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2021.1.22更新

第53回メディアとことば研究会



*以下に予定されていた研究会は新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑みて中止となり、発表は行われませんでした。

日時:2020年3月4日(水)16:00-17:45(15:30より受付開始)

場所:大阪大学大学院言語文化研究科A棟2F大会議室(豊中キャンパス)


発表者名・所属:石丸久美子(京都外国語大学)
タイトル:フランス育児雑誌にみる子育て意識—言説分析と日本との比較の観点から

キーワード:言説分析、育児、子育て、雑誌、日仏比較
概要:先進国の中でも高い出生率を誇るフランス、それに対して、深刻な少子化社会であるとされる日本。少子化は非常に様々な複合的原因によるものであるが、妊娠・出産・育児についての考え方の違いも多少とも影響を与えているのではないか。このような前提のもとに、育児雑誌の言説において、フランス独自の育児に関する価値観、社会通念を内包した発話を考察し、フランス人の子育て観を調査することを目指す。具体的には、天童睦子編(2004)『育児戦略の社会学—育児雑誌の変容と再生産』、天童睦子編(2016)『育児言説の社会学—家族・ジェンダー・再生産』の社会学的観点を援用しつつ、フランス学派言説分析の言語学的観点や比較文化学的視点を加えながら、育児言説がメディア内でどのように構築されているのか、また、日本とフランスにおける違いは何かを考察する。コーパスとしては、フランスの育児雑誌 Parentsの一年間分を用い、その記事内容構成、フランスに特徴的な育児言説、広告を調査し、日本の育児雑誌『ひよこクラブ』と比較分析する。