あるオーケストラ団員の知られざる悩み

1999年11月25日(木)   天気:霧のち快晴
   書いた人:ゆきこ    お昼:ノリ弁

 なんだか唐突ですが、今日はあまりにも平和な一日だったので特に書くことがないので、私が大学で所属しているオーケストラの話を少し書こうと思います。
 先週の日曜日、来日しているシェレンベルガーが私の大学にやってきました。シェレンベルガーとは、実は私もそれまで知らなかったのですが、ベルリンフィルオーケストラの主席オーボエ奏者の名前です。そんなすごい方が、なぜか私の所属しているオーケストラの指揮を振りたいとのことで、日曜日、お昼から練習に行って来ました。彼はドイツ人だったのですが、練習は全て英語で行われ、普段とはまた違った緊張感があり、新鮮でとてもいい練習だったと思います。ただ、普段指揮を振って下さっている先生とは要求することが違ったので、指揮者がどのような音の表現を目指すかによって同じ曲でも全然違ったものになるんだなぁ、と改めて実感しました。
 ところで、今回の練習は全て英語でしたが、「音楽は国境を越える」とはよくいったもので、彼のいいたかったことの95パーセントくらいはみんなに伝わっていたと思います。ただ、それは私達に英語力があるからでは全くなく、単に身ぶりや擬音語(?)が多く使われるからなのです。ふだんの練習においてもそれは同じで、時に、それらは大いに私達を悩ませることとなります。というのは、私達にとってはとても怖い存在である指揮者の先生が、大真面目に「そこは、スッパッパー!」などとおっしゃたりするからです。音を表すにはとても適切な表現なのですが、いきなりスッパッパー!などといわれると、ぴりぴりとした練習の雰囲気の中、笑うわけにもいかず、こらえるのにものすごい苦労を要します。ある時など、「ドッッッカーーーーン!」と素晴らしい身ぶり付きで音を表現され、もう、自分の腕をつねったりして肉体的苦痛を与えないとどうしてもこらえきれなかったこともありました。技術の云々以上に、この愛すべき問題はこれからも私達を悩ませることでしょう。と、そんなこんなで一体何の話をしていたのかよくわからなくなってしまいましたが、なんにしても、音楽って素晴らしいと思います。私は音楽が大好きです。それを書こうと思ったのに、ずいぶん話がずれてしまいました・・・。

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