韓国語citaと北海道方言ラサルと日本語ラレルの研究 円山拓子 著 韓国語citaと北海道方言ラサルと日本語ラレルの研究 円山拓子 著
2016年8月刊行

ひつじ研究叢書(言語編) 第141巻

韓国語citaと北海道方言ラサルと日本語ラレルの研究

円山拓子 著

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A5判上製函入  定価7,000円+税

ISBN 978-4-89476-811-6

ひつじ書房

A Study of Korean -cita, Hokkaido dialect -rasaru and Japanese -rareru
Maruyama Hiroko


【内容】

受身・非意図・可能・状態変化等の用法を持つ韓国語の助動詞citaの多義を支えるメカニズムについて考察し、スキーマ的意味と文法的特徴の相互作用によって、citaの多義性が成り立っていることを論じる。また、citaと同様に1つの形態でアスペクト・ヴォイス・モダリティにまたがる意味を表す日本語ラレル、北海道方言ラサルとの対照分析をおこない、3つの形式の共通点・相違点を意味地図によって提示する。

【目次】

まえがき
凡例

I 韓国語助動詞citaの多義性
第1章 問題提起と本書の概要
1. はじめに
2. 第1部の構成
3. citaの形態論的な特徴
4. citaに関する先行研究
5. 先行研究から浮かび上がる課題

第2章 用法の定義と意味的特徴
1. はじめに
2. 受身用法
3. 状態変化用法
4. 非意図用法
5. 可能用法
6. 事態実現用法
7. 数量的分布
8. 2つの用法にまたがる用例
9. 第2章のまとめ  citaの用法とその定義

第3章 citaの文法的特徴
1. はじめに
2. 先行用言の品詞
3. 先行用言の語彙アスペクト
4. 構文的特徴
5. 名詞句属性
6. 話者の予想
7. 第3章のまとめ  citaの用法と文法的特徴

第4章 citaの意味拡張
1. はじめに
2. citaの通時的変化
3. 意味拡張の分析
4. 意味拡張の経路
5. 用法間の相互関係
6. 第4章のまとめ スキーマ的意味と意味拡張の経路

第5章 citaの言語学的位置づけ
1. はじめに
2. メタファー
3. 文法化
4. ヴォイスの体系とcita
5. 第5章のまとめ アスペクト・ヴォイス・モダリティの連続性

第6章 結論 スキーマ的意味と文法的特徴の相互作用
1. はじめに
2. 第5章までの議論
3. スキーマ的意味と文法的特徴の相互作用

II cita・ラサル・ラレルの日韓対照研究
第1章 韓国語cita・北海道方言ラサル・日本語ラレル
1. はじめに
2. 3つの形式の用法
3. 第2部の構成
4. cita・ラサル・ラレルに関する先行研究

第2章 cita・ラサル・ラレルの対照分析
1. はじめに
2. 非意図(自発)用法
3. 可能用法
4. 事態実現用法
5. 受身用法

第3章 cita・ラサル・ラレルの意味地図
1. 意味地図の作成方法
2. 意味ネットワークの設定
3. citaの意味地図
4. ラサルの意味地図
5. ラレルの意味地図
6. 3形式の機能分布

第4章 結論 意味地図から得られる示唆

参考文献
索引


【著者紹介】

円山拓子(まるやまひろこ) 1999年北海道大学大学院文学研究科修士課程修了。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、北海道大学および藤女子大学講師。


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