日本語歴史統語論序説 青木博史 著 日本語歴史統語論序説 青木博史 著
2016年11月刊行

ひつじ研究叢書(言語編) 第145巻

日本語歴史統語論序説

青木博史 著

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A5判上製函入  定価7,200円+税

ISBN 9978-4-89476-834-5

ひつじ書房

An Introduction to Historical Syntax in Japanese
Aoki Hirofumi


【内容】

本書は、日本語史上における重要な文法現象について、統語論的観点からのアプローチを意識的に用いて考察を行なったものである。伝統と革新、理論と記述、一般性と個別性、これらのバランスをとりながら、言語の動的な歴史(ストーリー)を描くことを目的としている。どのような説明が、日本語における文法変化を必要十分な形で説明したことになるのか。歴史叙述の窮極の課題の解決を目指した、歴史統語論的研究の序説である。

【目次】



序章 歴史統語論の方法
1.はじめに
2.先行研究
3.本書の特徴
4.おわりに

第1章 名詞の機能語化
1.はじめに
2.節の脱範疇化
3.節の語化
4.機能語化と歴史研究
5.おわりに

第2章 述部における節の構造変化と文法化
1.はじめに
2.「げなり」から「げな」へ
3.構造変化と文法化
4.外接モダリティ形式の成立
5.おわりに

第3章 「句の包摂」と文法化
1.はじめに
2.「句の包摂」の2種
3.接頭辞の場合
4.接尾辞の場合
4.1述語句への拡張
4.2接続句への拡張
5.拡張と収縮
6.おわりに

第4章 文法化と主観化
 1.はじめに
2.「~きる」の展開
2.1語彙的複合動詞から統語的複合動詞へ
2.2〈可能〉の発生
3.「げな」の展開
3.1モダリティ助動詞「げな」の成立
3.2〈推量〉から〈伝聞〉へ
3.3助動詞からとりたて助詞へ
4.おわりに

第5章 項における準体句の歴史変化
1.はじめに
2.中古語における準体型名詞節の使用範囲
2.1主語の場合
2.2目的語その他の場合
3.現代語におけるノ型名詞節・コト型名詞節
3.1「の」と「こと」の使い分け
3.2古典語との対応
4.「の」の文法化
4.1準体句の2種
4.2準体型名詞節の歴史
5.おわりに

第6章 述部における名詞節の歴史
1.はじめに
2.先行研究
3.「連体なり」の行方
4.文末名詞節の歴史
5.「だろう」と「のだろう」
6.おわりに

第7章 接続助詞「のに」の成立
1.はじめに
2.格から接続へ
3.準体助詞「の」の成立と発達
4.接続助詞「のに」の成立
5.「の」の機能
6.接続助詞「のに」の定着
7.おわりに

第8章 条件節における準体助詞「の」
1.はじめに
2.議論の前提
3.準体助詞「の」の発達と定着
4.「φ」と「の」
5.「のなら」の成立
6.おわりに

第9章 終止形と連体形の合流
1.はじめに
2.先行研究
3.準体句の文末用法の衰退
3.1喚体文(擬喚述法)
3.2「連体なり」文
4.名詞句の脱範疇化
4.1接続部の場合
4.2述部の場合
5.述体文としての係り結び文
6.終止形終止の衰退
7.おわりに

第10章 「こと」の機能
1.はじめに
2.「コト+用言」
3.複文における「こと」
4.準体句とコト名詞句
5.「こと」の機能
6.おわりに

第11章 原因主語他動文の歴史
1.はじめに
2.文献資料における様相
2.1擬人法
2.2漢文系の資料
2.3和文系の資料
3.原因主語他動文の発生と展開
3.1《コト》主語と《モノ》主語
3.2翻訳文としての原因主語他動文
4.名詞句の意味役割
5.おわりに

第12章 ミ語法の構文的性格
1.はじめに
2.ミ語法の構造
3.ミ語法の史的位置
4.おわりに

第13章 複合動詞の歴史
1.はじめに
2.古代語の「動詞連用形+動詞」
3.古代語と現代語の相違点
4.複合動詞の発達
5.語彙化と文法化
6.おわりに

第14章 クル型複合動詞の史的展開
1.はじめに
2.「~まくる」の文法化
2.1中古・中世
2.2近世・近代、現代
3.「~たくる」
4.「~こくる」
5.クル型動詞
6.クル型複合動詞の展開
7.歴史的観点から見た「統語的複合動詞」

終章 まとめと今後の課題
 

参考文献
使用テキスト
あとがき
索引


【著者紹介】

1970年生まれ。福岡市出身。九州大学大学院博士課程修了。博士(文学)。京都府立大学講師・助教授・准教授を経て、現在、九州大学准教授、国立国語研究所客員教授。『日本語の構造変化と文法化』(ひつじ書房、2007、編著)、『ガイドブック日本語文法史』(ひつじ書房、2010、共編著)、『語形成から見た日本語文法史』(ひつじ書房、2010)、『日本語文法の歴史と変化』(くろしお出版、2011、編著)、『日本語文法史研究 1、2、3』(ひつじ書房、2012、2014、2016、共編著)、『日英語の文法化と構文化』(ひつじ書房、2015、共編著)など。


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