古文を楽しく読むために 福田孝著 古文を楽しく読むために 福田孝著
2015年10月刊行

シリーズ日本語を知る・楽しむ 1

古文を楽しく読むために

福田孝 著

ブックデザイン 小川順子

本文イラスト 萱島雄太

四六判並製  定価1,600円+税

ISBN 978-4-89476-706-5

ひつじ書房

How to Enjoy Reading Japanese Classic Literature

FUKUDA Takashi

【内容】

「これって本当に日本語?」「意味がわからない」「文法の丸暗記ばっかり」…とかく敬遠されがちな古文の授業。歴史的仮名遣いの読み方からなぜ動詞の活用を覚える必要があるのか、易しい敬語の理解の仕方、平安和歌の読み方まで、古代の人々の心情を感じ取りながら和文の性質にしたがいつつ古文を立体的に面白く読むための数々の“いろは”。古文を楽しく読んでみたい人、楽しくなる読み方を生徒に教えたい国語教師の方におすすめ。




【目次】

はじめに

第一章 ふみよみは「こゑ」にだそう
     ―歴史的仮名づかいと音読の仕方
『宇治拾遺物語』一〇五「千手院僧正 仙人に逢ふ事」

第二章 ワブンは「やまとことば」でできている
     ―古文の文章は和語で書かれるのが基本
『枕草子』初段「春は曙」

第三章 とにかくながーい一文
     ―古文の文章は当時の話し言葉が基本、それゆえ一文が長いことが多い
『宇治拾遺物語』一三二「則光 盗人を切る事」

第四章 ひとにものをたずねる、ものをめいずる
     ―平叙文・疑問文・命令文・打消文、係り結び
『伊勢物語』第二十三段「昔 田舎渡らひしける人の」

第五章 うしろにどのようにつながるか
     ―活用って何?
『徒然草』一〇九段「高名の木登りと言ひし男」

第六章 ぶらさがるにもきまりがある
     ―ものの動きを示す語のうしろに来ることば、助動詞の承接について
『竹取物語』八月十五夜の場面

第七章 まずはだれが話しているのかからはじまる
     ―敬語を理解しよう
『源氏物語』「若紫」巻 垣間見の後半部分

第八章 名詞にかかっていくかたちが名詞となること
     ―準体用法が大事
『枕草子』「大納言殿 参りたまひて漢籍のことなど」

第九章 みそひともじはことえりのもと
     ―平安時代の和歌の読み方と、和歌の散文への影響について
『古今和歌集』巻一春上 梅花十七首

第十章 みそひともじはおもひをつたえることにも
     ―和歌の技法と贈答について
『古今和歌集』「かきつばた」の歌と、『後撰和歌集』歌の贈答三組ほか

第十一章 ふみよみはふみのなかで
      ―文章読解の基本は文脈
『更級日記』「足柄山といふは四五日兼ねて」、『かげろふ日記』中巻 安和二年閏五月より部分

第十二章 しゃれたものいい
      ―言葉の使いこなしが平安和文の基本
『大和物語』一七三段「良岑の宗貞の少将 ものへ行く道に」、『枕草子』「宮に初めて参りたるころ」より

参考文献
《動詞の活用表》
《敬語リスト》
解答編
索引

巻末付録《敬語まとめ》《古文助動詞整理表》




【著者紹介】
福田孝(ふくだ たかし) 武蔵野大学文学部日本文学文化学科准教授
岡山県立岡山一宮高等学校から筑波大学附属駒場中・高等学校教諭まで、ながく高校で教師を務勤める。2012年より現職。日本古代文学・国語教育専攻。著書に『源氏物語のディスクール』(1990年、書肆風の薔薇)、主要論文に「承保三年奥書本『後撰和歌集』について」(『和歌文学研究』第101号、和歌文学会)などがある。


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