志望書を読んでも、こだわりが感じられない。 2007年4月18日(水)
2007年4月18日(水)

志望書を読んでも、こだわりが感じられない。

ハローワーク経由で求人を行っている。応募の書類を見ていてまず感じることは、応募の理由がきちんと書けている書類が非常に少ないということである。

志望書を読んでも、こだわりが感じられない。どこでもいいのか?どこでもいいのなら、うちに来ないでほしい、と思う。これと違って、新卒の応募の場合であれば、なぜその社を選ぶのかということを曲がりなりにも書いていることが多い。当然だろう。業界研究をして、その中での会社の位置づけについて考え、その会社の特徴ということについて調べ、その社の特色に対して、応募者なりの考えを持つと言うことは必須のことである。これは最低限のことだろう。どうして○○ではなく、うちを選んだのか、という質問は当然くるからだ。これは応募する際の、基本中の基本だ。

ところが、そもそも、職安に話に行った時に、必要な書類として志望書と言った時に、どうしてそんな書類が必要なのか、という雰囲気であった。同じ仕事ばかりしている工場労働者であれば、スパナを使えればいいというレベルだろうし、組み立てのプロセスが分かっていれば、どこでもいいということがあるだろう。しかし、そういう仕事は、海外に出て行ってしまっているだろう。

和菓子職人と同じで、こだわりが必要だ。こだわりがある人が作っている商品でなければ、もう誰も買ってくれない時代である。

その会社にあるいは会社のミッションに共感できるのかどうかということを志望書で見ているわけである。共感した上で、貢献できるかということが問われる。これはひつじ書房に限らず、どの会社でも同じことだと思う。

でも、ハローワーク経由で応募される方のほとんどの人がそれができないということは、どういうことなのだろう?

モノを買うお客さんの立場に立ってみても、自分の仕事に誇りを持っている人が作ったものを買いたいと思うのではないだろうか。だから、自分の関わる商売の具体的に何かに誇りを持てるのかが一番重要なのだ。応募するなら、その社の出している商品を使ってみて、気に入るか、それを作るプロセスに関わることに誇りを持てるのかということをまず最初に自分に問うて、考えるべきだろう。応募するなら、最低1冊は読むのが当然だろう。せめて面接の日程が決まった段階では。商品一般などというものはない。本一般なんてものもない。少なくともプロと呼べるような人であろうとするのなら。


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