ひつじ書房 基本文型の研究 林四郎著 基本文型の研究 林四郎著
2013年11月刊行

基本文型の研究

林四郎 著

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

A5判上製 466頁 定価4,400円+税

ISBN978-4-89476-696-9

ひつじ書房



本書は、国語教育のために、日本語文に「基本文型」が存在するかを検討した本である。学校英文法では全ての単文を5つの文型に分ける。この「5文型」は英語の構造を理解する上で重要な役割を果たしている。日本語文にも同様の「基本文型」が設定できれば、日本語文の理解は大いに促進されうる。ここで提起されている問は、現在でも、国語教育、日本語教育双方において極めて重要な課題である。新たに解説を加え待望の復刊。解説:南不二男、青山文啓

目次

『基本文型の研究』復刊の辞
まえがき
凡例
 第1部 「文型」をめぐる考察
第1章 「文型」の手がかり
 1. ことばを使いはじめる子ども
 2. 「文型」の一応の定義
第2章 「文型」と「基本文型」
 3. 「文型」より「基本文型」が先にある悲劇
 4. 「基本」の意味をもう一度
 5. ここでいう基本文型とは
第3章 国語教育になぜ文型が必要か
 6. 標準語教育のために
 7. 国語学習の系統化のために
 8. 文法学習が実を結ぶために
 9. 文法書とは違う本書の記述法
第4章 ふたたび文型の定義
 10. 従来の考え方
 11. 言表の構造と「文型」の定義
 第2部 文型の記述
第5章 起こし文型
 12. 起こしの姿勢とその言語化
第1節 始発型の起こし文型
 13. 始発記号のある始発型
  13.1 相手に呼びかける語による始発
  13.2 自己に対するかけ声による始発
  13.3 習慣的な語り始めの語による始発
  13.4 承前記号用の語による始発
 14. 始発記号のない始発型
  14.1 客観的な始発要素をもつ始発型
  14.2 主観的な始発要素をもつ始発型
第2節 承前型の起こし文型
 15. 承前記号のある承前型
 16. 承前記号のない承前型
 17. 起こし文型余論
第6章 運び文型
 18. 意味的構造の論
第1節 孤立型の運び文型
 19. 一語文
 20. 一語文的な文
第2節 結合型の運び文型
 21. 二点結合型
 22. 多点結合型
第3節 連続型の運び文型
 23. 連続型の意味
 24. 複線連結型
 25. 複線展開型
  25.1 複線展開型の基礎的な文型
  25.2 条件帰結関係を効果的に表現する方法
  25.3 条件帰結関係を否定する言い方
第7章 結び文型
 26. 表現意図とその言語化
第1節 描叙段階の表現型
 27. 体言による描叙
 28. 用言による描叙
 29. 態の加わった用言による描叙
第2節 判断段階の表現型
 30. 肯定判断
  30.1 単純な形の肯定判断
  30.2 いろいろな形の肯定的判断
 31. 否定判断
  31.1 単純な形の否定判断
  31.2 いろいろな形の否定的判断
 32. 可能判断
  32.1 不可能判断
 33. 過去認定判断
 34. 推量判断
  34.1 否定推量判断
 35. 疑問判断
第3節 表出段階の表現型
 36. 感動の表出
 37. 期待、願望、うらみ等の表出
 38. 懸念、おそれの表出
 39. 意志・決意の表出
第4節 伝達段階の表現型
 40. 単純な伝達
 41. 押しつけふうの伝達
 42. 勧誘ふうの伝達
 43. 命令ふうの伝達
 44. 質問
第8章 局部文型(相)
 45. 局部文型概観
第1節 文の構造に関する相
 46. 並びの相
 47. 注ぎの相
 48. くくりの相
第2節 文勢に関する相
 49. 優勢の相
  49.1 言及態度の重視による優勢化
  49.2 言及内容の重視による優勢化
 50. 劣勢の相
  50.1 言及態度の軽視による劣勢化
  50.2 言及内容の軽視による劣勢化
 51. 相についての余論
 第3部 文型による学習
第9章 表現力を養う学習
 52. 文型練習
 53. 言いかえ法
  53.1 肯否定をめぐる言いかえ
  53.2 結合の様式をかえること
  53.3 連結・展開の関係をめぐる言いかえ
  53.4 文の合成と分解
  53.5 疑問詞の位置をかえること
  53.6 注ぎとくくりの関係を考えること
  53.7 優勢・劣勢の相をかえてみること
 54. 着せかえ法
 55. 創作法
  55.1 絵ばなしと文型
  55.2 ある言表の前とあと
  55.3 ものを見る目
第10章 読解を深めるための学習
 56. 文章の展開するすがたをとらえること
 57. 文章の個性を知ること
 58. 追体験を豊かに、音声に敏感に
第11章 教師の目を肥やす
 59. 児童の表現力を見る目
 60. 教材を見る目
第12章 参考―ホーンビーの英語文型
 61. ホーンビーを紹介するわけ
 62. 動詞の型
 63. 名詞の型
 64. 形容詞の型
引用及び参考文献
解説
『基本文型の研究』解説 南不二男
二つの四階層モデル—『文型』と『構造』のための読書ノート 青山文啓
索引




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