シリーズ言語学と言語教育　7 引用表現の習得研究 杉浦まそみ子著 ISBN978-4-89476-334-0 ひつじ書房

コミュニケーションにおいて重要な言語行為である「引用」は様々な側面から明らかにされつつある。しかし、第二言語としての日本語における引用表現の習得過程はまだ十分に解明されていない。本書では、引用表現とは引用句に表される事象と、発言するという事象の2つの事象の統語的統合であるという観点に立ち、2つの事象がどのように捉えられ言語化され統合されていくか、自然習得者を対象に観察し、習得仮説を提示する。さらに、その仮説が教室習得者においても有効か、教室インストラクションによってどう影響を受けるか実証的に検討し、日本語教育への示唆を考える。

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