言語政策として「日本語の普及」はどうあったか ―国際文化交流の周縁― 嶋津 拓 著 ひつじ書房 言語政策として「日本語の普及」はどうあったか ―国際文化交流の周縁― 嶋津 拓 著 ひつじ書房
2010年4月

言語政策として「日本語の普及」はどうあったか
―国際文化交流の周縁―


嶋津 拓 著

四六判並製 2,400円+税

ISBN ISBN 978-4-89476-486-6

ひつじ書房


要約

近年、日本語教育の政策研究が進められるようになった。例えば、日本国内での日本語教育に関する、日本政府や関連機関、地方自治体の政策や、海外でおこなわれる日本語教育に関する、当該国政府や教育機関の政策などを対象とした研究である。また、海外における「日本語普及」については、戦前・戦中期のそれについては研究の蓄積が少なくないが、戦後期における「日本語の普及」については、まとまった研究がほとんどなされていない。本書は、この分野における政策研究の、初の基礎的な参考書となるものである。

もくじ

凡例
まえがき

序章 「日本語の普及」とは何か

一 考察対象および先行研究について
二 「日本語の普及」という表現について

第一章 「国際文化事業」の一環としての「日本語海外普及」

はじめに
一 その源流
二 「対外文化事業」から「国際文化事業」へ
三 「日本語海外普及」
おわりに

第二章 「国際文化交流事業」「日本語の普及」とは何か

はじめに
一 その開始
二 海外における日本語学習者の増加
三 「現地主導」主義
四 「日本語の普及」事業の拡大
おわりに

第三章 「日本語の普及」の現状

はじめに
一 「日本語の普及」の機能
二 「文化その他の分野において世界に貢献」するための「日本語の普及」
三 「日本語の普及」と「外交政策に係る日本語教育」
四 「支援」から「推進」へ
おわりに

第四章 国会では何が議論されてきたか

はじめに
一 一九五〇年代から一九六〇年代まで
二 一九七〇年代
三 一九八〇年代から一九九〇年代まで
四 二〇〇〇年代
おわりに

第五章 「日本語の普及」と海外諸国の日本語教育政策

はじめに
一 初等中等教育レベルにおける日本語学習ニーズ
二 海外諸国の日本語教育政策
三 初等中等教育への「日本語の普及」
おわりに

第六章 いかなる方針の下に「日本語の普及」は行われてきたか
―対韓国事業の場合―

はじめに
一 日本文化理解の促進を目的とした日本語普及の言語観
二 日本語普及事業における「現地主導」主義
おわりに

第七章 「日本語の普及」の方法について考える
―オーストラリアを事例として―

はじめに
一 ニューサウスウェールズ州における日本語教育の開始
二 一九五〇年代から一九七〇年代まで
三 一九八〇年代から一九九〇年代まで
四 二〇〇〇年代
おわりに

第八章 「日本語の普及」と多言語主義

一 国際文化交流における多文化・単一言語主義
二 国際文化交流における多文化・多言語主義に向けて

終章 「日本語教育支援学」の確立に向けて

はじめに
一 海外派遣日本語教育専門家
二 海外派遣日本語教育専門家に求められること
三 「日本語教育支援学」の確立に向けて
おわりに

参考資料・参考文献
あとがき
索引

【著者紹介】

長崎大学留学生センター教授。博士(学術)。1986年から20年間、国際交流基金で、海外の日本語教育・日本語学習を支援する業務に携わる。専攻は社会言語学、日本語教育学、国際関係論。


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