大雪の夜

6年ぶりだかの雪が降りました。線路脇の市営の置き場にある自転車は、雪に埋もれておりました。掘りおこそうかとも思いましたが、道も雪で埋まり、ところどころには自動車が、エンジンが止まって放置されておりました。雪を振り払っても、道路は雪に埋まってごくこともままなりません。仕方なく、もときた道を戻り、わずかにのこる前に歩いた人の足跡をたどりながら、家路についたのでございます。

このような雪景色で思い出されますのは、なんといっても笠地蔵のお話しでございます。笠を売っているおじいさんが、どうしても売れないで残ってしまい、雪に埋もれたお地蔵さんを気の毒に思い、笠をかけて上げると、夜中、米俵をかついでお地蔵さまたちが、届けてくれるという話しでございます。

私も売れ残った本を、お地蔵さんにあげますと、夜中の内に在庫をみんなお地蔵さんが、買っていってくれたらと思うのであります。ひつじ書房では、現在、足長おじさんではなく、お地蔵さんを募集中でございます。

(1998.1.9. 房)


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