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2005.5.24更新

第9回メディアとことば研究会
場所: 早稲田大学
日時: 2005年3月18日(金)

発表者:
宮嵜由美(専修大学大学院文学研究科研究生)
呉恵卿(お・へぎょん 大阪大学言語文化研究科博士後期課程生)



発表者: 宮嵜由美(専修大学大学院文学研究科研究生)
タイトル:
携帯メールにおける依頼表現についての一考察
キーワード:
携帯メール、依頼場面、言語表現、非言語表現、対人配慮

概要:
 この発表は、携帯メールを対象として、Brown and Levinsonのポライトネス理論における"linguistic politeness"に関わる3つの要素、送受信者の@力関係、A心理的・社会的距離、B負担の度合いを考慮に入れて設定した2つの依頼場面における表現について検討する。
 具体的には、依頼の「核」となる「〜をさせてもらいたい」という表現を中心として、その周辺にどのような言語表現が配慮の要素として出現していたのかを観察する。さらに、携帯メール特有の非言語表現である、絵文字・顔文字などの絵記号についても、言語表現との共起の仕方について観察を行う。また、この調査をもとに、今後の課題として考えている受信者側からみた携帯メールの位置づけと、送受信者間の相互作用について検討を加えたい。




発表者: 呉恵卿(お・へぎょん 大阪大学言語文化研究科博士後期課程生)
タイトル:
日韓のニュース談話におけるナラティブ構造−「評価」項目を中心として−(仮題)
キーワード:
ニュース談話、ナラティブ構造、「評価」、対照研究、日本、韓国

概要:
 最近、異文化コミュニケーション・対照社会言語学の視野から、日本語と韓国語における言語行動を比較する研究が活発に行われている。本研究では、異文化コミュニケーション研究の一環として、特にニュース談話に注目をし、Labov(1967、1972b)やBell(1991、2002)が提示したナラティブ構造を主な枠組みとして使い、日本と韓国におけるニュース談話の比較を行う。発表では、会場の参加者とともに実際のデータを見ながら、「評価」項目を中心に両談話のナラティブ構造をみていきたい。