文学研究から現代日本の批評を考える 西田谷洋編 文学研究から現代日本の批評を考える 批評・小説・ポップカルチャーをめぐって 西田谷洋編
2017年5月

文学研究から現代日本の批評を考える

批評・小説・ポップカルチャーをめぐって

西田谷洋編

A5判並製カバー装 定価3200円+税

ISBN 978-4-89476-770-6

装幀 奥定泰之

Reading Contemporary Japanese Criticism through Literary Studies: On Criticism, Novels and Pop Culture
Edited by Hiroshi Nishitaya



文学や文化について伝統的に批評は大きな見取り図を示してきたが、文学研究の蓄積は参照されてきたとは言いがたい。本書は、文学研究と批評の接点として、ゼロ年代批評がその対象としたポップカルチャーを中心に、現代の文学・文化の展開やそこに現れるジェンダー秩序、文芸批評や理論導入をめぐる力学を取り扱うことで、文学研究・文化批評の更新を目指す。
執筆者:中村三春、山田夏樹、西田谷洋、河野真太郎、岩川ありさ、広瀬正浩、水川敬章、近藤周吾、倉田容子、小谷瑛輔、矢口貢大、服部徹也、大橋崇行、千田洋幸、柳瀬善治



目次


はじめに 西田谷洋


I 闘争するジェンダー/表象される戦争


宮崎駿監督映画における戦争の表象—『風の谷のナウシカ』から『風立ちぬ』まで 中村三春

富野由悠季「機動戦士Zガンダム』における「ニュータイプ」表象の現在性—大量破壊と可能世界 山田夏樹

『機動戦士ガンダムUC』における主体性 西田谷洋

戦う/働く少女たちの自由—宮崎駿と資本主義の新たな精神 河野真太郎

ポピュラー・カルチャーと歴史認識—清家雪子「月に吠えらんねえ」における裂け目 岩川ありさ


II 身体/ジェンダーとまなざし


仮想世界の中の身体―川原礫『ソードアート・オンライン』アインクラッド編から考える 広瀬正浩

『リンダリンダリンダ』論—原作映画と小説化作品の幸福のために 水川敬章

『おおかみこどもの雨と雪』論―『二十四の瞳』『八日目の蟬』とのテクスト連関 近藤周吾

男装少女のポリティクス―一九七〇年代から八〇年代にかけての〈少女を愛する少女〉表象の転換 倉田容子


III 表現史と批評


亀井秀雄『感性の変革』と柄谷行人『日本近代文学の起源』 小谷瑛輔

日本近代文学とミハイル・バフチン受容 矢口貢大

ジャパニーズ・セオリーの「発明」—亀井秀雄『増補 感性の変革』を起点に 服部徹也


IV ジャンルと批評


ジャンルの変容と「コージー・ミステリ」の位置—ライト文芸から見た現代の小説と批評 大橋崇行

ゼロ年代批評とは何だったのか—一九九五年と二〇一一年の「あいだ」で 千田洋幸

八〇年代以降の現代文学と批評を巡る若干の諸問題についてー三島由紀夫と小林秀雄の〈亡霊〉に立ち向かうために 柳瀬善治





ご注文は、最寄りの書店さんでお願いします。
お店に在庫が無くても、お取り寄せができます。
書店が最寄りにない場合は、オンライン書店でご注文ください。

 

 



お急ぎの場合は、小社あてにご注文いただくこともできます。
郵便番号、ご住所、お名前、お電話番号をメールか、FAXでお知らせください。
送料420円でお送りします。
新刊案内へ
ひつじ書房ホームページトップへ