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2008.4.15更新

第20回メディアとことば研究会

日時:2008年3月21日(金)15時―18時
利用会場:
東京女子大学9号館1階 9101番教室



発表者名:濱口壽子(聖心女子大学 専任講師)

タイトル:Visual Persuasion(視覚的説得)の異文化研究
キーワード:Semiotics、レイアウト、新聞、広告、9.11
概要: この研究は活字メディアにおけるVisual persuasion(視覚的説得)の文化的相違に焦点を当てる。前半はKress & Van Leeuwen (1998)を主要文献に用い、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの際、日、米、英の新聞がこの出来事をどう視覚的に報道したか、各国の新聞の一面(Front Page)のレイアウトを比較分析することにより、各国の報道における視覚的の特徴を捉える。後半はMessaris(1997)を中心に用い、雑誌広告の視覚的効果の比較を行う。

発表者名:加藤恭子(東京経済大学大学院 コミュニケーション学研究科 博士後期課程)
タイトル:人はなぜブログを読むのか―知人ブログの閲覧行動―
キーワード:ブログ、インターネット、コミュニケーション
概要: ブログといえば、ジャーナリスティックな視点で書かれたウェブサイトというイメージがある。しかし先行研究によれば、書き手はニュースよりも個人的なことを書き、読み手として知人を想定していることが指摘されている。本研究は、ブログの書き手と読み手との関係を探るとともに、どのような理由から知人のブログを閲覧するのかを探った初期調査である。 110人から得られた回答によれば、107人が知人のブログを閲覧しており、50 %を超える読者がもっともよく閲覧するブログを週2−3 回見ていたが、本人には1ヶ月以上会っておらず、頻繁に会えない知人の近況を知り、気持ちを理解するために活用されていた。また、ブログには人前で語らなかった本当の気持ちが書かれ、非言語コミュニケーションの欠如により、より一層自己開示が進むものと見られる。ブログを介したコミュニケーションは、対面コミュニケーションを補うツールとしての役割も果たしている。