円)

単年度では、15期に黒字に転換した。

 

 

5 今後の事業展開

 

大学の研究者も、成果が問われる時代になっている。博士論文の公刊・出版のニーズが高まっている。このニーズに対応して、学術出版の機能を拡大する。主にことばに関わる分野において、学術書を刊行していく。この場合に、コスト・納期管理と優れた研究者の発見と企画創案の両方が重要になる。学術振興会などの助成金の取得のための蓄積を生かしながら、着実かつ創造的な刊行を進める。

また、出版や大学などの基礎的な部分であるスタディ・スキル、ソーシャル・リテラシーについての必要性は高まるばかりである。このジャンルで、『市民の日本語』などの先駆的な出版を行ってきたが、これを継続し、大学の研究者と連携して、組織的に発行できるように発展させる。このジャンルは、市民教育とも関連し、社会的に必要なものであるので、将来的に発展することが期待できる。この分野に関わりつつ、新しいテキストを開発し、刊行する。

 

期別

16期

17期

18期

売上高

80.000.000

90.000.000

100.000.000

経常利益

3.000.000

3.000.000

6.000.000

当期純利益

1.000.000

2.500.000

4.000.000

単位(円)

18期に累積赤字を解消し、累積で黒字に転換する。

 

6 配当政策

●読者・著者の方へ

株主特典として、ひつじ書房の刊行物については、20パーセント引きとする。また、出版に関する相談については優先的に行う。(ただし、出版を保証するものではない)

 

18期に累積赤字から脱し、黒字への転換を目指す。その段階で、配当を行うことを目指す。