方言学の未来をひらく オノマトペ・感動詞・談話・言語行動 小林隆・川﨑めぐみ・澤村美幸・椎名渉子・中西太郎著 ひつじ書房 方言学の未来をひらく オノマトペ・感動詞・談話・言語行動 小林隆ほか著 ひつじ書房
2017年5月刊行

方言学の未来をひらく

オノマトペ・感動詞・談話・言語行動

小林隆・川﨑めぐみ・澤村美幸・椎名渉子・中西太郎著

A5判並製カバー装 424頁 定価5800円+税

ISBN 978-4-89476-852-9

ひつじ書房

Towards the Future of Dialectology: Onomatopoeia, Interjection, Discourse, and Language Behavior
Takashi Kobayashi, Megumi Kawasaki, Miyuki Sawamura, Shoko Shiina, Taro Nakanishi


【内容】
オノマトペ、感動詞、談話、言語行動…これらの分野の地域差はどう研究するのか。近年の学界の関心を踏まえ、方言学の未開拓の分野を切り拓く先導役を果たすのが本書である。初めてこの分野に触れる人たちのために、先行研究の概観や課題の整理を行い、方法論や資料論を検討しながら実践例を示す。すぐに使用できる調査項目の案も掲載した。方言学に限らず、言語学・日本語学にとっても本書はこの分野の基礎的な文献となるにちがいない。


【目次】

はじめに

序:方言学の新分野─本書へのナビゲーション─  小林隆
 1. 本書がめざすもの
 2. この本のしくみ
 3. 研究の難しさを乗り越えるために
 4. 新たな分野の興味と意義  

第1章 オノマトペの方言学  川﨑めぐみ
 1. 研究史と課題
  1. 1. オノマトペの研究史
  1. 2. オノマトペ研究の課題
 2. 方法と資料
  2. 1. 方言オノマトペの収集
  2. 2. 方言オノマトペの調査方法
  2. 3. 方言オノマトペの分析方法
 3. 研究の実践(1)─記述的研究〈オノマトペ辞「ラ」を例に〉─
  3. 1. 先行研究
  3. 2. 調査地域の概要
  3. 3. 調査・収集の方法
  3. 4. オノマトペ辞「ラ」を持つオノマトペ
  3. 5. オノマトペ辞「ラ」の特徴
  3. 6. 「ラ」による語形の派生
  3. 7. まとめと今後の課題
 4. 研究の実践(2) ─地理的研究〈グイラ・ボット系オノマトペを例に〉─
  4. 1. 調査対象のオノマトペについて
  4. 2. 副詞の種類とオノマトペ
  4. 3. 陸羽東線グロットグラムから見た地理的展開
 5. 調査項目案
  5. 1. 汎用的調査項目
  5. 2. 個別調査項目

第2章 感動詞の方言学 小林隆・澤村美幸
 1. 研究史と課題
  1. 1. 感動詞の範囲
  1. 2. 感動詞の先行研究
  1. 3. 感動詞研究の課題と方法
 2. 資料と方法
  2. 1. 感動詞の資料
  2. 2. 感動詞の調査方法
  2. 3. 場面および調査項目の設定
 3. 研究の実践(1)─記述的研究〈アバ系感動詞を例に〉─
  3. 1. 「バ」の意味
  3. 2. 「バ」の形態?調査A による
  3. 3. 「バ」の形態?調査B による
  3. 4. 「バ」と文の種類・文型
 4. 研究の実践(2)─地理的研究〈アバ系感動詞を例に〉─
  4. 1. アバ系感動詞の範囲
  4. 2. 全国分布調査によるアバ系感動詞の収集
  4. 3. アバ系感動詞の回答一覧
  4. 4. アバ系感動詞の形式上の特徴とその分布
  4. 5. アバ系感動詞の意味上の特徴とその分布
  4. 6. 地域差の詳細、および、記述的研究との関わり
 5. 調査項目案

第3章 談話の方言学  椎名渉子・小林隆
 1. 研究史と課題
  1. 1. 方言学における談話研究
  1. 2. 談話研究の課題
 2. 資料と方法
  2. 1. 方言の談話資料
  2. 2. 今後のための資料の方法論
  2. 3. 分析の対象と観点
  2. 4. 分析のための単位
 3. 研究の実践(1)─記述的研究〈不祝儀の挨拶の談話を例に〉─
  3. 1. 要素の抽出・分類
  3. 2. 談話の構成を捉える
 4. 研究の実践(2)─地理的研究〈不祝儀の挨拶の談話を例に〉─
  4. 1. 弔いの発話とそれに応じる発話─談話の部分構成を見る─
  4. 2. 儀礼対応における発話内容─発話の構成を見る─
  4. 3. 儀礼対応における表現法─発話の要素を見る─
  4. 4. 不祝儀談話の性格─談話の要素を対象にする─
 5. 調査項目案
  5. 1. 方言談話資料の話題・場面一覧
  5. 2. 『生活を伝える被災地方言会話集』の場面一覧

第4章 言語行動の方言学 中西太郎
 1. 研究史と課題
  1. 1. 言語行動の研究史
  1. 2. 言語行動研究の課題
 2. 方法と資料
  2. 1. 言語行動研究の対象の設定
  2. 2. 言語行動研究の方法論
  2. 3. 言語行動の資料
 3. 研究の実践(1)─記述的研究〈祝いの言語行動を例に〉─
 4. 研究の実践(2)─地理的研究・社会的研究〈出会いのあいさつを例に〉─
  4. 1. 言語行動学的観点での出会いのあいさつの地理的研究
  4. 2. 言語行動学的観点での出会いのあいさつの社会的研究
  4. 3. 複合的観点による言語行動の方言学的研究
 5. 調査項目案
  5. 1. 記述的研究のための調査項目
  5. 2. 地理的研究のための調査項目

あとがき
索引



【著者紹介】
小林隆(こばやし たかし) 東北大学大学院文学研究科教授 専門分野は方言学、日本語史
川﨑めぐみ(かわさき めぐみ) 名古屋学院大学商学部講師 専門分野は方言学、日本語学
澤村美幸(さわむら みゆき) 和歌山大学教育学部准教授 専門分野は方言学、日本語学
椎名渉子(しいな しょうこ) フェリス女学院大学国際センター講師 専門分野は方言学
中西太郎(なかにし たろう) 目白大学社会学部メディア表現学科講師 専門分野は方言学、社会言語学


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