2001年5月28日(月)

宮城県の白石市(しろいしし)に行ってきた

26日・27日と宮城県の白石市(しろいしし)に行ってきた。白石市のスキー場に行ってきたのである。というと、なんでこの時期にスキー場かと思われるだろうが、このスキー場は日本の中で非常に特徴のある場所なのだ。

実は、ここは、不忘アザレアというNPOが運営・経営しているスキー場である。日東ライフという知る人ぞしる有名なゴルフ場経営の会社が、3年前に経営難に陥り、どうにも行かなくなって、白石市に寄付してしまった。(本来は、スキー場をやめる場合には、現状復帰、つまり伐採した山に木を植えて返さなければならないが、その資金もなく、返せる資金がなくても、持っているだけで固定資産税がかかってしまう、と言う中で、どうにもならず寄付してしまったということ)ところが、民間の企業が運営できなかったものを市が直接経営することもできない。赤字になるのは目に見えている。第三セクターの方法は、どこでもほとんど失敗に終わっているし、その場合でも提携先が必要だが、だれも手をださない。と言う中で、行政のアイディアもあり、地元の希望もあり、市民自身が経営するNPOで運営することにしようということになった。

当初は、珍しいと言うこともあり、新聞に取り上げられる機会も多く、雪もさいわいなことに沢山降り、どうにかわずかながら黒字になり、2年目も乗り切ったということであった。NPOとしても、福祉系のものではなく、いわばスキー場を事業・ビジネスを中心にしたものは少なく、その点でまず珍しいし、その上、経営がまがりなりにも成り立っているというのは、希有な例といえる。

ここに可能性と価値をみることができる、と私は思う。

1 市民が市民のために行い、市民の健康と楽しみのための事業であること

2 NPOが、助成金ではなく、市民の支持によってなりたつものであるとするとその先行例であること

詳細はここでは述べないが、本当の「公共性」を見つける重要な題材といえよう。単なる私企業の経営するスキー場なら、スキー場に生える野草をみんなでたべる、山をしるイベントの講師に、ボランティアが、ならないだろう。私は、土曜日、せんだい・みやぎNPOセンターの加藤さんによる研修会をいっしょに受け、日曜日は、植樹をほんとうにささやかながら、専務と娘と研修会に参加した飯田君といっしょに手伝った。ぜんまい料理を食べ、山を楽しんだ。東京は雨だったということだが、2日ともいい天気であり、事務局長の経営する木村屋旅館での研修であったが、良い温泉で、仕事がてら、リフレッシュもさせていただいた。

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